通商産業省令第七十六号 電気工作物規程

昭和24年12月29日木曜日 官報

通商産業省令第七十六号

 電気事業法(明治四十四年法律第五十五号)第十三條および第三十條の規定に基き、電気工作物規程を次のように定める。

昭和二十四年十二月二十九日
通商産業大臣 稻垣平太郎

電気工作物規程

目次

第一章 総則

第一節 通則(第一條−第七條)

第二節 機械および器具(第八條−第二十條)

第三節 電線、電路および附属設備(第二十一條−第三十八條)

第二章 送電線路、配電線路および電気鉄道用給電線路

第一節 通則(第三十九條−第四十九條)

第二節 低圧および高圧架空電線路(第五十條−第七十三條)

第三節 特別高圧架空電線路(第七十四條−第九十五條)

第四節 地中電線路(第九十六條−第百四條)

第五節 ずい道その他これに似た場所を通過する電線路(第百五條−第百七條)

第六節 保安通信設備(第百八條−第百十六條)

第三章 電気使用場所の工事

第一節 屋外工事(第百十七條−第百二十四條)

第二節 屋内工事(第百二十五條−第百五十九條)

第三節 ずい道、坑道その他これに似た場所の工事(第百六十條−第百六十七條)

第四章 臨時工事(第百六十八條−第百七十三條)

第五章 電気鉄道

第一節 通則(第百七十四條−第百七十六條)

第二節 電車線路および第三軌條(第百七十七條−第百八十八條)

第三節 帰線(第百八十九條−第百九十七條)

第四節 電車(第百九十八條−第百九十九條)

附則

電気工作物規程

第一章 総則

第一節 通則

(適用範囲)

第一條 電気工作物(自家用電気工作物を含む。以下同じ。)の施設ならびに電気工作物相互間および電気工作物とその他の工作物との間の障害を防止するために必要な施設に関しては、別段の規定のある場合、または通商産業大臣が特に指示する場合のほかは、この省令の定めるところによる。

(用語例)

第二條 この省令の用語は、左の例による。

一 「発電所」とは、発動機、原動機その他の機械器具を設備して電気を発生するところをいう。

二 「変電所」とは、構外から送電される電気を更に構外に送電または配電するために、構内に設備した変圧器、電動発電機、回転変流機その他の機械器具により変成するところをいう。

三 「開閉所」とは、発電所、変電所、需用場所以外の場所で、送電または配電のために構内に設備した開閉器その他の裝置により電路を開閉するところをいう。

四 「電線」とは、強電流電気の伝送に使用する電気導体をいう。

五 「電線路」とは、電線およびこれを支持または保蔵する工作物をいう。

六 「送電線路」とは、発電所もしくは変電所相互間、または発電所と変電所との間を連絡する電線路をいう。

七 「配電線路」とは、発電所、変電所または送電線路から、他の発電所または変電所を経過しないで需用場所に至る電線路で、引込線以外のものをいう。

八 配電線路中「架空引込線に隣接する部分」とは、左のようなものをいう。

イ 構内專用の低圧電線路でその構内だけに施設したもの

ロ 配電幹線から分岐し架空引込線に接続する電線の終端の引込柱から長さ百メートル以内の部分で道路(交通のはげしくない道路を除く。以下同じ。)に沿い道路上に施設されていないもの

九 「引込線」とは、配電線から分岐して需用場所の引込口に至る部分の電線をいう。

十 「架空引込線」とは、配電線路の支持物から、他の支持物を経過しないで、需用場所の取付点に至る架空電線をいう。

十一 「連接引込線」とは、一需用場所の引込線から分岐して他の需用場所の引込口に至る部分の電線をいう。

十二 「電気鉄道用給電線路」とは、発電所または変電所から、他の発電所または変電所を経過しないで、電車線または第三軌條に至る電線路をいう。

十三 「電車線路」とは、電車線およびこれを支持する工作物をいう。

十四 「電車線」とは、電車にその動力用の電気を供給するために使用する架空接触電線をいう。

十五 「支持物」とは、電線路に使用する木柱、鉄柱、鉄塔および鉄筋コンクリート柱をいう。

十六 「弱電流電線」とは、電信線、電話線、電気信号その他弱電流電気の伝送に使用する電気導体をいう。

十七 「地中管路」とは、地中に施設した電線路、弱電流電線およびこれを保蔵する管、ガス管、水道管、下水管、空気管ならびにこれに附属する地中箱および接続箱等をいう。

(電圧種別)

第三條 電圧は、左の区別により低圧、高圧および特別高圧の三種とする。

一 「低圧」とは、直流では七百五十ボルト、交流では三百ボルト以下のものをいう。

二 「高圧」とは、低圧の限度をこえ七千ボルト以下のものをいう。

三 「特別高圧」とは、高圧の限度をこえるものをいう。

(明文のない施設の手続)

第四條 この省令に明文のない施設については、その設計について資源庁長官の認可を受けなければならない。

(認可申請手続)

第五條 この省令により資源庁長官または通商産業局長の認可を受けようとするときは、その事由、工事方法および関係図面を添えて申請しなければならない。

2 前項の場合において、資源庁長官に認可を申請するときは、申請書の副本を施設場所を管轄する通商産業局長(以下所轄通商産業局長という。)に提出しなければならない。

(認可申請手続の例外)

第六條 電気事業法施行規則(昭和七年逓信省令第五十二号)または自家用電気工作物施設規則(昭和七年逓信省令第五十六号)により通商産業大臣または通商産業局長に認可を申請する場合において、その申請事項中この省令により資源庁長官または通商産業局長の認可を受けなければ施設できない事項、またはこれに関係するものがあるときは、その申請書中に特にその旨を明記しなければならない。この場合においてはこの省令による認可を受けないでよい。ただし、通商産業局長に認可を申請する場合において、その申請事項中に、この省令により資源庁長官の認可を受けなければ施設できない事項については、この限りでない。

(記録保存期間)

第七條 電気事業者または自家用電気工作物施設者は、三箇年間この省令により記録した書類を保存しなければならない。

第二節 機械および器具

(回転機および水銀整流器の絶縁耐力)

第八條 発電機、電動機、調相機等は、その最大使用電圧に従い、左の区別による試験電圧で、その卷線と大地との間の絶縁耐力を試験し、十分間以上これに耐えなければならない。

一 最大使用電圧七千ボルト以下のものは、最大使用電圧の一・五倍

二 最大使用電圧七千ボルトを超えるものは、最大使用電圧の一・二五倍

2 回転変流機は、その直流側の最大使用電圧と同一の交流電圧で、その卷線と大地との間の絶縁耐力を試験し、十分間以上これに耐えなければならない。

3 水銀整流器は、その直流側の最大使用電圧の二倍の交流電圧で、主陽極と外箱との間の絶縁耐力を試験し、また直流側の最大使用電圧と同一の交流電圧で、陰極および外箱と大地との間の絶縁耐力を試験し、各十分間以上これに耐えなければならない。

4 前各項の試験電圧は、最低五百ボルトとする。

(変圧器の絶縁耐力)

第九條 変圧器(計器用変成器を含まない。)は、ネオン管燈用変圧器またはエツクス線管用変圧器のようなものを除くほか、その最大使用電圧に従い、左の区別による試験電圧で、その卷線と他の卷線、鉄心および外箱との間の絶縁耐力を試験し、十分間以上これに耐えなければならない。

一 最大使用電圧七千ボルト以下のものは、最大使用電圧の一・五倍。ただし、最低を五百ボルトとする。

二 最大使用電圧七千ボルトをこえ、五万ボルト以下のものは、最大使用電圧の一・二五倍

三 最大使用電圧五万ボルトをこえるものは、最大使用電圧に一万三千ボルトを加えたもの

2 特殊の設計による変圧器で資源庁長官の認可を受けた場合は、前項の制限によらないことができる。

(特別高圧用変圧器等の施設場所)

第十條 特別高圧用の変圧器その他の機械器具は、別に定める場合を除くほか、発電所、変電所その他これに準ずる場所で取扱者のほか出入できないように設備した場所に裝置しなければならない。

(特別高圧配電用屋外変圧器の施設制限)

第十一條 市街地外において、特別高圧電線路に接続する配電変圧器で屋外に設置するものは、左の各号および第十二條により施設しなければならない。

一 一次電圧は、三万五千ボルト以下、二次電圧は、高圧であること。ただし、第十四條第三号の場合には、この限りでない。

二 総出力は、三百キロボルトアンペア以下であること

三 変圧器および特別高圧電気で充電する電線その他の器具は、地表上六メートル以上の高さに施設すること。ただし、その周囲にさくを設け、さくの高さとさくから充電部分までの距離の和を六メートル以上にする場合には、この限りでない。

2 市街地においては、特別高圧電線路に接続する配電用屋外変圧器を施設してはならない。

3 特殊の事情で所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、前二項の制限によらないことができる。

(特別高圧配電用屋外変圧器の保安施設)

第十二條 前條第一項の配電変圧器は、同項各号によるほか、危險のおそれのないように、左の各号に準じ適当に施設しなければならない。

一 特別高圧側に開閉器および自動しや断器を設置すること

二 変圧器の二次電圧が高圧の場合は、変圧器を設置した場所に隣接して監視人を常置する詰所を設け、その内に高圧側の險漏器を取り付けること

三 変圧器の二次電圧が高圧の場合は、高圧側に地上から容易に開閉できる開閉器を設置すること

(高圧配電用屋外変圧器の施設制限)

第十三條 高圧架空電線路に接続する配電変圧器で屋外に設置するものは、地表上四・五メートル以上の高さで支持物に堅ろうに取り付けなければならない。ただし、市街地外においては、地表上の高さを四メートルまで減ずることができる。

2 高圧地中電線路に接続する配電変圧器は、地中に適当に施設し、または第三十七條第一項の規定による第三種地線工事(以下單に第三種地線工事という。第一種地線工事および第二種地線工事についても、この例による。)により接地した金属製、石造、れんが造またはコンクリート造の変圧塔内に裝置しなければならない。

3 危險のおそれのないように左の各号により施設した場合、または特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、前二項の制限によらないことができる。

一 需用者の構内に設置する架空線用変圧器で人が触れるのを防止するために充分なさくを設けた場合

二 地中線用変圧器を変圧塔の上に設置する場合で、変圧器およびその高圧側の充電部分を地表上三メートル以上の高さに保ち、変圧器の外箱ならびにケーブル(金属被の厚さ一ミリメートル以上のもの。以下同じ。)および附属物を收めた金属体を第三種地線工事で接地する場合

(特別高圧から直接低圧に変成する変圧器の使用制限)

第十四條 特別高圧を直ちに低圧に変成する変圧器は、左の各号の場合を除くほか、使用してはならない。ただし、資源庁長官の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 電気炉またはこれに似たものに供給するために使用する場合

二 発電所、変電所、開閉所等において所内用として使用する場合

三 使用電圧三万五千ボルト以下の変圧器で、変圧器の内部の故障の場合に、自動的に変圧器を電路からしや断する保安裝置を設備する場合

(機器の鉄台および外箱等の接地)

第十五條 発電機、電動機、回転変流機、調相機等の鉄台および変圧器、電力用蓄電器、自動しや断器(低圧屋内線用のものを含まない。)等の外箱(外箱のない場合は鉄心)は、左の各号の区別により接地しなければならない。

一 低圧のものは、第三種地線工事

二 高圧および特別高圧のものは、第一種地線工事

2 直流三百ボルトもしくは交流百五十ボルト以下のものを乾燥した場所に施設する場合または左の各号の場合には、前項の接地を省略することができる。

一 鉄台または外箱の周囲に作業者用の絶縁台を設けた場合

二 高圧用の変圧器、電力用蓄電器、開閉器等を人の触れるおそれのないように柱上に設けた場合

三 直流では六百ボルト、交流では三百ボルト以下の機械器具を乾燥した木製の床その他これに似た絶縁性の物の上から取り扱うように施設した場合

(弧光を発する器具の施設)

第十六條 高圧または特別高圧用の開閉器、自動しや断器、避雷器その他これに似た弧光を発する器具と木製壁、天井その他の可燃質の物とは、高圧用のものでは一メートル以上、特別高圧用のものでは二メートル以上離さなければならない。ただし、耐火質の物で両者の者を離隔した場合はこの限りでない。

(高圧または特別高圧用機器および電線の施設)

第十七條 高庄、または特別高圧電気で充電する器具および電線は、人が容易に触れるおそれのないように、適当に裝置しなければならない。ただし、取扱者のほか出入できないように設備した場所に裝置する場合にはこの限りでない。

(ヒユーズの仕様および使用方法)

第十八條 ヒユーズは、第三項のものを除くほか定格電流の一・二五倍の電流に耐え、一定時間内に一定電流で確実に溶断し、かつ、使用場所に取付前の試験で左の各号に適合するものでなければならない。

一 低圧に使用せる定格電流二百アンペア以下のものは、これを水平に取り付けて(板状ヒユーズは、板面を水平とすること)試験し、五分間以上定格電流の一・四五倍の電流に耐え、一分間以内に二倍の電流で溶断すること

二 高圧に使出するものは、二分間以内に定格電流の二倍の電流で溶断すること

2 非包裝ヒユーズを使用する場合は、左のようなものを除くほか、つめ付ヒユーズを使用しなければならない。

一 コードつり内に裝置する定格電流五アンペア以下のもの

二 硬い金属製でその両端が端片に代用できる板状のもの

三 硬い金属製のもので、端子間の長さがそれぞれの定格電流により左の各号以上のもの

イ 定格電流十アンペア未満のものは、十センチメートル

ロ 定格電流二十アンペア未満のものは、十二センチメートル

ハ 定格電流三十アンペア未満のものは、十五センチメートル

3 つめ付ヒユーズおよび筒形ヒユーズの規格は告示で定めるところによらなければならない。

(配電盤の施設方法)

第十九條 配電盤に取り付ける器具および接続電線(管内におさめた電線およびがい裝ケーブルを除く。)は、容易に点検できるように施設しなければならない。ただし、低圧三十アンペア以下の需用者の屋内配電盤で建物の取付面と三センチメートル以上離し、その裏面の接続にゴム絶縁電線を使用した場合の裏面の部分については、この限りでない。

2 配電盤の裏面に高圧または特別高圧用器具または接続電線を施設する場合は、取扱者に危險をおよぼさないように、配電盤の裏側に充分な通路を設けなければならない。

3 特別高圧用の器具および接続電線を取り付ける配電盤には、その前方に取扱者のため、適当な絶縁台を設置しなければならない。

(器具の使用電流およひ電圧表示)

第二十條 電気工作物には、電気用品取締規則(昭和十年逓信省令第三十号)に違反する電気用品を使用してはならない。

2 開閉器、自動しや断器、抵抗器その他これに似た器具には、その使用電流および電圧を表示しなければならない。ただし、第十八條第二項第一号のヒユーズについては、この限りでない。

第三節 電線、電路および附属設備

(絶縁電線)

第二十一條 絶縁電線は、別に定める場合を除くほか、その使用の目的により、別に告示する規格および許容電流による綿絶縁電線、ゴム絶縁電線またはキヤプタイヤケーブルを使用しなければならない。ただし、資源庁長官の認可を受けた場合には、この限りでない。

(コード)

第二十二條 コードは、使用の目的により、別に告示する規格および許容電流による二箇よりコードまたは防濕二箇よりコードを使用しなければならない。ただし、資源庁長官の認可を受けた場合は、この限りでない。

(電線の抗張力)

第二十三條 電線の抗張力は、告示で定める。

(電線の接続法)

第二十四條 電線に接続点を設ける場合には、左の各号によらなければならない。

一 電線の電気抵抗を増加させないこと

二 電線の強さを二割以上減少させないこと

三 接続管または特殊の方法で接続する場合を除き、接続部分をろう付けすること

(銅線とアルミ線および鉄線の関係)

第二十五條 この省令で銅線と同等以上の強さおよび太さを有するものとは、硬アルミ線、イ号アルミ合金線または鉄線については、左の太さ以上のものをいう。

指定銅線の太さ硬アルミ線の太さイ号アルミ合金線の太さ鉄線の太さ
五ミリメートルの硬銅線五十五平方ミリメートル三十八平方ミリメートル五ミリメートル
四ミリメートルの硬銅線三十八平方ミリメートル二十二平方ミリメートル四ミリメートル
三・二ミリメートルの硬銅線二十二平方ミリメートル四ミリメートル三・二ミリメートル
二・六ミリメートルの硬銅線五十ミリメートル三・二ミリメートル二・六ミリメートル
二ミリメートルの硬銅線五十ミリメートル二・六ミリメートル二ミリメートル
一・六ミリメートルの硬銅線三・二ミリメートル二・六ミリメートル一・六ミリメートル
二・六ミリメートルの軟銅線三・二ミリメートル二・六ミリメートル二ミリメートル
一・六ミリメートルの軟銅線二十ミリメートル二・六ミリメートル一・六ミリメートル
一・二ミリメートルの軟銅線二十ミリメートル二・六ミリメートル一・六ミリメートル

(開閉器の設置)

第二十六條 電路中必要な箇所には、別に定める場合を除くほか、その各極に適当な開閉器を設置しなければならない。

(自動しや断器の設置)

第二十七條 機械器具および電線を保護するため必要な箇所には、適当な自動しや断器を設置しなければならない。

2 地線工事の接地線、多線式電路の中性線および変圧器の低圧側の一端子を接地した場合の接地側の低圧架空電線には、自動しや断器を設置してはならない。

(検漏器の裝置)

第二十八條 高圧および一方五千ボルト以下の特別高圧電路中左のような箇所には、漏電の程度をつねに自動的に表示する検漏器を設置しなければならない。

一 発電所または変電所の引出用母線

二 特別高圧配電変圧器設置箇所の高圧側電路および高圧から高圧に変成する配電変圧器(單卷変圧器を除く。)の二次側電路

三 他から供給を受ける受電点

2 前項第二号後段の箇所には、監視人をおくかまたは電路に地気を生じたとき自動的に電路をしや断するように裝置したものでなければならない。

3 第一項第三号の受電点が、これに供給する発電所、変電所等に隣接するとき、受電した電気を受電点に隣接する場所の変圧器もしくは電動発機により変成するとき、または受電した電気を受電点に隣接する場所で使用するときは、その受電点の検漏器は、省略することができる。

(避雷器の設置)

第二十九條 高圧および特別高圧電路中左のような箇所には、適当に避雷器を設置し、その接地は、第一種地線工事によらなければならない。

一 発電所および変電所の架空電線引込口もしくは引出口または母線

二 第十一條の特別高圧変圧器の特別高圧側および高圧側

三 高圧架空電線路で供給する五百キロワツト以上の需用場所の引込口または母線

四 特別高圧架空電線路で供給する需用場所の引込口または母線

2 雷災の多い地方で避雷器を必要とするときは、前項各号以外の箇所にも裝置しなければならない。

3 第一項各号の箇所に直接接続する電線の短い場合その他特別の事由のある場合には、避雷器の設置を省略することができる。

(器具等の絶縁耐力試験)

第三十條 電路に設置した開閉器、自動しや断器、電力用蓄電器、誘導電圧調整器、計器用変成器等の器具は、その最大使用電圧に従い、左の各号の区別による試験電圧でその器具の充電部分と大地との間の絶縁耐力を試験し、十分間以上これに耐えなければならない。

一 最大使用電圧七千ボルト以下のものは、最大使用電圧の一・五倍。ただし、最低を五百ボルトとする。

二 最大使用電圧七千ボルトをこえ五万ボルト以下のものは、最大使用電圧の一・二五倍

三 最大使用電圧五万ボルトをこえるものは、最大使用電圧に一万三千ボルトを加えたもの

2 前項の規定は、発電所、変電所または開閉所に施設した機械、器具の接続線および母線の絶縁耐力に準用する。ただし、多心ケーブルについては、心線相互間および心線と大地との間の絶縁耐力も試験するものとする。

3 特別の設計による器具で資源庁長官の認可を受けた場合には、第一項の制限によらないことができる。

(高低圧の混触による危險予防施設および共同地線工事)

第三十一條 変圧器で高圧電路に結合される低圧電路には、その変圧器の中性点に第二種地線工事を施さなければならない。ただし、変圧器の構造または配電方法により、その中性点を接地しがたいときは、低圧側の一端を接地することができる。

2 前項の保安裝置を二個以上の変圧器に共通に使用するため、架空共同地線を設けるときは、左の各号に準じて施設しなければならない。

一 架空共同地線には、四ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さを有する金属線を使用すること

二 地線工事は、変圧器から二百メートル以内の地域で二箇所以上に施設し、その合成電気抵抗は、そのオーム数にその地線に接続する各変圧器の一次電流の和の四割に相当するアンペア数を乘じた積が百五十以下となるように保持すること。ただし、このアンペア数は、その地線に接続した変圧器中最大容量のものの一次側の自動しや断器の動作電流(非包裝ヒユーズでは、その定格電流の二倍)以上であること

三 低圧配電線の一線を架空共同地線に兼用するものでは、その架空共同地線は、一キロメートルを直径とする地域毎に前号の施設をすること

3 第一項の保安裝置を二箇以上の変圧器に共通に使用するため、地中共同地線を設けるときは、前項第二号および第三号に準じて施設しなければならない。

4 直流單線式電気鉄道用回転変流機、電気炉もしくは電気汽かんのようにつねに電路の一部を大地から絶縁しないで使用する負荷に專用の変圧器で供給する場合、または所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、第一項の制限によらないことができる。

5 第一項の地線工事の接地線と大地との間の電気抵抗は、二箇年に一回以上これを試験し、その成績を記録しておかなければならない。

(高低圧の混触による危險予防施設)

第三十二條 高圧計器用変成器の二次側電路には、第三種地線工事を施さなければならない。

(特別高圧と高低圧の混触危險予防施設)

第三十三條 変圧器で特別高圧電路に結合される高圧電路には、第三十一條第四項前段の場合を除くほか、変圧器の端子に近い一極にその最大使用電圧の一・五倍以下の電圧で放電する適当な裝置を施さなければならない。

2 変圧器で特別高圧電路に結合される低圧電路には、第三十一條第四項前段の場合を除くほか、第三十一條第一項の場合に準じてその変圧器の中性点または一端子に第二種地線工事を施さなければならない。ただし、接地線と大地との間の電気抵抗は、十オームをこえてはならない。

3 前項の地線工事の接地線と大地との間の電気抵抗は、二箇年に一回以上これを試験し、その成績を記録しておかなければならない。

第三十四條 特別高圧計器用変成器の二次側電路には、第一種地線工事を施さなければならない。

(電路の絶縁)

第三十五條 電路は、左の部分を除くほか、その全部を充分大地から絶縁しなければならない。ただし、資源庁長官の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 第三十一條および第三十三條の規定により変圧器の低圧側を接地する場合の接地点

二 電路の保安の目的でその中性点を接地する場合の接地点

三 左のような場合の不絶縁部分

イ 直流單線式電気鉄道の帰線、試験用変圧器またはエツクス線発生裝置等のように電路の一部を大地から絶縁しないで電気を使用する場合

ロ 温水器、電気炉、電気汽かん、電解そう等のように大地から絶縁することが困難なものを危險のおそれのないように施設する場合

(特別高圧電路の中性点接地の制限)

第三十六條 特別高圧電路に保安の目的でその中性点を接地するために使用する抵抗器またはリアクトルは、故障の際、流れる地絡電流を安全に通ずることのできるものでなければならない。

2 高圧電路の保安の目的でその中性点を接地する場合は、その接地点は一箇に限り、また、その電路の一部に地気を生じたとき中性点から大地に通ずる電流は、五百ミリアンペア以下でなければならない。ただし、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(地線工事の種類)

第三十七條 地線工事は、左の三種とする。

一 「第一種地線工事」接地線と大地との間の電気抵抗を十オーム以下に保つもの

二 「第二種地線工事」接地線と大地との間の電気抵抗を、そのオーム数に変圧器一次側の自動しや断器の動作電流(非包裝ヒユーズではその定格電流の二倍)のアンペア数を乘じた積が百五十以下となるように保つもの。ただし、接地線と大地との間の電気抵抗は第三十三條第二項の場合を除くほか、十オームをこえることができる。

三 「第三種地線工事」 接地線と大地との間の電気抵抗を百オーム以下に保つもの

2 地線工事を施す場合において工事上やむお得ないときは、所轄通商産業局長の認可を受けて前項の制限を軽減することができる。

(各種地線工事の細目)

第三十八條 前條第一項の地線工事の接地線は、第一種地線工事には二・六ミリメートル以上の銅線、第二種地線工事には特別高圧用変圧器に対しては四ミリメートル以上の銅線、高圧用変圧器に対しては二・六ミリメートル以上の銅線、第三種地線工事には一・六ミリメートル以上の銅線または二・六ミリメートル以上の鉄線を使用しなければならない。

2 第二種地線工事の接地線を配電線利用搬送電話に使用する場合には、これに塞流線輪を裝置することができる。

3 前項の場合には、接地線と大地との間の電気抵抗をこれと塞流線輪のインピーダンスとの合成インピーダンスのオーム数に、変圧器一次側の自動しや断器の動作電流(非包裝ヒユーズの場合には、その定格電流の二倍)のアンペア数を乘じた積が百五十以下となるように保ち、かつ、寒流線輪と並列に適当な放電裝置を施設しなければならない。

4 第一種および第二種地線工事に使用する接地線を人が触れるおそれのある場所に施設する場合には、地板を地下七十五センチメートル以上の深さに埋設し、地板から地表上六十センチメートルまでの部分は、ゴム絶縁電線を使用し、地表上二メートルの高さまで竹または木のような不導体のといでこれを覆い、人の接触または他動的損傷を防止しなければならない。

5 前項の接地線を人の触れるおそれのある場所で鉄柱のような金属体に沿つて施設する場合は、前項の規定によるほか、地板を地中でその金属体から一メートル以上離して埋設し、かつ、接地線全部にゴム絶縁電線またはこれと同等以上の効力を有するものを使用して、その金属体から絶縁しなければならない。

6 第三種地線工事によつて接地しなければならない金属体と大地との接続がよく、その電気抵抗が百オーム以下であるときは、接地線を省略することができる。

7 第四項の接地線を施設してある支持物には、避雷用地線を取り付けてはならない。

第二章 送電線路、配電線路および電気鉄道用給電線路

第一節 通則

(架空電線路および支持物の建設制限)

第三十九條 架空電線路の支持物は、他の架空電線路、または架空弱電流電線路に属する電線の間を貫通して建設してはならない。

2 架空電線は、添架の場合を除くほか、他の架空電線路(電車線路を含む。)または架空弱電流電線路に属する支持物をはさんで架渉してはならない。

(架空電線の分岐)

第四十條 架空電線の分岐は、その電線の支持点でしなければならない。ただし、土地の状況により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(風圧荷重の種別と支持物強度の計算)

第四十一條 架空電線路用支持物強度の計算に適用される風圧荷重は、左の三種とする。

一 「甲種風圧荷重」 鉄塔では、その結構一面だけの垂直投影面積一平方メートルについて二百九十キログラム、鉄柱では、その結構一面だけの垂直投影面積一平方メートルについて二百二十キログラム、電線その他の架渉線では、その垂直投影面積一平方メートルについて百十キログラム、円ちゆう形支持物では、その垂直投影面積一平方メートルについて八十キログラムとして計算したもの

二 「乙種風圧荷重」 電線その他の架渉線の周囲に厚さ六ミリメートル、比重〇・九の氷雪が附着したとき風圧を前号の二分の一として計算したもの

三 「丙種風圧荷重」 風圧を第一号の二分の一として計算したもの

2 前項各号の風圧は、支持物の種類によつて、左のように加わるものとして計算するものとする。

一 木柱、鉄柱および鉄筋コンクリート柱

特殊のものを除くほか、電線路と直角の方向に架渉線および支持物に前項の風圧の一倍

二 鉄塔

左の場合をおのおの別に計算する。

イ 電線路と直角の方向において、架渉線には、前項の風圧の一倍、鉄塔には、その前面に前項の風圧の一倍

ロ 電線路の方向において、鉄塔(可とう鉄塔を除く。)には、その前面に前項風圧の一倍

(支持物の強度)

第四十二條 架空電線路に使用する鉄柱、鉄塔および鉄筋コンクリート柱の強度は、氷雪が多い地方(北海道、青森県、秋田県、山形県、岩手県、宮城県、福島県、新潟県、長野県、富山県、石川県、福井県、岐阜県北部、滋賀県北部、京都府北部、兵庫県北部、鳥取県、島根県およびその他土地が高く特に寒気がきびしい地方ならびに栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県、東京都、神奈川県、山梨県等電線に氷雪の附着し易い地方をいう。以下同じ。)では、甲種風圧荷重および乙種風圧荷重、その他の地方では、甲種風圧荷重に対して適当に計算したものでなければならない。ただし、人家が多くつらなつている場所に施設する低圧または高圧架空電線路の支持物は、丙種風圧荷重によつて計算することができる。

2 前項の場合には、支持物基礎の強度は、安全係数を二以上として計算したものでなければならない。

第四十三條 鉄柱および鉄塔の部材に使用する鋼材の許容応力、厚さおよび細長比の制限は、別に告示する。

第四十四條 木柱の強度計算については、別に告示する。

第四十五條 木柱、鉄柱および鉄筋コンクリート柱には、支線を使用してその強度の一部を分担させることができる。

(支線の仕様細目)

第四十六條 この省令によつて、木柱、鉄柱または鉄筋コンクリート柱に施設する支線は、左の各号によらなければならない。

一 安全係数は、二・五以上として計算すること。ただし、引張強さは、五百キログラム以上とすること

二 金属線三條以上をより合せたものとすること

三 太さ三・二ミリメートル以上の金属線で構成したものとすること。ただし、七本以上の金属線をより合せたものはその太さを二・六ミリメートル以上とすることができる。

四 支線の根かせは、地下一・五メートル以上の深さに埋設すること。ただし、地盤が特に堅い場合は、この限りでない。

五 鉄柱または鉄筋コンクリート柱に使用する支線は、地中の部分および地表上三十センチメートルまでの部分に、亜鉛メツキした鉄棒またはこれと同等以上の強さおよび効力のあるものを使用し、これを容易に腐しよくしがたい根かせに堅ろうに取り付けること

2 所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、前項第二号、第三号および第五号の制限によらないことができる。

(支持物への表示事項および高圧表示)

第四十七條 架空電線路の支持物には、事業者名または略称、支持物番号および建設年月を表示しなければならない。

2 高圧架空電線路(電気鉄道用給電線路を除く。)は、がい子の表面の見易い部分幅一・五センチメートル以上、または腕木の表面を赤色またはこれに似た色としなければならない。

(電線工事施行と立会)

第四十八條 架空電線を他人の管理に属する架空電線(電車線を含む。)もしくは架空弱電流電線と交さし、もしくは二・五メートル以内の距離に接近して施設する場合、または地中電線路を他人の管理に属する地中電線路もしくは地中管路と交さし、もしくは二メートル以内の距離に接近して施設する場合には、その工事着手の前日までに建設の場所および日時を、関係管理者に通知し、立会を求めなければならない。既に施設してあるものを修理または撤去しようとする場合もまた同じ。ただし、関係管理者が予定の日時に立会をしなかつた場合には、直ちに工事を施行することができる。

(高圧および特別高圧線路用架空地線の太さ)

第四十九條 架空電線路に使用する高圧地線は、高圧電線路の場合には四ミリメートル、特別高圧電線路の場合には五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さの裸線を使用しなければならない。

第二節 低圧および高圧架空電線路

(市街地における架空電線路建設の制限)

第五十條 市街地の道路には、二箇以上の架空電線路を建設してはならない。ただし、土地の状況によつて、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

第五十一條 市街地で道路に沿い道路外に架空電線路を建設する場合には、左の制限によらなければならない。ただし、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 道路の一側に架空弱電流電線路がある場合には、その側で道路から二・五メートル以内に接近して建設してはならない。

二 道路およびその両外側二・五メートルを含む地帶内に道路に併行している架空電線路がある場合には、その地帶内に建設してはならない。

第五十二條 市街地の道路上に、電線を架設する架空電線路は、左の制限によつて施設しなければならない。ただし、工事上もしくは土地の状況によつてやむを得ない場合、または所轄通商産業局長の認可を受けた場合は、この限りでない。

一 架空弱電流電線との交さ数をできるだけ少くすること

二 道路の両側にまたがらないようにその一側のみに施設すること。ただし、交通に支障がないように施設する水平支線は、この限りでない。

三 道路の一側に架空弱電流電線路がある場合には、他の一側に施設すること

四 電線は、道路の交さ点以外の場所で道路を横断しないこと。ただし、道路上の配電線路から分岐して直接架空引込線に隣接する部分に至る一径間の電線は、この限りでない。この場合は、道路の対側で道路上に支持物を建設してはならない。

五 一電線路の幅(支線および支柱を含まない。以下同じ。)は、二・七メートルをこえないこと

六 支持物は八十度以下に傾斜させないこと

2 第一項但書の工事上もしくは土地の状況によりやむを得ない場合とは、左図のような場合をいう。

 イメージ省略

3 第一項第二号の道路の両側にまたがらないとは、道路に沿い建設する電線路の中心線がその道路の中心線と交さしないように施設することをいう。

4 道路の交さ点での電線路と弱電流電線路および道路中心線との関係は左の図に準ずるものとする。

 イメージ省略

(架空電線路の弱電流電線路への誘導障害防止施設)

第五十三條 架空電線路が架空弱電流電線路(單線式電話線路を除く。)と併行する場合には、誘導作用による通信上の障害を及ぼさないように、電線と弱電流電線との距離を左の各号により離隔しなければならない。

一 交流の低圧もしくは高圧電線または直流複線式電気鉄道用給電線の場合には、二メートル以上

二 直流單線式電気鉄道用給電線の場合は、四メートル以上

2 弱電流電線路がケーブルである場合、または弱電流電線路の管理者の承諾を得た場合には、前項の離隔距離を六十センチメートルまで短縮することができる。

3 第一項の規定により施設してもなお既設架空弱電流電線路に対し障害を及ぼすおそれがある場合には、更に左の各号または第百七十五條第二項各号により適当に施設しなければならない。

一 電線と弱電流電線との相互間の離隔距離を増加すること

二 交流式架空電線の場合は、電線を適当の距離でねん架すること

三 電線と弱電流電線と交さしまたは接近する場合は、その交さまたは接近部分で電線と弱電流電線との間に四ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さの金属線二條以上を施設し、これを第三種地線工事に接近すること

(使用電圧による高低圧電線の太さおよび種類)

第五十四條 架空線には、別に定める場合を除くほか、その使用電圧に従い、左の電線、またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用しなければならない。

使用電圧施設場所電線
三千五百ボルトをこえる高圧五ミリメートルの硬銅線
三千五百ボルト以下の高圧市街地五ミリメートルの硬銅線。ただし、ゴム絶縁電線を使用する場合には、四ミリメートルの硬銅線
市街地外四ミリメートルの硬銅線
低圧市街地三・二ミリメートルの硬銅線。ただし、綿絶縁電線を使用する場合には、二・六ミリメートルの硬銅線
市街地外二・六ミリメートルの硬銅線

2 三千五百ボルトをこえる電線には、裸電線を使用しなければならない。

3 低圧架空引込線に隣接する部分で径間二十五メートル以下の場合には、二ミリメートル以上の硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを便用することができる。

4 低圧架空引込線に隣接する部分には、綿絶縁電線またはこれと同等以上の効力をもつものを使用しなければならない。

(低圧架空電線に裸電線を使用する場合の制限)

第五十五條 低圧架空電線に裸電線を使用する場合には、左の各号により施設しなければならない。

一 市街地に施設する場合または市街地外において道路、鉄道、軌道、他の低圧もしくは高圧電線、弱電流電線、または建造物(人の住居または看守するものをいう。以下同じ。)と交さし、もしくは電線支持物の地表上の高さに相当する水平距離以内に接近する箇所に施設する場合は、電線の弛度を第七十九條の規定に適合させること

二 他の低圧架空被覆電線と交さする箇所においては、工事上やむを得ない場合を除くほか、裸電線を上部とすること

(高圧架空電線に裸電線を使用する場合の制限)

第五十六條 高圧架空電線に裸電線を使用する場合には、左の各号により施設しなければならない。

一 電線の弛度を第七十九條の規定に適合させること

二 他の高圧架空被覆電線と交さする箇所においては、工事上やむを得ない場合を除くほか、裸電線を上部にすること

(高圧架空電線にアルミ線を使用する場合の制限)

第五十七條 高圧架空電線に硬アルミ線またはイ号アルミ合金線を使用する場合には、左の各号により施設しなければならない。

一 標準径間は、市街地では五十メートル以下、市街地外では七十五メートル以下とし、工事上やむを得ない事情で径間百メートルをこえなければならない箇所では、硬アルミ線を使用しないこと

二 電線相互の間隔は、径間が五十メートル以下の場合には、五十センチメートル以上、径間が五十メートルをこえる場合は、六十五センチメートル以上とすること

(架空電線の地表上の高さおよび造営物との間隔)

第五十八條 架空電線の地表上の高さおよび架空電線と造営物との間隔は、左の各号によらなければならない。ただし、危險のおそれがない場合は、所轄通商産業局長の認可を受けてこの制限によらないことができる。

一 道路を横断する場合は、地表上六メートル以上

二 鉄道または軌道を横断する場合には、軌條面上六メートル以上

三 低圧架空電線を道路以外の箇所に施設する場合には、地表上四メートル以上

四 前三号以外の場合には、地表上五メートル以上

五 造営物の側面の造営物と電線との距離は、三千五百ボルトをこえる高圧の場合には、一・五メートル以上、その他の場合には、一・二メートル以上。ただし、低圧架空電線の架空引込線に隣接する部分でその径間が二十五メートル以下の場合において電線を人が容易に触れるおそれのないように施設する場合には、六十センチメートルまで短縮することができる。

六 造営物の上部の造営物と電線との距離は三千五百ボルトをこえる高圧の場合は、二・五メートル以上、その他の場合には二メートル以上

2 橋の下部その他これに似た場所に施設する低圧架空電気鉄道用給電線は、工事上やむを得ない場合に限つて前項第三号または第四号の制限を三・五メートルまで短縮することができる。

(三千五百ボルトをこえる高圧電線路の施設)

第五十九條 三千五百ボルトをこえる高圧電線路は、左の各号により施設し、かつ、支持物は第六十三條により建設しなければならない。

一 木柱の強度は、第六十二條の規定による場合を除いて、人家の多くつらなる場所においては丙種風圧荷重、その他の場所においては甲種風圧荷重に対し、安全係数を三以上として計算すること

二 木柱の太さ、末口十二センチメートル以上とすること

三 市街地においては、木柱の標準径間は五十メートル以下とすること

四 電線の弛度は、第七十九條の規定に適合させること

(高低圧併架の場合の施設方法)

第六十條 同一支持物に高圧架空電線と低圧架空電線とを併架する場合には、左の各号により施設しなければならない。

一 高圧電線を低圧電線の上部とし、別箇の腕木に架設すること

二 高圧電線と低圧電線との離隔距離は、三千五百ボルト以下の場合は、五十センチメートル以上三千五百ボルトをこえる場合には、七十五センチメートル以上とすること

2 特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合、または左の各号のように危險のおそれがないよう取り付けた電線については、前項の制限によらないことができる。

一 工事上やむを得ない場合において、低圧引込線またはこれに隣接する部分の電線を分岐するため、これを高圧用腕木に堅ろうに取り付けたもの

二 配電変圧器の高圧側導線に二・六ミリメートル以上のゴム絶縁電線を使用し、かつ、低圧電線と接触するおそれがないように、これを支持物または腕木に堅ろうに取り付けたもの

(高圧電線路の川越等の長径間工事)

第六十一條 高圧架空電線路が川越、谷越その他特殊の事由により径間が百メートルを越える場合には、その部分に限り五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さの電線を使用し、その弛度を第七十九條の規定に適合させなければならない。

2 前項の場合の支持物は、左の各号により施設し、かつ、第六十三條により建設しなければならない。

一 木柱の強度は、その径間が三百メートル以下である場合は、甲種風圧荷重および乙種風圧荷重(氷雪の多い地方に限る。)のいずれに対しても安全係数を三以上として計算すること。ただし、木柱の太さは、末口十二センチメートル以上とすること

二 径間が百五十メートルをこえ三百メートル以下の場合の木柱には、全架渉線に生ずる最大張力の和の三分の一に等しい不平均張力に耐える支線を設けること

三 径間が百五十メートルをこえ五百メートル以下の場合の鉄柱または鉄筋コンクリート柱には、前号の不平均張力に耐える設計のものを使用するかまたは前号に準ずる支線を設けること

四 径間五百メートルをこえる場合の鉄塔には、一架渉線に生ずる最大張力の二分の一に等しい不平均張力に耐えるものを使用すること。この場合の不平均張力は、鉄塔の各部材に最大応力を生じさせる架渉線の取付点に加わるものとし、これによる水平力および捻力を加算したものとすること

3 高圧架空電線路の径間が前項第一号から第三号までの制限をこえる場合の支持物は、所轄通商産業局長の認可を受けた特殊の設計によらなければならない。

(道路、鉄道、軌道および他線路と交さまたは接近する場合の工事)

第六十二條 架空電線が道路、鉄道、軌道もしくは建造物と交さし、もしくは他の低圧架空電線、高圧架空電線もしくは架空弱電流電線の上部で交さする場合、または架空電線がこれらのものとその支持物の地表上の高さに相当する水平距離以内に接近する場合は、その部分の電線路は、左の各号により施設し、かつ、支持物は、第六十三條により建設しなければならない。

一 使用電圧に従い左の電線を使用すること

イ 低圧の場合は、架空弱電流電線と交さしまたは接近する箇所には、五ミリメートルの硬銅線、その他の箇所には、四ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さを有するもの

ロ 高圧の場合は、五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さを有するもの

二 木柱の強度は、人家の多くつらなる場所では、丙種風圧荷重、その他の場所では、甲種風圧荷重に対し安全係数を三として計算すること。ただし、三千五百ボルトをこえる高圧架空電線路においては、安全係数を四として計算すること

三 木柱の太さは、末口十二センチメートル以上であること

四 径間は、木柱の場合は百メートル以下、鉄柱または鉄筋コンクリート柱の場合は、百五十メートル以下とすること

2 三千五百ボルト以下の高圧架空電線路にゴム絶縁電線を使用する場合には、前項第一号の制限によらないことができる。

3 左の各号の場合には、第一項の制限によらないことができる。

一 低圧架空電線路に被覆電線を使用する場合

二 高圧架空被覆電線または低圧もしくは高圧架空裸電線が、左に掲げる架空電線または架空弱電流電線と交さしまたは接近する場合

イ 電路の一部を接地した低圧架空電線

ロ 單線式電気鉄道の架空電気鉄道用給電線または電車線

ハ 電車線路に添架した弱電流電線

ニ 低圧、高圧または特別高圧架空電線路に添架した電話線または直接これと接続する電話線

三 特殊の事由により所轄通商産業局長の認可を受けた場合

(高圧電線と道路、鉄道その他の工作物との交さ箇所における支持物の工事)

第六十三條 第五十九條、第六十一條第二項および第六十二條第一項の支持物は、鉄柱および鉄筋コンクリート柱の場合には、その基礎を特に堅固にし、木柱の場合には、地盤が特に堅い場合を除くほか、左の各号またはこれに準じて建設しなければならない。

一 木柱は、全長が十五メートル以下の場合には、根入を木柱全長の六分の一以上とすること

二 木柱の全長が十五メートルを超える場合には、根入を二・五メートル以上とすること

三 水田その他地盤が軟弱な箇所では、特に堅ろうな根かせを施すこと

(架空電線路と他の高低圧架空電線路との交さ、接近または併行箇所における施設方法)

第六十四條 架空電線路が、他の低圧または高圧架空電線路(電車線路を含む。)と交さし、接近しまたは併行する場合は、電線相互の離隔距離を、三千五百ボルトを超える電線路の場合については、一・五メートル以上、その他の電線路の場合については、一メートル以上とし、かつ、電線相互の混触から生ずる危險を防止するため、左の各号に準じて施設しなければならない。

一 交さ箇所においては、電車線と交さする場合を除くほか、高圧電線を低圧電線の上部とすること

二 工事上やむを得ない事情で前号により難い場合、または低圧電線が高圧電線の上部で併行しもしくは接近し、相互間の水平距離が二・五メートル以下の場合には、その低圧電線に五ミリメートルの硬銅線もしくは四ミリメートルのゴム絶縁硬銅線またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力を有するものを使用すること。ただし、水平距離が一・二メートル以上で垂直距離がその一・五倍以下の場合には、この限りでない。

三 前項の場合の、低圧電線路の支持物の強度は、第六十二條第一項第二号から第四号に準ずること

2 前項の離隔距離は、工事上やむを得ない場合は、所轄通商産業局長の認可を受けて、三千五百ボルトをこえる高圧電線路では一メートルまで、その他の電線路では五十センチメートルまで短縮することができる。

(架空電線が弱電流電線と交さし、または接近する場合の離隔距離)

第六十五條 架空電線が架空弱電流電線と交さする場合は、その離隔距離を三千五百ボルトをこえる電線では一・五メートル以上、その他の電線では一メートル以上としなければならない。

2 架空電線が架空弱電流電線と接近する場合において、被覆電線を使用する場合は、その離隔距離を三千五百ボルトをこえる電線では一・五メートル以上、その他の電線では一メートル以上、裸電線を使用する場合には、その水平離隔距離を三千五百ボルトをこえる線では一・五メートル以上、その他の電線では一メートル以上としなければならない。

3 架空弱電流電線にゴム絶縁電線もしくは架空ケーブルを使用する場合、またはその管理者の承諾を得た場合には、前二項の制限を低圧では六十センチメートルまで、高圧では一メートルまで短縮することができる。

(高低圧架空電線と弱電流電線との交さおよび併行する箇所における工事)

第六十六條 低圧架空電線と架空弱電流電線(架空ケーブルを除く。)とが交さする箇所では、低圧電線を上部としなければならない。ただし、工事上やむを得ない場合において、弱電流電線との混触から生ずる危險を防止するため、左の各号に準じて適当な施設をする場合、または低圧電線に絶縁電線を使用する場合は、低圧電線を下部とすることができる。

一 架空電線が架空弱電流電線の下部で、四十五度以下の角度で交さし、または相互間の水平距離が二・五メートル以下の場合には、架空電線の上部に保護網を施設すること。ただし、水平距離一・二メートル以上で、垂直距離がその一・五倍以下の場合には、この限りでない。

二 架空電線が架空弱電流電線の下部で四十五度をこえる角度で交さする場合には、架空電線の上部に保護線を施設すること

三 保護網または保護線と架空電線または架空弱電流電線との垂直距離は、六十センチメートル以上とすること。ただし、保護網または保護線と架空弱電流電線との垂直距離は、工事上やむを得ない場合、または弱電流電線路の管理者の承諾を得た場合には、三十センチメートルまで短縮することができる。

2 前項各号の裝置は、弱電流電線にゴム絶縁電線もしくは五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用する場合には、省略することができる。

3 高圧架空電線と架空弱電流電線(架空ケーブルを除く。)とが交さする箇所では、高圧電線を上部としなければならない。ただし、工事上やむを得ない場合には、三千五百ボルト以下の高圧電線にゴム絶縁電線を使用するか、または市街地外に施設する場合には、第一項但書の施設を施した高圧電線を下部とすることができる。

4 前項の高圧架空電線が裸線の場合には、裸電線の両外線直下部において電線と弱電流電線との間に第三種地線工事により接地した太さ五ミリメートルの硬銅より線またはこれと同等以上の強さおよび太さの金属線を弱電流電線と六十センチメートル以上の距離を保持して架設しなければならない。ただし、左の各号の場合には、この金属線を省略することができる。

一 弱電流電線にゴム絶縁電線もしくは太さ五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さを有するものを使用した場合

二 裸電線と弱電流電線との垂直距離が十メートル以上の場合

三 弱電流電線の上部において交さする二條以上の低圧電線またはゴム絶縁電線を使用した高圧被覆電線(第五十四條に適合するもの)を裸電線の下部に添架した場合

5 前項の金属線を運転の頻繁な蒸汽鉄道線路上に架設する場合には、これに硬銅線その他容易に腐しよくし難い金属線を使用しなければならない。

6 高圧架空電線が架空弱電流電線(架空ケーブルを除く。)と接近または併行する部分において、高圧電線との混触から生ずる危險を防止するため、第一項但書の施設をするときは、高圧電線を下部とすることができる。

(保護網の施設)

第六十七條 第六十六條第一項第一号の保護網は、第三種地線工事により接地した鉄線または硬銅線製の網状裝置とし、かつ、左の各号に準じて施設しなければならない。

一 縱線の太さは、四ミリメートル以上とし、縱線相互の間隔は、一・五メートル以下とすること

二 横線の太さは、二・六ミリメートル以上とし、横線相互の間隔は、一・五メートル以下とすること

三 保護網が架空電線の外部に張り出す幅は、保護網と電線との垂直距離の二分の一以上とすること。ただし、保護網と電線との垂直距離の二分の一が三十センチメートルに満たないときは三十センチメートル以上とすること

2 前項の保護網は、これを運転の頻繁な蒸汽鉄道線路の上に架設する場合には、硬銅線その他容易に腐しよくし難い金属線で構成しなければならない。

(保護線の施設)

第六十八條 第六十六條第一項第二号の保護線は、第三種地線工事により接地した二條以上の鉄線または硬銅線とし、かつ、左の各号に準じて施設しなければならない。

一 保護線の太さは、四ミリメートル以上とすること

二 保護線相互の間隔は、七十五センチメートル以下とすること

三 保護線が架空電線の外部に張り出す幅は、保護線と電線との垂直距離の二分の一以上とすること。ただし、保護線と電線との垂直距離が三十センチメートルに満たないときは三十センチメートル以上とすること

2 前項の保護線を運転頻繁な蒸汽鉄道線路の上に架設する場合には、これに硬銅線その他容易に腐しよくし難い金属線を使用しなければならない。

(架空電線と他の高低圧電線路および弱電流電線路の支持物ならびに植物との間隔)

第六十九條 架空電線が他の低圧もしくは高圧架空電線路(電車線路を含む。)または架空弱電流電線路の支持物と接近する場合は、その間隔を三十センチメートル以上に保持しなければならない。ただし、接触のおそれのないよう適当に施設するものは、この限りでない。

2 架空電線と植物との間隔は、三千五百ボルトを超える高圧電線では、一メートル以上、その他の電線では、三十センチメートル以上に保持しなければならない。ただし、工事上やむを得ない場合において、所轄通商産業局長の認可を受けた特殊の施設を施すときは、この限りでない。

(弱電流電線共架の施設方法)

第七十條 高圧または低圧架空電線と架空弱電流電線とは、第五十二條第一項第三号の規定にかかわらず左の各号の制限により同一支持物に架設することができる。

一 木柱の強度は、この省令において別に規定する場合を除くほか、その安全係数を高圧電線の場合は三以上、低圧電線の場合は二以上として計算すること

二 架空弱電流電線に対する誘導作用による通信上の障害をおよぼすおそれがある場合には左の各号によるほか、別に告示するところによること

イ 電線と弱電流電線との相互間の離隔距離を増すこと

ロ 交流式電線の場合は、電線を適当の距離においてねん架すること

ハ 直流單線式電気鉄道用給電線の場合は、直流電源の電圧波形を平滑にするような裝置をするか、帰線の不絶縁部分および大地に通ずる電流を減少させるか、または弱電流電線の地板と帰線との距離を増すこと

三 電線路の接地線と弱電流電線の接地線とは別個に施設すること

四 電線と弱電流電線との離隔距離は、径間においては電線が低圧の場合は七十五センチメートル以上、三千五百ボルト以下の高圧の場合は一メートル以上、三千五百ボルトをこえる高圧の場合は一・五メートル以上とし、支持物においては電線が低圧の場合は一メートル以上、三千五百ボルト以下の高圧の場合は一・五メートル以上、三千五百ボルトをこえる高圧の場合は二メートル以上として適当に施設すること。ただし、配電変圧器の高圧側導線が支持物の中心から弱電流電線の架渉方向と直角に測つて七十五センチメートル以上の水平距離に施設される場合は、この電線と弱電流電線との離隔距離は、一メートルまで短縮することができる。

五 垂直配線(支持物の長さの方向に架設される電線および弱電流電線ならびにその附属物をいう。以下同じ。)は他の電線路または弱電流電線路の施設を妨げないため左の各号により適当に施設すること

イ 電線路および弱電流電線路の垂直配線を別個の支持物に施設できる場合は、同一の支持物に施設することを避け、電線路および弱電流電線路の垂直配線を同一支持物に施設する場合には、支持物をはさんで施設し、かつ、地上四・五メートル以内においては、道路側に突出させないこと。だだし、垂直配線が他の電線または弱電流電線およびその附属の架設物から一メートル以上離れている場合は、この限りでない。

ロ 垂直配線の地上二メートル以内の部分は、人の接触または他動的損傷を防止するため、竹または木のような不導体のといで覆わなければならない。ただし、がい裝ケーブルまたは接地された金属管路の中に設置されたケーブルについては、この限りでない。

ハ 他の電線または弱電流電線施設者の專用部分を通つて支持物の表面に取つける電線路の垂直配線は、他の電線または弱電流電線施設者の架設物の一メートル上部から垂直配線の最下部までの間はがい裝ケーブルを使用すること。ただし、低圧電線でゴム絶縁電線を使用した場合はこの限りでない。

2 前項の電線路および弱電流電線路(電線または電線路という場合を含む。以下本項について同じ。)の範囲は左の各号によるものとする。

一 弱電流電線路のうち、その回路の電圧が百ボルトをこえるものは、電線路とみなす。

二 保安通信用電話線で特別高圧電線路に添架した部分と絶縁変圧器その他適当な保安裝置を使用しないで接続されている部分は、高圧電線路とみなす。

三 高圧電線路に使用するケーブルでその金属被覆を接地した場合またはこれと同等以上の効力のある施設をした場合は低圧電線路とみなす。

(高圧架空電線と煙突空中線等等との接触による危險防止施設)

第七十一條 高圧架空電線が煙突、放送聽取無線電話用空中線、その他これに似た工作物と、その地表上の高さに相当する距離以内に接近する場合には、接触により生ずる危險を防止するため左の各号により施設しなければならない。

一 高圧電線と工作物もしくはその支線との離隔距離または放送聽取無線電話用空中線との水平距離は、三千五百ボルト以下の高圧電線では一・二メートル以上、三千五百ボルトをこえる高圧電線では一・五メートル以上とすること

二 金属製工作物または工作物の支線は、第三種地線工事により接地すること

2 高圧架空電線路に使用する支線で、高圧電線と接触するおそれのあるものには、その上部にがい子を挿入しなければならない。

(市街地における高圧架空電線路の区分開閉器)

第七十二條 市街地における高圧架空電線路(電気鉄道の專用敷地内に施設する電気鉄道用給電線路を除く。)には、その亘長二キロメートル以下ごとに開閉器を設け、電路をしや断し易いようにしなければならない。ただし、土地の状況により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

2 前項の開閉器を設けた場所は、これに接近し、かつ、これを取り扱うのに都合のよいよう適当な設備を設けなければならない。

(架空電線路の絶縁抵抗および絶縁耐力)

第七十三條 架空電線路は、引込線を含めて左の絶縁抵抗または絶縁耐力をもつよう施設しなければならない。

一 低圧電線路の絶縁部分と大地との間の絶縁抵抗は、回線の全電線を一括したものと大地との間において、使用電圧に対する漏えい電流を、最大供給電流の千分の一をこえさせないように保持すること

二 高圧電線路と大地との間の絶縁耐力は、最大使用電圧の一・五倍の電圧で試験し、十分間以上これに耐えるものとすること

第三節 特別高圧架空電線路

(特別高圧電線路の市街地等における建設制限)

第七十四條 特別高圧架空電線路は、市街地その他人家の密集する地に建設してはならない。ただし、特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(特別高圧電線路による靜電誘導障害の防止)

第七十五條 特別高圧架空電線路は、特に資源庁長官の認可を受けた場合、または弱電流電線路の管理者の承認を得た場合を除くほか、既設架空弱電流電線路(單線式電話線路を除く。)に対して誘導作用による通信上の障害を及ぼさないように隔離し、かつ、既設架空電話線路(ケーブル線路を除く。)に対して常時靜電誘導作用により通信上の障害を及ぼさないため、その使用電圧に従い、左の各号の一に適合するよう隔離しなければならない。

一 最大使用電圧一万五千ボルトをこえる場合

イ 最大使用電圧六万ボルト以下の場合は、電話線路の亘長十二キロメートルごとに左の公式により計算した誘導電流が二マイクロアンペアをこえない範囲内に、最大使用電圧六万ボルトを超える場合は、電話線路の亘長四十キロメートルごとに左の公式により計算した誘導電流が三マイクロアンペアを超えない範囲内に電線路と電話線路との間の距離および接近部分の亘長を保持すること

 イメージ省略

Tは、受話器に通ずる誘導電流(マイクロアンペアを單位とする。)

kは、電線路の最大使用電圧(千ボルトを單位とする。)

1は、電線路の線間距離(メートルを單位とする。)

123は、電線と電話線の間の距離(メートルを單位とする。)

1は、b12間、l2は、b23間、l3は、b34間の電話線路の亘長(メートルを單位とする。電線路と電話線路が交さする場合は、最大使用電圧が六万ボルト以下のときは、交さ点の前後各五十メートル、最大使用電圧六万ボルトを超えるときは、交さ点の前後各百メートルの部分はこの計算に加えないこと)

nは、交さ点の数

ロ 前号の公式の適用方法は、左の方法によること

 イメージ省略

第一図

 イメージ省略

第二図

 イメージ省略

ハ 最大使用電圧の区別に従い、既設架空電話線路と左にかかげる距離以上離れている電線路の剖分は、本計算においては省略すること

最大使用電圧電線と電話線間の距離
二万五千ボルト以下六十メートル
三万五千ボルト以下百メートル
五万ボルト以下百五十メートル
六万ボルト以下百八十メートル
七万ボルト以下二百メートル
八万ボルト以下二百五十メートル
十二万ボルト以下三百五十メートル
十六万ボルト以下四百五十メートル
十六万ボルト以上五百メートル

二 最大使用電圧一万五千ボルト以下の場合

イ 電話線路の亘長四キロメートルごとに左の公式により計算した誘導電流が一・五マイクロアンペアをこえない範囲内に電線路と電話線との間の距離および接近部分の亘長を保持すること

 イメージ省略

Tは、受話器に通ずる誘導電流(マイクロアンペアを單位とする。)

kは、電線路の最大使用電圧(千ボルトを單位とする。)

123は、電線路と電話線路が併行しない部分の電線と電話線との間の距離(メートルを單位とする。)

1は、b12間、l2は、b23間の電話線路の亘長(メートルを單位とする。電線路と電話線路とが交さする場合は、交さ点の前後各二十五メートルの部分は、この計算に加えないこと)

bは、電線路と電話線路が併行する部分の電線と電話線との間の距離(メートルを單位とする。)

lは、電線路と電話線路が併行する部分の電話線路の亘長(メートルを單位とする。)

nは、交さ点の数

ロ 前号の公式の適用方法は、左の図に示すように、電線から十五メートルおよび六十メートルの箇所に電線に併行する二線を引き、左のように計算すること

 イメージ省略

 イメージ省略

ハ 既設架空電線路と六十メートル以上離れている特別高圧架空電線路の部分は、本計算において省略すること

2 前項の規定により施設してもなお既設弱電流電線路に対して障害を及ぼすおそれがあるときは、更に適当な方法を施さなければならない。

(特別高圧電線路による電磁誘導障害の防止)

第七十六條 中性点を接地した特別高圧架空電線路は、故障のさいの地絡電流の電磁誘導作用により既設架空弱電流電線路に対し通信上の障害を及ぼさないよう電線路と弱電流電線路との間を充分離隔するか、故障の際の地絡電流を制限するか、または他の適当な方法で施設しなければならない。

(特別高圧電線の太さ)

第七十七條 特別高圧架空電線には、五ミリメートルの裸硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さの裸電線を使用しなければならない。

(特別高圧電線の地表上の高さ)

第七十八條 特別高圧架空電線の地表上の高さは、六メートル以上とすること。ただし、三万五千ボルト以下の電線路で道路、鉄道または軌道と交さする箇所以外においては、五メートル以上とすることができる。

2 特殊の場所に限つて所轄通商産業局長の認可を受けて前項の制限によらないことができる。

(特別高圧電線の弛度の計算)

第七十九條 特別高圧架空電線の弛度は、左の各号によらなければならない。

一 氷雪が多くない地方では、その地方の平均温度で、電線の重量と電線の投影面積一平方メートルにつき百十キログラムの水平風圧との合成荷重を支持することができるように計算したものとすること

二 氷雪の多い地方では、前号によるほか、更にその地方の最低温度で、電線の周囲に厚さ六ミリメートル以上、比重〇・九の氷雪が附着した場合電線および氷雪の重量と被氷電線の投影面積一平方メートルにつき五十五キログラムの水平風圧との合成荷重を支持することができるように計算したものとすること。ただし、北海道、青森県、秋田県、山形県、新潟県の海岸地のように、最低温度の際に最大風圧を生ずる地域では、その地方の最低温度で、電線の重量と電線の投影面積一平方メートルにつき百十キログラムの水平風圧との合成荷重、または本文による氷雪が附着した場合の合成荷重のいずれをも支持することができるように計算したものとすること

2 前項の計算には、電線の安全係数を硬銅線では二・二以上、その他の電線では二・五以上としなければならない。

3 特殊の構造または強度をもつ電線を使用する場合においては、電線の弛度は、資源庁長官の認可を受けた特殊の設計によらなければならない。

(特別高圧電線路用木柱の施設)

第八十條 木柱による特別高圧架空電線路に使用する支持物は、左の各号により、かつ、堅ろうに建設しなければならない。

一 木柱の強度は、第八十五條から第八十七條および第八十九條の規定による場合のほか、甲種風圧荷重および乙種風圧荷重(氷雪が多い地方の場合に限る。)のいずれの場合においても、安全係数を左の制限によつて計算したものとすること

イ 注入柱では、三以上

ロ 不注入柱では、四以上。ただし、ひのきを使用するときは、三・五以上

二 木柱の太さは、末口十二センチメートル以上であること

三 木柱根入は地盤が特に堅い場合を除くほか、左の各号に従い水田その他地盤が軟弱な箇所では、特に堅ろうな根かせを施すこと

イ 木柱の全長が十五メートル以下の場合には、根入を木柱全長の六分の一以上

ロ 木柱の全長が十五メートル以上の場合には、根入を二・五メートル以上

四 電線路の直線部分(五度以内の部分を含む。)の木柱には、五柱間以下ごとに支線を電線路と直角の方向にその両側に施設するか、またはこれと同等以上の強さの支柱を設けること。ただし、三万五千ボルトに満たない電線路は、この限りでない。

五 電線路の直線部分(五度以内の部分を含む。)の木柱には、十五柱間以上ごとに支線を電線路の方向にその両側に設けること

2 前項第四号および第五号の支線は、第八十五條第一項第三号、第八十六條第一項第四号イ号、第八十九條第一項第一号の支線で代えることができる。

3 特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、第一項の制限によらないことができる。

(特別高圧電線路用鉄柱、鉄塔および鉄筋コンクリート柱の種類と型式)

第八十一條 特別高圧架空電線路に使用する鉄柱、鉄塔および鉄筋コンクリート柱は、左の五種とする。

一 「直線型」(直線鉄柱、直線鉄塔および直線鉄筋コンクリート柱。以下これに準ずる。) 電線路の直線の箇所(水平角度三度以内の箇所を含む。)に使用するもので標準径間で設計されたもの

二 「角度型」 電線路中水平角度をなす箇所に使用するもので標準径間をもつて設計されたもの

三 「耐張型」 電線路中に保安のため耐張用として使用するもので標準径間で設計されたもの

四 「引留型」 電線路の終端等において、完全な引留をなす箇所に使用するもので標準径間で設計されたもの

五 「特殊型」 電線路中、川越、谷越等径間の大きい箇所その他特殊の箇所に使用するもの

2 前項の標準径間は、鉄柱および鉄筋コンクリート柱の場合は、百五十メートル以下とする。

(特別高圧線路用鉄柱鉄塔および鉄筋コンクリート柱の強度の計算)

第八十二條 特別高圧架空電線路に使用する鉄柱、鉄塔および鉄筋コンクリートの柱の強度計算には、左の区別により不平均張力による水平荷重を加算しなければならない。ただし、直線型および角度型の四角鉄塔、可とう鉄塔、鉄柱または鉄筋コンクリート柱では、不平均張力を考慮しないでよい。

一 直線型および角度型

矩形鉄塔では、架渉線の線條数に従い、左の不平均張力が、鉄塔の各部材に最大応力を生じさせる架渉線の取付点に加わるものとし、これによる水平力と捻力を加算すること

イ 架渉電線九條以下の場合には、一架渉線に生ずる最大張力の三分の一に等しい不平均張力

ロ 架渉電線十八條以下の場合には、二架渉線に生ずる最大張力の三分の一に等しい不平均張力

ハ 架渉電線十八條をこえる場合には、三架渉線に生ずる最大張力の三分の一に等しい不平均張力

二 「耐張型」 各架渉線に生ずる最大張力の三分の一に等しい不平均張力が、各架渉線の取付点に加わるものとし、かつ、その不平均張力が支持物の一側に架渉線の取付点に加わるとき、これにより各部材に生ずる捻力を加算すること

三 「引留型」 各架渉線に生ずる最大張力に等しい不平均張力がその取付点に加わるものとし、かつ、その不平均張力が支持物の一側の架渉線の取付点に加わるとき、これにより各部材に生ずる捻力を加算すること

(耐張型および引留型支持物の建設義務)

第八十三條 鉄柱、鉄塔、および鉄筋コンクリート柱を使用する特別高圧架空電線路中には、左の各号により耐張型または引留型支持物を建設しなければならない。

一 可とう鉄塔を使用するものには、二キロメートル以下ごとに引留鉄塔一基

二 鉄柱または鉄筋コンクリート柱を使用するものには、一・五キロメートル以下ごとに耐張鉄柱または耐張鉄筋コンクリート柱一基

三 可とう鉄柱を使用するものには、一キロメートル以下ごとに耐張鉄柱、または耐張鉄筋コンクリート柱一基

(特別高圧電線路の長径間工事)

第八十四條 特別高圧架空電線路が、川越、谷越その他特殊の事情により径間が左の各号に該当する場合は、その部分に限つて支持物の強度をそれぞれ左の各号に適合させなければならない。

一 径間が百五十メートルをこえ三百メートル以下の場合の木柱には、全架渉線に生ずる最大張力の和の三分の一に等しい不平均張力に耐える支線を設けること

二 径間が百五十メートルをこえ五百メートル以下の場合の鉄柱または鉄筋コンクリート柱には、耐張型のものを使用しまたは第一号に準ずる支線を設けること

三 径間が五百メートルをこえる場合の鉄塔には、耐張鉄塔を使用すること。ただし、土地の状況により当該径間に隣接する箇所に耐張鉄塔を建設する場合には、本鉄塔は直線型に準じて計算したものとすることができる

2 特別高圧架空電線路の径間が前項第一号および第二号の制限を超えるときは、その支持物は所轄通商産業局長の認可を受けた持殊の設計によらなければならない。

(特別高圧電線が道路鉄道その他の工作物に接近する場合の建設方法)

第八十五條 特別高圧架空電線と建造物、道路、鉄道、軌道、低圧もしくは高圧架空電線または架空弱電流電線とが水平距離で特別高圧電線路支持物の地表上の高さに相当する距離以内三メートルまでに接近する部分においては、左の各号により建設しなければならない。

一 特別高圧架空電線にはより線を使用すること

二 径間を木柱の場合には百メートル以下、鉄柱または鉄筋コンクリート柱の場合には、百五十メートル以下とすること。ただし、木柱の場合で土地の状況によりやむを得ないときは、強度を甲種風圧荷重および乙種風圧荷重(氷雪の多い地方の場合に限る。)のいずれに対しても安全係数を左の制限により計算したものによりその径間を百五十メートルまでとすることができる。

イ 注入柱では四以上

ロ 不注入柱では、五以上。ただし、ひのきを使用するときは四・五以上

三 三万五千ボルトをこえる電線路の木柱、鉄柱、または鉄筋コンクリート柱には、接近する側の反対側の電線路と直角の方向に支線を設けること。ただし、木柱の場合は、これと同等以上の効力を有する支柱を施設し、鉄柱または鉄筋コンクリート柱の場合は、耐張型のものを使用して本文の支線を省略することができる。

四 三万五千ボルトをこえる電線と建造物との離隔距離は、五メートル以上に保持すること

五 三万五千ボルトをこえる電線路の腕木には、堅ろうな金属製のものを使用し、かつ、これを第三種地線工事で接近すること

六 がい子を木柱または木製腕木に取り付ける場合には、取付金具を第三種地線工事で接地すること

2 特殊の設計によつて所轄通商産業局長の認可を受けた場合は、前項の制限によらないことができる。

第八十六條 三万五千ボルト以下の特別高圧架空電線と建造物、鉄道、軌道、低圧もしくは高圧架空電線または架空弱電流電線または一万五千ボルト以下の特別高圧架空電線と道路とが水平距離三メートル以内に接近するときは、左の各号により施設しなければならない。

一 電線はより線を使用すること

二 径間は、木柱では五十メートル以下、鉄柱または鉄筋コンクリート柱では百メートル以下、鉄塔では百五十メートル以下とすること。ただし、土地の状況によりやむを得ない場合は、所轄通商産業局長の認可を受けて、この制限によらないことができる。

三 木柱の強度は、第八十五條第一項第二号但書によること

四 建造物と接近し、またはその上部を架渉する場合は、危險を生じさせないよう左によること

イ 木柱、鉄柱または鉄筋コンクリート柱には、電線が建造物に接近するときは、支線を接近する側の反対側に、また電線路と直角の方向に電線が建造物を架渉するときは、支線を電線路の方向およびこれと直角の方向の両側に設けること。ただし、木柱の場合には、これと同等以上の効力をもつ支柱を施設し、鉄柱または鉄筋コンクリート柱の場合には、耐張型のものを使用して本文の支線を省略することができる。

ロ 腕木には、堅ろうな金属製のものを使用し、かつ、これを第三種地線工事で接地すること

ハ がい子を木柱に取り付ける場合は、取付金具を第三種地線工事で接地すること

ニ 左の図の例にならい電線を二箇以上、または二れん以上のがい子で支持すること

支持線には本線と同一の強さおよび太さの電線を使用し、かつ、本線との接続は、堅ろうにして電気が完全に伝わるようにすること

第一図

 イメージ省略

第二図

 イメージ省略

第三図

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第四図

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ホ 電線と建造物とは、つねに三メートル以上の離隔距離を保つこと

五 一万五千ボルトをこえる電線路が鉄道または軌道に接近する場合には、第八十五條第一項第三号に準じ施設するとともに前号ロ号ハ号およびニ号によること

六 一万五千ボルト以下の電線路が道路鉄道または軌道と接近し、または道路に沿い道路上は建設する場合は、第四号ロ号ハ号およびニ号によること

七 低圧もしくは高圧架空電線、または架空弱電流電線と接近する場合は、最小接近距離を二メートル以上とすること

2 前項の電圧をこえる特別高圧架空電線と建造物、道路、鉄道、軌道、低圧もしくは高圧架空電線または架空弱電流電線とが水平距離三メートル以内に接近するときは、所轄通商産業局長の認可を受けた特殊の設計によらなければならない。

(特別高圧電線路が道路、鉄道その他の工作物と交さする箇所の施設方法)

第八十七條 特別高圧架空電線が、道路、鉄道、軌道、低圧もしくは高圧架空電線(電車線を含む。)または架空弱電流電線と交さする箇所では、左の各号および第八十九條により施設しなければならない。

一 特別高圧架空電線には、より線を使用すること

二 径間は木柱では百メートル以下、鉄柱または鉄筋コンクリート柱では百五十メートル以下とすること。ただし、道路または低圧もしくは高圧架空電線(電車線を含む。)と交さする箇所では土地の状況によりやむを得ない場合は、木柱の径間を百五十メートル以下とすることができる。

三 木柱の強度は、鉄道、軌道もしくは架空弱電流電線と交さする箇所または、前号の但書の箇所では、第八十五條第一項第二号但書によること

四 低圧もしくは高圧架空電線または架空弱電流電線と交さする箇所では、特別高圧電線を上部とし、かつ、電線相互間の垂直距離は、つねに左の制限によること

イ 六万ボルト以下のものは、二メートル以上

ロ 六万ボルトを超えるものは、二メートルに超過分一万ボルトまたはその端数ごとに二十センチメートルを加えた距離

2 特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、前項の制限によらないことができる。

(特別高圧電線相互の接近および交さ箇所の施設)

第八十八條 特別高圧架空電線が他の特別高圧架空電線と水平距離で、その電線路の支持物の地表上の高さに相当する距離以内に接近する部分および特別高圧架空電線が他の特別高圧架空電線の上部で、これと交さする部分では、第八十五條第一項第一号および第二号によるとともに、左の各号および第八十九條により施設しなければならない。

一 電線相互間の離隔距離は、つねに左の制限によること

イ 六万ボルト以下のものは二メートル以上

ロ 六万ボルトをこえるものは二メートルに超過分一万ボルトまたはその端数ごとに二十センチメートルを加えた距離

二 下部の特別高圧架空電線に架空地線がある場合には、上部の電線と架空地線との離隔距離を前号によること

2 特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、前項の制限によらないことができる。

(第八十七條および前條の適当な施設)

第八十九條 第八十七條第一項および前條第一項の場合の特別高圧架空電線は、危險を防止するため左の各号に準じて施設しなければならない。

一 交さまたは接近箇所の木柱、鉄柱または鉄筋コンクリート柱には、左の各号の方向に支線を設けること。ただし、木柱の場合には、これと同等以上の効力をもつ支柱を施設し、鉄柱または鉄筋コンクリート柱の場合は、耐張型支持物を使用して本文の支線を省略することができる。

イ 鉄道、軌道または架空弱電流電線と交さする箇所では電線路の方向およびこれと直角の方向の両側

ロ 道路、低圧もしくは高圧架空電線(電車線を含む。)または他の特別高圧架空電線とその上部で交さする箇所では、電線路の方向の両側。ただし、径間が百メートルをこえ、百五十メートル以下の箇所では、電線路の方向およびこれと直角の方向の両側

ハ 他の特別高圧架空電線と接近する箇所では、接近する側の反対側の電線路に直角の方向

二 腕木には、堅ろうな金属製のものを使用し、かつ、これを第三種地線工事により接地すること

三 がい子を木柱に取り付ける場合は、がい子金具を第三種地線工事により接地すること

四 鉄道、軌道または架空弱電流電線と交さする箇所では、第八十六條第四号ニ号により施設すること

五 工事上やむを得ないで前号の方法によらない場合には、左の各号による保護網をもつてこれに代えることができる。

イ 保護網と低圧もしくは高圧架空電線または架空弱電流電線との垂直距離は六十センチメートル以上とすること

ロ 保護網が下部の電線または弱電流電線の外部に張り出す幅は、下部の電線または弱電流電線との垂直距離の二分の一以上とすること

ハ 保護網が特別高圧電線の外部に張り出す幅は、各特別高圧電線と保護網との垂直距離の二分の一以上とすること。ただし、十メートルをこえることを要しない。

ニ 保護網を構成する金属線相互の間隔は、縱横各一・五メートル以下とすること。特別高圧電線と下部の電線または弱電流電線とが四十五度をこえる角度で交さする場合に限つて、特別高圧電線と同一方向の金属線は、両外線および特別高圧電線の両外線の直下部に施設する以外のものは、省略することができる。この場合において特別高圧電線の直下部に施設する金属線と保護網の両外線との間隔が一・五メートル以下である場合には、直下部の金属線も省略することができる。

ホ 保護網を構成する金属線は、鉄線またはこれと同等以上の強さをもつもので、外線および電線の直下部に施設するものは、五ミリメートル以上のより線、その他の部分は、四ミリメートル以上の線を使用すること

へ 保護網は第一種地線工事により接地すること

六 低圧もしくは高圧架空電線、または架空弱電流電線(架空ケーブルを除く。)と交さする箇所では、特別高圧電線の両外線の直下部に第三種地線工事により接地した五ミリメートル以上の硬銅より線またはこれと同等以上の強さおよび太さのより線を架設し、下部の電線または弱電流電線と六十センチメートル以上の距離を保つて施設すること。ただし、左の場合には、この金属線を省略することができる。

イ 下部の電線または弱電流電線が五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものであるとき

ロ 特別高圧電線と下部の電線または弱電流電線との垂直距離が十メートル以上のとき

ハ 前号の保護網を施設したとき

2 前項第五号の保護網および第六号の金属線は、これを運転の頻繁な蒸汽鉄道線路上に架設する場合は、硬銅線その他容易に腐しよくし難い金属線で構成しなければならない。

(第八十五條、第八十六條および第八十七條の例外)

第九十條 特別高圧架空電線が左に掲げる架空電線または架空弱電流電線と交さし、または接近する場合は、第八十五條、第八十六條および第八十七條(第一項第四号を除く。)の制限によらないことができる。

一 電路の一部を接地した低圧架空電線

二 特別高圧架空電線路に添架した電話線または直接これと接続する電話線

(特別高圧電線に高低圧線添架の制限)

第九十一條 特別高圧架空電線と低圧または高圧架空電線とを同一支持物に添架してはならない。ただし、三万五千ボルト以下の特別高圧架空電線と低圧または高圧架空電線とを、電線相互の混触から生ずる危險を防止するため、左の各号により施設する場合または特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 特別高圧電線には、より線を使用し、これを低圧または高圧電線の上部とすること

二 添架した低圧または高圧電線には、左の電線を使用すること

イ 径間が五十メートル以下のときは、四ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのもの

ロ 径間が五十メートルを超えるときは、五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのもの

三 特別高圧電線と添架電線との間隔は、一・二メートル以上とすること

四 添架電線には、その電路の中性点または一電線に第三十三條第一項もしくは第二項に準ずる保安裝置またはこれと同等以上の効力をもつものを施設すること。ただし、その電線が單線式電気鉄道の場合のように大地から絶縁せられていないときは、この限りでない。

(特別高圧電線と植物との間隔)

第九十二條 特別高圧架空電線と植物との間隔は、つねに左の距離を保持しなければならない。

一 六万ボルト以下のものは、二メートル以上

二 六万ボルトを超えるものは、二メートルに超過分一万ボルトまたはその端数ごとに三十センチメートルを加えた距離

(特別高圧電線と他の架空線路支持物との距離)

第九十三條 特別高圧架空電線と他の架空電線路(電車線路を含む。)または架空弱電流電線路の支持物とは、つねに前條各号の距離を保持しなければならない。

2 特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合は、前項の制限によらないことができる。

(特別高圧電線と煙突等との接近による危險防止)

第九十四條 特別高圧架空電線が煙突その他これに似た工作物と、その地表上の高さに相当する水平距離以内に接近するときは、接触によつて生ずる危險を防止するため、左の各号によつて施設しなければならない。

一 特別高圧架空電線と工作物またはその支線とは、つねに第九十二條各号の距離を保持すること

二 金属製工作物または工作物の支線は、第三種地線工事により接地すること

(特別高圧電線路の絶縁耐力)

第九十五條 特別高圧架空電線路と大地との間の絶縁耐力は、最大使用電圧に従い、左の区別による電圧で試験し、十分間以上これに耐えるものでなければならない。

一 最大使用電圧五万ボルト以下の場合には、最大使用電圧の一・二五倍

二 最大使用電圧五万ボルトをこえる場合には、最大使用電圧に一万三千ボルトを加えたもの

第四節 地中電線路

(道路に施設する地中電線路)

第九十六條 道路に施設する地中電線路は、左の制限により施設しなければならない。ただし、工事上やむを得ないときまたは所轄通商産業局長の認可を受けたときは、この限りでない。

一 道路を横断するものを除くほか、道路の両側にまたがらないように一側のみに施設すること

二 道路の一側に地中弱電流電線路があるときは、その同一側に施設しないこと

三 道路の一側に地中電線路があるときは、その同一側に施設すること

2 前項の規定は、地中引込線および屋外照明用地中電線路には、適用しない。

(地中電線路の一般工事方法)

第九十七條 地中電線をおさめる暗きよ、管または管路は堅ろうで車輛その他重量物の圧力に耐え、かつ、ガスまたは水が浸入し難いように築造しなければならない。

2 地中電線を直接埋設式により敷設するときは、車輛その他重量物の圧力を受けるおそれがある場所においては、土冠を一・二メートル以上、その他の場所においては、六十センチメートル以上とし、石またはといのようなものでケーブルの上部および側面を覆い、他動的損傷を防止しなければならない。ただし、低圧電線を車輛その他重量物の圧力を受けるおそれのない場所に敷設する場合には、幅二十センチメートル以上の堅ろうな石または木板のようなもので電線の上部だけを覆い敷設しなければならない。

(施設方式によるケーブルの種類)

第九十八條 地中電線には引込式または暗きよ式による場合は、ケーブル、直接埋設式による場合にはがい裝ケーブルを使用しなければならない。ただし、前條第二項但書の場合は、がい裝のないケーブルを使用することができる。

2 土地の状況または特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合にはこの限りでない。

(地中弱電流電線への誘導障害防止方法)

第九十九條 地中電線路は、漏えい電流または誘導作用により既設地中弱電流電線に対し通信上の障害を及ぼさないように離隔し、またはその他の適当な防止方法を施さねばならない。

(地中弱電流電線との交さおよび接近)

第百條 地中電線と地中弱電流電線とが交さしまたは接近する場合において、その間隔が低圧または高圧電線では三十センチメートル以下のとき、特別高圧電線では六十センチメートル以下のときは、電線相互間に堅ろうな耐火質の隔壁を設け、かつ、その部分をできるだけ短縮しなければならない。

(地中電線相互間の離隔距離)

第百一條 高圧地中電線と低圧地中電線または特別高圧地中電線と低圧もしくは高圧地中電線とは、相互間に堅ろうな耐火質の隔壁を設けた場合を除くほか、三十センチメートル以上離隔しなければならない。ただし、地中箱内のものはこの限りでない。

(地中電線をおさめる金属体および被覆金属体接地)

第百二條 地中電線を收める金属製の暗きよ、管、電線接続箱および地中電線の被覆に使用する金属体は、電気的接続をし、かつ、これを第三種地線工事により接地しなければならない。

(地中箱の施設)

第百三條 地中箱は、左の各号により施設しなければならない。

一 堅ろうで車輛その他重量物の圧力に耐えるように築造すること

二 箱内のたまり水を排除できるよう、適当な構造とすること

三 爆発性または燃燒性ガスの浸入する虞のある場所に設ける場合で、その大きさ一立方メートル以上のものは、これを放散させるような通風その他の裝置を施すこと

四 ふたは、事業者のほかは、容易にあけることができないように施設すること

(地中電線路の絶縁抵抗および絶縁耐力)

第百四條 地中電線路は、左の絶縁抵抗または絶縁耐力をもつように施設しなければならない。

一 低圧電線路では、その絶縁部分と大地との間の絶縁抵抗は、回線の全電線を一括したものと大地との間で、使用電圧に対する漏えい電流を最大供給電流の千分の一をこえないように保持すること

二 高圧電線路では、その心線相互の間および心線と大地との間の絶縁耐力は、最大使用電圧の一・五倍の電圧で試験し、十分間以上これに耐えること

三 特別高圧電線路では、その心線相互の間および心線と大地との間の絶縁耐力は、最大使用電圧に従い、左の区別による交流電圧または直流電圧で試験し、十分間以上これに耐えること

イ 最大使用電圧五万ボルト以下の場合には、最大使用電圧の一・二五倍の交流試験電圧または交流試験電圧の二倍の直流試験電圧

ロ 最大使用電圧五万ボルトをこえる場合には、最大使用電圧に一万三千ボルトを加えた交流試験電圧または交流試験電圧の二倍の直流試験電圧

第五節 ずい道その他これに似た場所を通過する電線路

(鉄道專用ずい道内の電線路)

第百五條 鉄道または軌道の專用ずい道内の電線路は、左の各号により施設しなければならない。ただし、特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 低圧電線は、二・六ミリメートルの綿絶縁硬銅線もしくは四ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力をもつ電線を使用し、これを軌條面上二・五メートル以上の高さに保つこと。

二 高圧電線は、左のいずれか一により施設すること

イ がい裝ケーブルを使用すること。ただし、他動的損傷を防止する裝置を施設したときは、がい裝のないケーブルを使用することができる。

ロ 四ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さをもつ電線を使用し、これを軌條面上三メートル以上の高さに保つこと

三 特別高圧電線は、がい裝ケーブルを使用すること。ただし、他動的損傷を防止する裝置を施設したときは、がい裝のないケーブルを使用することができる。

(人の通行するずい道内の電線路)

第百六條 人が常時通行するずい道内の電線路は、左の各号により施設しなければならない。

一 低圧電線は、第百六十一條第一号の規定により施設すること

二 高圧電線は、がい裝ケーブルを使用し、かつ、人が触れるおそれのある箇所に施設するものには、他動的損傷を防止する裝置を施すこと

(ずい道内電線路の絶縁抵抗および絶縁耐力)

第百七條 第七十三條または第百四條の規定は、前二條の電線路の絶縁抵抗または絶縁耐力は準用する。

第六節 保安通信設備

(保安通信用電話の施設義務)

第百八條 送電の連絡がある発電所および変電所相互の間には、保安通信電話を施設しなければならない。

2 左に掲げる箇所相互の間においても、保安上必要と認めるときは、保安通信用電話を施設しなければならない。

一 発電所、その水路および水路工作物保安のため必要な量水所

二 同一送電系統に属している発電所、変電所、開閉所および技術員駐在所

3 特別高圧架空電線路により送電する場合には、携帶電話機で通話できる設備を施し、かつ、電話線を架空電線路に添架するときは、電線路の適当な箇所に携帶電話機接続箇所または電話機設置箇所を設けなければならない。

(添架電話線の種類および太さ)

第百九條 架空電線路に添架する保安通信用電話線(以下單に電話線という。)には、電話線がケーブル線である場合またはゴム絶縁電線と同等以上の効力をもつ電話線を二・六ミリメートル以上の鉄線でちよう架する場合のほかは、二・六ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さをもつものを使用しなければならない。

(架空電線と添架電話線との垂直距離)

第百十條 架空電線路に添架する電話線は、架空電線の下部に架設し、電線と電話線との垂直距離は、左の制限によらなければならない。

一 架空電線が低圧または高圧電線のときは、六十センチメートル以上

二 架空電線が特別高圧電線のときは、一・二メートル以上

(特別高圧電線路添架電話線の地表上の高さ)

第百十一條 特別高圧架空電線路に添架する電話線の地表上の高さは、左の制限によらなければならない。

一 鉄道または軌道を横断するときは、軌條面上六メートル以上

二 前号以外のときは、地表上五メートル以上

(特別高圧電線路添架電話線と道路鉄道および他線路との交さ箇所の施設)

第百十二條 特別高圧架空電線路に添架する電話線が、道路、鉄道、軌道、架空電線または他の架空弱電流電線と交さする箇所は、左の各号により施設しなければならない。

一 道路、鉄道または軌道と交さする箇所には、四ミリメートルのゴム絶縁硬銅線もしくは五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さをもつものを使用すること

二 他の特別高線架空電線と交さする箇所は、特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合のほかは、その下部に架設し、かつ、電話線と他の特別高圧架空電線との間に他の金属線がないときは、電話線に五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること

三 低圧架空電線または他の架空弱電流電線(特別高圧電線路に添架する保安通信用電話線を除く。)と交さする箇所では、その上部に施設し、四ミリメートルのゴム絶縁硬銅線もしくは五ミリメートルの硬銅線、またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること。ただし、工事上やむを得ないときあるいは低圧電線または他の弱電流電線にゴム絶縁電線もしくは五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用するときは、電話線を下部とすることができる。

四 電話線と他の架空弱電流電線との垂直距離は、一メートル以上とすること

(特別高圧電線路添架電話線の市街地引込制限)

第百十三條 特別高圧架空電線路に添架する電話線およびこれに接続する電話線は、市街地に施設する電話線に接続してはならない。ただし、左の各号の一またはこれに準ずるものについては、この限りでない。

一 添架電話線またはこれに直接接続する電話線と市街地の電話線との接続点に第百十五條第二号の乙種保安裝置を施し、その中継線輪の二次側に電話線を接続するもの

二 市街地の電話線にケーブル線またはゴム絶縁電線を使用するもの

(特別高圧電線添架電話線に直接接続する電話線の施設)

第百十四條 特別高圧架空電線路に添架する電話線に直接接続する電話線は、第百九條、第百十一條および第百十二條の規定に準じて施設しなければならない。

(添架電話回線の電話機保安裝置)

第百十五條 架空電線路に添架する電話線および直接これに接続する電話線に接続する屋内電話機の設置箇所には、その架空電線の最大使用電圧に従い、左の保安裝置を施設しなければならない。

一 架空電線が低圧または高圧電線のとき

 イメージ省略

Tは、電話機

Hは、二百五十ミリアンペア以下で動作する熱線輪

1は、交流三百ボルトで動作する避雷器

Eは、接地

1は、五アンペアヒユーズ

1は、引込用開閉器

二 架空電線が特別高圧電線のとき

甲種保安裝置

 イメージ省略

乙種保安裝置

 イメージ省略

Qは、交流三千ボルトに耐える電話機使用者の絶縁用踏台

Aは、交流三百ボルト以下で動作する放電間げき

2は、一アンペア包裝ヒユーズ

2は、交流千ボルトで放電する避雷器

2は、引込用高圧開閉器

RCは、中継線輪(一次二次線輪間の絶縁耐力は交流三千ボルトの電圧で試験し、十分間以上これに耐えるものであること)

その他は、前号に準ずる。

三 架空電線が三万五千ボルトを超える特別高圧電線のときは、前号甲種または乙種保安裝置になるべく排流線輪をも併用すること。ただし、多数発電所および変電所間を連絡する一電線路に対しては適当な位置にある二箇の電話機設置箇所だけに取り付けること

 イメージ省略

Fは、包裝ヒユーズ

Rは、排流線輪(各端子と中点との間に交流二千ボルトの電圧を加え、一分間以上これに耐えるものであること)

その他は、前二号に準ずる。

2 三万五千ボルトをこえる特別高圧電線路に添架する電話線に接続する屋外電話機の接続箇所には、交流三千ボルトに耐える電話機使用者の絶縁用踏台のようなものを施設しなければならない。

(保安通信用電信線の工事)

第百十六條 第百九條から前條までの規定は、保安通信用に供する電信線その他弱電流電線の工事に準用する。

第三章 電気使用場所の工事

第一節 屋外工事

(低圧架空引込線の施設方法)

第百十七條 低圧架空引込線は、第四十條、第六十四條および第六十九條の規定に準じ、かつ、左の各号により施設しなければならない。

一 電線は二・六ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること。ただし、径間が二十五メートル以下のときに限り、二ミリメートル硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すことができる。

二 電線は、第四号ロ号、第七号および第八号の場合を除くほか、綿絶縁電線またはこれと同等以上の効力のあるものを使用すること

三 電線の地表上の高さは、左の制限によること

イ 道路を横断するときは、地表上六メートル以上。ただし、交通に支障ないときは、地表上五メートル以上とすることができる。

ロ 鉄道または軌道を横断するときは、軌條面上六メートル以上

ハ 前二号以外のときは、地表上四メートル以上

四 工事上やむを得ないときは、交通に支障のない限り、需用場所の取付点では、前号イ号およびハ号の制限を左の高さまでに軽減することができる。ただし、この場合においても、配電線路に取り付ける点の高さは前項の制限によること

イ 使用電圧直流三百ボルト以下または交流百五十ボルト以下(中性点を接地したときは三百ボルト以下)で綿絶縁電線を使用するときは、二・五メートル

ロ イ号以外のものでゴム絶縁電線を使用するときは二・五メートル、綿絶縁電線を使用するときは、三・五メートル

五 電線と造営物との間隔は、左の制限によること。ただし、工事上やむを得ないときで危險のおそれがなく、かつ、人が容易に触れるおそれのないように施設するときは、電線を直接引き込んだ造営物については、イ、ロの制限、その他の造営物については、イ号の制限によらないことができる。

イ 造営物の側面では、一・二メートル以上

ロ 造営物の上部では、二メートル以上

六 電線と架空弱電流電線とが交さまたは接近するときは、その離隔距離を一メートル以上とすること。ただし、弱電流電線にゴム絶縁電線を使用したとき、弱電流電線路管理者の承諾を得たとき、または工事上やむを得ないときは、これを六十センチメートルまで短縮することができる。

七 使用電圧直流三百ボルトまたは交流百五十ボルトをこえる電線が、架空弱電流電線と交さまたは水平距離一メートル以内に接近するときは、左の電線を使用すること。ただし、使用電圧三百ボルト以下で中性点を接地したときは、この限りでない。

イ 電線が弱電流電線の上部にあるときは、ゴム絶縁電線もしくは五ミリメートルの硬銅線、またはこれと同等以上の強さおよび太さのもの

ロ 電線が弱電流電線の下部にあるときは、ゴム絶縁電線

八 配電線路または他の引込線から分岐して直ちに百五十ボルト以下の一の屋外電燈に至る電線を、金属線によりちよう架するときは、ゴム絶縁電線を使用し、かつ、第百二十三條第一項第六号に準じ施設すること

(連接引込線の制限)

第百十八條 連接引込線は、第百二十一條の規定によつて施設する場合を除くほか、前條および左の各号により施設しなければならない。ただし、交通に支障のないときに限り、前條第三号イ号およびハ号の制限を二・五メートルとすることができる。

一 引込線から分岐する点から百メートルをこえる地域にわたらないこと

二 幅三メートルをこえる道路を横断しないこと

三 屋内を通過しないこと

2 特殊の事情により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(高圧架空引込線)

第百十九條 高圧架空引込線は、第四十條、第五十八條、第六十四條から第六十六條まで、第六十九條および第七十一條の規定に準じて施設しなければならない。ただし、第五十八條第一項第五号および第六号の制限は、危險のおそれがなく、かつ、工事上やむを得ないときに限り、引込線とこれを直接引き込んだ造営物については、これを適用しない。

2 三千五百ボルトをこえる高圧架空引込線には、五ミリメートルの裸硬銅線もしくはこれと同等以上の強さおよび太さの電線を、その他の高圧架空引込線には四ミリメートルのゴム絶縁硬銅線もしくは五ミリメートルの綿絶縁硬銅線またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力をもつ電線を使用しなければならない。

(屋外燈の引下線)

第百二十條 屋外電燈の引下線で、地表上の高さが二・五メートル未満の部分には、ケーブル工事により施設する場合を除くほか、ゴム絶縁電線を使用し、かつ、人の触れるおそれのある場所に施設するときは、他動的損傷を防止するため適当に施設しなければならない。

(軒下その他家屋の外面の工事)

第百二十一條 軒下その他家屋の外面に沿い引込線、連接引込線その他の低圧電線を施設するとき、または家屋の外側に低圧電線を露出しないで施設するときは、一・二ミリメートルの軟銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さの電線を使用し、これをがい子引工事、金属管工事またはケーブル工事により、かつ、危險のおそれがないよう左の各号により施設しなければならない。ただし、がい子引工事は、人の容易に触れるおそれのない展開した場所および点検できるえんぺい場所(点検口がある小屋裏、戸だな、もしくは押入のような容易に電気工作物に接近し、または全部の工作物を検視できるえんぺい場所をいう。以下同じ。)に限り、これによることができる。

一 がい子引工事によるときは、工事上やむを得ない場合を除くほか造営材の側面または下面に取り付け、電線支持点間の距離を二メートル以下とし、かつ、電線の種類および取付場所に従い、左の区別により電線相互間および電線と造営材とを離隔すること

イ 雨露にさらされない場所に施設するとき

電線の種類電線相互間の距離電線と造営材との距離
綿絶縁電線六センチメートル以上二・五センチメートル以上
ゴム絶縁電線三センチメートル以上六ミリメートル以上

ロ 雨露にさらされる場所に施設するとき

電線の種類電線相互間の距離電線と造営材との距離
綿絶縁電線十五センチメートル以上四・〇センチメートル以上
ゴム絶縁電線六センチメートル以上二・五センチメートル以上

二 金属管工事によるときは、第百四十二條に準じ施設し、かつ、雨露にさらされる場所に施設するときは、水分の浸入しない構造とすること

三 ケーブル工事によるときは、ケーブルの被覆に使用する金属体を第三種地線工事により接地すること

四 開閉器、自動しや断器その他これに似た器具は、屋内に裝置し、または適当な防濕裝置を施すこと

五 家屋の外面における電気使用を目的として施設する電路は、工事中やむを得ない場合を除くほか、一五アンペア以下ごとに分岐し、かつ、第二十七條第二項の場合を除くほか、分岐点に近い箇所において、各分岐回路毎に各極に自動しや断器を裝置すること。ただし、中性点を接地した多線式電路において、二線式電路を分岐するときの中性点に接続する電線および低圧側の一端子を接地したときの接地側の電路に限り、自動しや断器を省略することができる。

六 前号の自動しや断器は、專用のものとし、屋内電路用のものと兼用しないこと

七 電球承口その他の承口は、陶器または絶縁性耐火質物で製作した防水型のものを使用すること

2 前項の屋外工事が看板燈その他家屋の外面で電気を使用する目的のものは、その電路の電線相互間および全電線を一括したものと大地との間の絶縁抵抗は、電球および附属物を含み、使用電圧に対する漏えい電流を最大供給電流の五千分の一をこえさせてはならない。ただし、白熱電燈だけに電気を供給する回路では、電球承口一箇に対し、一メグオーム以上でなければならない。

3 前項の絶縁抵抗は、興行場においては、毎年二回以上、その他の場所においては毎年一回以上試験し、その成績を記録しなければならない。

(ネオン管燈工事)

第百二十二條 ネオン管燈、その他これに似た放電管燈は、左の各号により、かつ、人の触れるおそれのない場所に、危險のおそれのないように施設しなければならない。

一 管燈回路に使用する変圧器は、二次無負荷電圧一万五千ボルト以下で二次短絡電流五十ミリアンペア以下のものでなければならない。

二 管燈回路に使用する電線には、電極間の短小な接続線を除くほか、一卷のまま十二時間浸水した後、その管燈專用変圧器二次無負荷電圧の一・五倍の交流電圧で絶縁耐力を試験し、十分間以上これに耐える一・六ミリメートルの軟銅線またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力をもつ電線を使用すること

三 展開した場所に電線を施設するときは、工事上やむを得ない場合を除くほか、造営材の側面または下面に取り付け、電線支持点間の距離を二メートル以下、電線相互間の距離を六センチメートル以上、電線と造営材との距離を二・五センチメートル以上とすること

四 金属管工事によるときは、第百四十二條に準じ施設し、かつ、雨露にさらされる場所に施設する場合は、水分の浸入しない構造とすること

五 管極間の短小な接続線に、第二号に適合しない電線を使用するときは、造営材と接触しないよう充分離隔し、かつ、堅固に取り付けること

六 電線または管極が造営材または箱壁を貫通する部分は、金属管工事による場合を除くほか、これをがい管内に收めること

七 管燈は人が容易に触れないよう、かつ、造営材と直接接触しないように施設すること

八 電線および管燈は、他の電線、弱電流電線、水管またはガス管と十五センチメートル以上離隔する場合を除くほか、その相互間に堅固に取り付けた絶縁性の隔壁を設けること

九 管燈用変圧器の一次側回路には、各極に專用の開閉器または挿込型接続器を裝置すること

十 管燈用変圧器の外箱、変圧器を收める金属箱、キヤビネツトの金属部分および金属管は第三種地線工事により接地すること

十一 キヤビネツトは、堅ろうな不燃質物で製作し、または不燃質物を内面全部に張つたものとし、かつ、防水構造のものとすること

(屋外照明用架空電線路の施設)

第百二十三條 電圧百五十ボルト以下の屋外照明用架空電線路は、第四十條、第六十五條、第六十九條および左の各号により、かつ、危險のおそれがないよう施設しなければならない。

一 他の配電線路または引込線を分岐しないこと

二 他の架空電線路または架空弱電流電線路との交叉点を、最少にすること

三 市街地の道路上に施設する場合は、幅二十メートルをこえる道路に施設しないこと。ただし、道路の中央に電燈列を架設する場合は、幅員十メートルをこえる道路に施設しないこと

四 電線には、二・六ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること。ただし、電線を金属線でちよう架する場合、または道路外で人が容易に立ち入らない場所に三十メートル以下の径間で施設する場合は、二ミリメートルの硬銅線を使用することができる。

五 金属線でちよう架するものおよび道路上で地表五メートル以下の高さに施設する架空電線には、ゴム絶縁電線、その他の場合には、綿絶縁電線を使用すること

六 電線地表上の高さは、五メートル以上とすること。ただし、道路の一側、または両側において道路を横断しないで、かつ、交通に支障のないように施設したものおよび道路外において、人が容易に立ち入らない場所に施設したものに限り、三メートル以上とすることができる。

七 配電線路から分岐する点に近く專用の開閉器を裝置すること。ただし、この場合には、單極に裝置することができる。

八 開閉器その他これに似た器具には、適当な防濕裝置を施すこと

九 電線および電燈をちよう架する金属線には、四ミリメートル以上の鉄線、またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること

十 電線をちよう架する金属線には、電線から六十センチメートル以内の箇所にがい子を挿入すること。ただし、電線の支持にがい子を使用する場合には、この限りでない。

2 土地の状況により、所轄通商産業局長の認可を受けて前項の制限によらないことができる。

(農事用低圧架空電線路の施設)

第百二十四條 農事用の電燈または電動機等に供給する低圧架空電線路は、その電線路が道路、鉄道、軌道、他の架空電線路または架空弱電流電線路と交さしない場合、または支持物の地表上の高さ以内に接近しない場合に限り、左の各号により施設することができる。

一 電線には、二ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること。ただし、引下線には一・二ミリメートルの軟銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのゴム絶縁電線を使用すること

二 電線の地表上の高さは、三・五メートル以上とすること。ただし、人が容易に立ち入らない場所に施設するものに限り、三メートルまで短縮することができる。

三 配電線路から分岐する点の近くに、專用の開閉器および自動しや断器を設置すること

四 径間は三十メートル以下とすること

五 支持物には、末口七センチメートル以上の木柱を使用し、水田においては、あぜ道またはこれに接した箇所に根入を全長の六分の一以上として堅固に建設すること

第二節 屋内工事

(屋内に供給する電圧と特殊工事方法による例外)

第百二十五條 屋内に供給する電圧は、左の工事方法による場合、または特に資源庁長官の認可を受けた場合を除くほか、直流は、五百ボルト、交流は、三百ボルト以下としなければならない。

一 直流五百ボルトをこえる低圧屋内配線を、ケーブル工事、第百四十二條による金属管工事、乾燥した場所においては、第百四十一條によるフアイバー管工事およびフアイバーダクト工事または人が触れるおそれのない乾燥した展開している場所においては、左の各号によるがい子引工事としたとき

イ 電線には、一・二ミリメートル以上の綿絶縁軟銅線を使用すること

ロ 造営材の面に沿つて電線を取り付けるときは、電線支持点間の距離を二メートル以下とすること

ハ 電線相互間の距離を、三センチメートル以上、電線と造営材との距離を六ミリメートル以上とすること

二 高圧屋内配線は、ケーブル工事、第百四十二條による金属管工事(交流六百ボルト以下のものに限る。)乾燥した場所においては、第百四十一條によるフアイバー管工事およびファイバーダクト工事(交流六百ボルト以下のものに限る。)または人の触れるおそれのない乾燥した展開している場所においては、左の各号によるがい子引工事としたとき

イ 電線には、最大使用電圧六百ボルト以下のものは、一・二ミリメートル、六百ボルトをこえるものは、二・六ミリメートルのゴム絶縁軟銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること

ロ 電線支持点間の距離を、五メートル以下とすること。ただし、造営材の面に沿つて施設するときは、この距離を二メートル以下に保持すること

ハ 電線相互間の距離および電線と造営材との距離は、左によること

最大使用電圧電線相互間の距離電線と造営材との距離
六百ボルト以下六センチメートル以上二・五センチメートル以上
六百ボルト超過三千五百ボルト以下十五センチメートル以上十センチメートル以上
三千五百ボルト超過二十センチメートル以上十センチメートル以上

ニ 電線が造営材を貫通する部分は、これを充分な長さの高圧用がい管内におさめること

ホ 高圧電線と低圧電線との離隔距離は、三千五百ボルト以下の電線は、三十センチメートル以上、三千五百ボルトをこえる電線は、四十センチメートル以上に保ち、かつ、両回路は容易に識別できるように施設すること。ただし、電線の支持点間の距離を二メートル以下に保持するときは、この距離を三千五百ボルト以下の電線は、十五センチメートルまで、三千五百ボルトをこえる電線は二十センチメートルまで短縮することができる。

ヘ 電線は、弱電流電線、水管、ガス管その他の金属体と三千五百ボルト以下のものは、三十センチメートル以上、三千五百ボルトをこえるものは、四十五センチメートル以上の距離を保持して施設すること

ト 電線と大地との間の絶縁耐力は、最大使用電圧の一・五倍の電圧で試験し、十分間以上これに耐えるものとすること

2 第百三十條第二項、第百三十一條、第百四十二條、第百四十八條第二号および第三号、第百四十九條第一項ならびに第百五十條第三号、第五号および第九号の規定は、これを前項第二号の高圧屋内配線工事に準用する。

3 第一項第二号による工事の絶縁耐力については、ケーブル工事により施設する場合には、第百四條第二号、金属管工事、またはフアイバー管工事およびフアイバーダクト工事により施設する場合は、第一項第二号ト号の規定を準用する。

(屋内電燈および機械器具に供給する電線の対地電圧)

第百二十六條 白熱電燈および家庭用電気器具(電気扇、電熱器、小型電動機その他これに似た屋内電気機械器具をいう。以下同じ。)に供給する電路においては、電線の大地に対する電圧は、左の各号の場合、または特殊の事情により所轄通商産業局長の認可を受けた場合を除くほか、百五十ボルト以下としなければならない。

一 電動機、配電盤の表示燈または電車線電圧の表示燈

二 電気鉄道の車庫、駅舍、保線係員詰所その他これに似た場所に施設する低圧の直列式電燈

三 第百五十二條の規定による場合

四 ネオン管燈その他これに似た放電管燈を、第百二十二條の規定に準じ施設する場合

2 前項第二号の場合は、左の各号により施設しなければならない。

一 がい子引工事によるときは、電線に一・六ミリメートル以上のゴム絶縁軟銅線を使用し、造営材と二・五センチメートル以上離隔すること

二 電球承合はキーのないものを使用すること

三 電線および電燈器具は、人が容易に触れない箇所に施設すること

(屋内配線の施設)

第百二十七條 屋内配線(電球線および移動して使用する電線を除く。以下これに同じ。)は、ケーブルまたは金属管、金属線ぴ、木製線ぴ、フアイバー管もしくはフアイバーダクト内におさめてある電線を使用する場合を除くほか、耐火耐水質のがい子を使用し、人が容易に触れないように施設しなければならない。ただし、第百四十三條の規定による場合には、この限りでない。

(裸電線の使用制限)

第百二十八條 屋内に施設する低圧電線には、左に掲げるものを除くほか、裸電線を使用してはならない。ただし、特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 電気炉用電線

二 移動起重機用接触電線およびこれに似た接触電線

三 電線の被覆絶縁物を腐しよくする場所に使用する電線

(低圧屋内配線の使用電線)

第百二十九條 低圧屋内配線には、一・二ミリメートルの軟銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用しなければならない。ただし、電燈つり管、電燈腕管、その他これに似た短少な金属管内におさめる電線は、この限りでない。

(低圧ケーブル)

第百三十條 屋内に施設する低圧用ケーブルは、ゴム絶縁電線と同等以上の効力のあるものでなければならない。

2 屋内において、他動的損傷を受けるおそれのある場所に施設するケーブルには、がい裝ケーブルを使用する場合を除くほか、適当な防護裝置を施さなければならない。

(ケーブル被覆用金属体の接地)

第百三十一條 屋内に施設するケーブルの被覆に使用する金属体は、第三種地線工事により接地しなければならない。

(開閉器、自動しや断器の設置)

第百三十二條 屋内に施設する低圧電線には、引込口に近い場所に開閉器および自動しや断器を各極(自動しや断器については、第二十七條第二項の場合を除く。)に裝置しなければならない。

2 前項の開閉器は、容易に電路をしや断できるように施設しなければならない。

(開閉器、自動しや断器等の保護)

第百三十三條 屋内に施設する開閉器、自動しや断器その他これに似た器具は、その充電部分が露出しないように裝置しなければならない。ただし、取扱者のほか出入しない場所に裝置するものは、この限りでない。

2 屋内に施設するヒユーズは、耐火質物の箱または管内に裝置しなければならない。

(屋内低圧線分岐回路の施設)

第百三十四條 屋内に施設する低圧電線は、左の各号により分岐し、かつ、分岐点に近い箇所において各分岐回路に自動しや断器を裝置しなければならない。ただし、特殊の事情により、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 白熱電燈用電線は、十五アンペア以下ごとに分岐すること。ただし、一回路の承口の総数二十箇をこえない場合、または工場内に施設する場合に限り、この制限を三十アンペアとすることができる。

二 白熱電燈と家庭用電気器具とに併せて供給する電線は、三十アンペア以下ごとに分岐すること。ただし、一回路の承口の総数二十箇をこえる場合は、白熱電燈の総容量を十五アンペア以下とすること

三 家庭用電気器具その他の屋内電気機械器具用電線は、三十アンペア以下毎に分岐すること。ただし、一回路の承口の総数三箇をこえない場合に限り、この制限を六十アンペアとすることができる。

四 一箇の容量六十アンペアをこえる家庭用電気器具その他の屋内電気機械器具用電線は、各機械器具ごとに分岐すること

2 前項の自動しや断器は第二十七條第二項の場合を除くほか、各極にこれを裝置しなければならない。ただし、中性点を接地した多線式屋内配線において、二線式電路を分岐する場合の中性線に接続する電線および低圧側の一端子を接地した場合の接地側の屋内電路には、これを省略することができる。

(屋内低圧用開閉器設置方法の例外)

第百三十五條 屋内に乾設する低圧用の開閉器は、第百三十二條による場合を除くほか、低圧二線式屋内電路に使用するものに限り、單極にこれを裝置することができる。

(低圧屋内配線の施設場所による工事方法と種類)

第百三十六條 低圧屋内配線は、その施設場所に従い、左に掲げる工事方法により施設しなければならない。

一 展開した場所

イ がい子引露出工事(以下單に露出工事という。)

ロ 木製線ぴ工事および金属線ぴ工事(乾燥した場所に限る。)

ハ フアイバー管工事(乾燥した場所に限る。)

ニ 金属管工事およびケーブル工事

ホ 接面配線工事およびコード配線工事(乾燥し、かつ、人の触れるおそれのない場所で電線の大地に対する電圧百五十ボルト以下のものに限る。)

二 点検できるえんぺい場所

イ がい子引えんぺい工事(以下單にえんぺい工事という。)

ロ 木製線ぴ工事および金属線ぴ工事(乾燥した戸だなまたは押入内に限る。)

ハ フアイバー管工事(乾燥した場所に限る。)

ニ 金属管工事およびケーブル工事

三 点検できないえんぺい場所(天井裏、壁内またはコンクリート床内のように破壞しなければ電気工作物に接近しまたは全部の工作物を検視できない場所をいう。)

イ えんぺい工事(乾燥した場所に限る。)

ロ フアイバー管工事およびフアイバーダクト工事(乾燥した場所に限る。)

ハ 金属管工事およびケーブル工事

(屋内低圧電線が造営材を貫通する部分の工事)

第百三十七條 屋内で、低圧電線が造営材を貫通する部分においては、金属管工事またはフアイバー管工事による場合を除くほか、電線をがい管内におさめなければならない、ただし、工事上やむを得ないときに限り、ゴム管またはゴムテープでがい管に代用することができる。

(露出工事)

第百三十八條 露出工事による低圧屋内配線は、左の各号により施設しなければならない。

一 電線には、綿絶縁電線またはこれと同等以上の効力のあるものを使用しなければならない。ただし、工事上やむを得ない場合で人の触れるおそれのある場所に施設する場合には、ゴム絶縁電線を使用すること

二 電線相互間は、三センチメートル以上を離隔すること

三 電線と造営材とは六ミリメートルを離隔すること

(えんぺい工事)

第百三十九條 えんぺい工事による低圧屋内配線は、右の各号により施設しなければならない。

一 電線には、綿絶縁電線またはこれと同等以上の効力のあるものを使用すること。ただし、点検できないえんぺい場所に施設する電線には、ゴム絶縁電線を使用すること

二 工事上やむを得ない場合を除くほか、電線を造営材の側面または下面に取り付けること

三 造営材の面に沿つて電線を取り付けるときは、電線支持点間の距離を二メートル以上とすること

四 電線相互間の距離および電線と造営材との距離は、左によること

電線相互間の距離電線と造営材との距離
綿絶縁電線を造営材の側面または下面に取り付けるとき十二センチメートル以上二・五センチメートル以上
綿絶縁電線を造営材の上部に取り付けるとき十二センチメートル以上八・五センチメートル以上
ゴム絶縁電線を使用するとき六センチメートル以上二・五センチメートル以上

(木製線ぴ工事)

第百四十條 木製線ぴ工事による低圧屋内配線は、左の各号により施設しなければならない。

一 電線には、ゴム絶縁電線を使用すること

二 電線相互間は、十二ミリメートル以上、電線と線ぴを取り付ける造営材とは、六ミリメートル以上、電線の線ぴを取り付けるネジとは、六ミリメートル以上離隔すること

三 線樋内においては、電線に接続点を設けないこと

2 前項の木製線ぴは、左の各号に適合するものでなければならない。

一 乾燥した堅く致密な木材で製作したものであること

二 電線を押圧しないように、みぞの大きさを充分にすること

(フアイバー管およびフアイバーダクト工事)

第百四十一條 ファイバー管工事およびフアイバーダクト工事は、左の各号により、かつ、温度がいちじるしく高くない場所で、重量物の圧力またはいちじるしい機械的衝撃を受けない箇所に施設しなければならない。

一 電線にはゴム絶縁電線を使用すること

二 電線には、より線を使用すること。ただし、短小な管もしくはダクト内におさめてあるものまたは三・二ミリメートル以下のものは、この限りでない。

三 管またはダクト内においては、電線に接続点を設けないこと

四 管またはダクトの接続は堅ろうにすること

五 管を造営材に取り付ける場合には、管の支持点間の距離を二メートル以下とし、かつ、その接続箇所に近く支持点を設けること

2 ファイバー管、またはフアイバーダクトは、左の各号に適合するものでなければならない。

一 フアイバーに耐水質混和物を充分に浸透させた材料で製作したものであること

二 管の厚さは、六ミリメートル以上であること

三 耐水質混和物は、水に溶解しない高い絶縁性をもち、ゴム絶縁電線に対し有害な作用をしないで、かつ、温度に対しては攝氏六十度で粘着または溶解しないで、攝氏零下三十度でき裂その他異常のないものであること

四 管またはダクトの内面、屈曲箇所およびその端口は、平滑で、敷線または電線の引き換えのときその被覆を損傷させないものであること

五 管またはダクトは、その内外面間に交流千五百ボルトの電圧を加え絶縁耐力を試験し、一分間以上これに耐えるものであること

(金属管および金属線ぴ工事)

第百四十二條 金属管工事および金属線ぴ工事による低圧屋内配線は、左の各号により施設しなければならない。

一 電線には、ゴム絶縁電線を使用すること

二 電線には、より線を使用すること。ただし、短小な管内もしくは線ぴ内に收めるものまたは三・二ミリメートル以下のものは、この限りでない。

三 管または線ぴ内では、電線に接続点を設けないこと

四 管または線ぴの接続は、電気が完全に伝わるようにすること

五 管または線ぴは、第三種地線工事により接地すること。ただし、短小な管または線ぴで乾燥した場所に施設したものは、この限りでない。

2 金属管は、左の各号に適合するものでなければならない。

一 管の厚さは、左の制限によること

イ コンクリートに埋め込むものは、一・二ミリメートル以上

ロ 前号以外のものは、一ミリメートル以上。ただし、接手のない短小なものおよび乾燥した展開場所に施設するものに限り、〇・五ミリメートル以上のものを使用することができる。

二 管の内面、屈曲箇所およびその端口は、平滑で敷線または電線の引き換えのとき、その被覆を損傷しないものであること

三 鉄製の管は、酸化作用を防止するため、亜鉛メツキを施すか、またはエナメル等で被覆すること

四 管の接続は、堅ろうで、かつ、厚さ一ミリメートル以上のものでは、ネジ接続その他これと同等以上の効力のある方法によること

五 濕気がある場所または壁内に施設し、またはコンクリートに埋め込む金属管工事には、その接手その他の附属品に適当な防濕裝置を施すこと

3 金属線ぴは、前項第二号および第三号に適合し、かつ、その厚さは〇・五ミリメートル以上のものでなければならない。

(コード配線工事)

第百四十三條 コード配線工事による低圧屋内配線は、左の各号により、かつ、他動的損傷を受けないよう施設しなければならない。

一 コードは、太さ〇・七五平方ミリメートル以上の二箇よりコードを使用すること

二 コードは次の箇所で屋内配線に接続すること

イ コードつり、挿込型接続器その他これに似たもの

ロ がい子引露出工事による配線の支持点

三 コード配線の長さは、十メートル以下とし、かつ、コードに接続点を設けるときは、適当な構造の接続器を使用し、その両側各十センチメートル以内でコードを造営材に堅固に取り付け、コードに分岐点を設ける場合は、適当な接続器具を使用すること

四 コードは、乾燥した木材、コンクリート、石材等の造営材にコードの被覆を損傷しないように適当な留具で取り付けること

五 コードの取付点間の距離を、一メートル以下とし、かつ、配線には、電球および附属器具の重量を支持させないようにすること

(低圧配線と弱電流電線、水管、ガス管等との間隔)

第百四十四條 屋内に施設する低圧電線と弱電流電線、水管、ガス管その他の金属体とは、十五センチメートル以上の距離を保たなければならない。ただし、第三種地線工事により接地した金属管工事、金属線ぴ工事、がい裝ケーブルを使用するケーブル工事、木製線ぴ工事、ファイバー管工事またはファイバーダクト工事により施設する場合に金属管、金属線ぴ、ケーブル、木製線ぴ、ファイバー管またはファイバーダクトが弱電流電線、水管、ガス管その他の金属体に直接接触しないように施設するときは、この限りでない。

2 がい子引工事による電線が弱電流電線、水管、ガス管その他の金属体と工事上やむを得ず十五センチメートル以内で、交さし、または接近するときは、相互間に堅固に取り付けた絶縁性の隔壁を設け、または電線を充分な長さのがい管内におさめなければならない。

(電球線または移動して使用する低圧電線)

第百四十五條 電球線または移動して使用する低圧電線(移動して使用する家庭用電気器具に附属する電線の類をいう。以下同じ。)にはその施設場所または使用方法に従い、左に掲げる電線またはこれと同等以上の効力をもつものを使用しなければならない。

一 乾燥した場所に施設する場合

イ 電球線には、導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の二箇よりコードを使用すること。ただし、長さ床上二メートル以下に達しないものまたは電球を移動しない場合のものにあつては、導体の太さ一ミリメートル以上のゴム絶縁軟銅より線を使用することができる。

ロ 移動して使用する電線には、導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以下の二箇よりコードを使用すること。ただし、径小な家庭用電気器具に取り付ける場合に限り、導体の太さ〇・四平方ミリメートル以上のものを使用することができる。

二 濕気のある場所(風呂場、床下、酒、しよう油等の釀造場もしくは貯蔵場、料理店の料理場、魚屋、八百屋等の水を取り扱う土間もしくは洗場またはそば屋、うどん屋等のかま場のような水蒸気を発散する場所のようなものをいう。)に施設する場合

イ 電球線には、導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の防濕二箇よりコードを使用すること。ただし、長さ床上二メートル以下に達しないものまたは電球を移動しない場合のものは、導体の太さ一ミリメートル以上のゴム絶縁軟銅より線を使用することができる。

ロ 移動して使用する電線には、導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の防濕二箇よりコードを使用すること

(電球線および移動して使用する電線の接続)

第百四十六條 電球線および移動して使用する低圧電線の接続は、左の各号により施設しなければならない。

一 電球線と屋内配線との接続点では、電球および附属器具の重量を屋内配線に支持させないこと

二 コードと屋内配線との接続は、ろう着その他の方法により完全にこれを接着する場合を除くほか、コードつり、挿込型接続器その他これに似たもので行うこと

三 コード相互の接続は、適当な構造をもつたコード接続器により行うこと

四 コードと家庭用電気器具との接続は、人が容易に触れないように施設した端子金物にコードを完全にネヂ止めする場合を除くほか、挿込型接続器その他これに似たもので行うこと

2 特殊の設計により所轄通商産業局長の認可を受けた場合は、前項の制限によらないことができる。

(濕気ある場所の工事)

第百四十七條 濕気ある場所(魚屋、八百屋等の水を取り扱う土間または洗場のような場所を除く。)に施設する低圧電気工作物は、左の各号により施設しなければならない。

一 がい子引工事によるときは、ゴム絶縁電線を使用し、電線相互間は、六センチメートル以上、電線と造営材との間は、二・五センチメートル以上離隔すること

二 開閉器、自動しや断器、電球承口、コード接続器その他の器具には、適当なる防濕裝置を施すこと

(ぢんあいのある場所の工事)

第百四十八條 ぢんあいのある場所(精米、紡績、より糸、製粉、碎礦等の工場または織糸、綿糸、綿ネル、帆布、モスリン、セメント、コークス等の製造場のような場所をいう。)に施設する低圧電気工作物は、左の各号により施設しなければならない。

一 配線は、がい子引工事、金属管工事またはケーブル工事によること

二 がい子引工事によるときは、ゴム絶縁電線を使用し、電線相互間は、六センチメートル以上、電線と造営材との間は、二・五センチメートル以上離隔すること

三 開閉器その他の器具には、適当な防ぢん裝置を施すこと

四 自動しや断器を收める箱は、その内部にぢんあいの浸入しないように裝置し、かつ、そのふたは堅ろうな絶縁性の不燃質物で製作し、または不燃質物を箱の内面全部に張つたものを使用すること

五 コードつりは、堅ろうな絶縁性不燃質物で製作したものであつて、震動によりふたがゆるまない構造のものであること

六 コードつり内にヒユーズを裝置しないこと

七 電球承口は、キーのないものを使用すること

(腐しよく性ガス等のある場所の工事)

第百四十九條 腐しよく性ガスまたは溶液の発散する場所(酸類、アルカリ、塩素酸カリ、さらし粉、染料もしくは人造肥料の製造工場、銅もしくは亜鉛等の製錬所、電気分銅所、電気メツキ工場または蓄電池室のような場所をいう。)に施設する低圧電気工作物は、ガスまたは溶液のため侵されないように適当な塗料を施し、または他の適当な予防方法を施さなければならない。

2 絶縁物を害するガスまたは溶液の発散する場所で低圧裸電線を使用するときは、展開した場所で、操業者のほか人が容易に触れるおそれのないように施設しなければならない。

(爆発性物質のある場所の工事)

第百五十條 爆発または燃え易い危險の物質を発生、製造または貯蔵する場所(火薬類、セルロイド、マツチ、石油、アルコール、エーテル、燒ちゆう類等を製造もしくは貯蔵する場所、引火点攝氏四十度以下の物質を発生、製造もしくは貯蔵する場所、爆発性のガスもしくは微粉の発生しもしくは充満するおそれのある場所またはこれらに似た場所をいう。)に施設する低圧電気工作物は、左の各号により、かつ、危險のおそれのないように施設しなければならない。

一 配線は金属線ぴ工事、金属管工事またはがい裝ケーブルを使用するケーブル工事により施設すること

二 移動して使用する電線は、これを可とう金属管におさめ、またはこれに強固な外裝を施す場合を除くほか、これと同等以上の効力のある特殊の電線を使用すること

三 自動しや断器、開閉器、点滅器、コード接続器、抵抗器その他火花を発し、または温度過昇のおそれある器具は、場内に施設しないこと。ただし、堅ろうな気密箱または油中におさめるような方法により、保安裝置を施したものはこの限りでない。

四 金属線ぴ、または金属管は、厚さ一ミリメートル以上のものを使用すること

五 電線および機械器具相互の接続は、電気的接続を完全にし、かつ、震動によりゆるまないように堅固に取り付けること

六 電燈は、造営材に直接取り付ける場合を除くほか、電燈つり管、電燈腕管の類で施設すること

七 電球承口はキーのないものを使用すること

八 電球には、気密な外球を裝置し、かつ、堅固な外裝を施すこと

九 電動機は、火花を発する部分をもたないものまたは火花を発する部分に特に適当な保安裝置を施したものを使用すること

十 発熱部分の露出した電熱器を使用しないこと

(火薬製造所内の工事)

第百五十一條 火薬を製造する建物内に施設する電気工作物は、所轄通商産業局長の認可を受けた特殊の設計によらなければならない。

(工場内の乾操した展開場所の工事)

第百五十二條 工場内の乾燥した展開場所で、第百四十八條から第百五十一條までに該当しない場所における低圧配線は、左の各号により施設することができる。

一 白熱電燈に供給する電路で、電線の大地に対する電圧が三百ボルト以下のものは、左によること

イ 電線および電燈器具は、人が容易に触れない箇所に施設すること。ただし、やむを得ないで人の触れるおそれのある箇所に施設する場合は、電線にはキヤブタイヤケーブルまたは可とう金属管、ゴム管等におさめたゴム絶縁電線もしくは二箇よりコードを使用し、かつ、電燈器具の充電部分は、人が容易に触れないように施設すること

ロ 電球承口は、キーのないものを使用すること

二 がい子引工事による低圧配線にゴム絶縁電線を使用する場合には、電線相互間の距離を二センチメートル以上とすること

三 低圧幹線から分岐して一台の機械裝置およびその裝置附属の白熱電燈に至る短小な配線は、左によること

イ 電線には、ゴム絶縁電線を使用し、かつ、他動的損傷を受けるおそれのある箇所では、これを金属管、木ひ等におさめ、これを固定すること

ロ 低圧幹線と配線との分岐点においては、配線の重量を低圧幹線に支持せしめないこと

ハ 機械裝置に附属して開閉器および自動しや断器が取り付けてある場合には、分岐点に施設する開閉器および自動しや断器を省略することができる。

(興行場の工事)

第百五十三條 興行場(劇場、映画館その他これに似た常設興行場をいう。以下同じ。)に施設する低圧電気工作物は、左の各号により施設しなければならない。

一 舞台、奈落、音楽室、映写室および道具類または人の触れるおそれのある場所に施設する電線でがい子引工事によるものには、ゴム絶縁電線を使用し、かつ、外物の接触による損傷を防止するよう適当の裝置をすること

二 ボーダーライトと屋内配線との接続線には、二箇よりコードを使用し、かつ、これを皮革またはヅツクの類で外裝すること。ただし、ボーダーライトを移動しないよう裝置した場合は、電線に一・六ミリメートル以上のゴム絶縁軟銅より線を束ねたものを使用することができる。

三 第一号の場所に使用する電球線には、奈落では、防濕二箇よりコード、その他の場所では二箇よりコードを使用すること

四 第一号の場所で移動して使用する電線には、防濕二箇よりコードを使用すること。ただし、床上を引きずりその他外傷を受けるおそれのある場合は、これを可とう金属管もしくはゴム管におさめ、皮革、ヅツクの類で外裝しまたは麻糸その他強じんな物質で更に編組したものを使用すること

五 舞台、奈落、音楽室および映写室の電路には、他の屋内配線と独立にこれをしや断できるよう開閉器および自動しや断器を適当な箇所に設置すること

六 電球、抵抗器その他温度過昇のおそれのある器具類は、燃える物と容易に接触しないよう適当に施設すること

(家庭用電気器具の構造および施設)

第百五十四條 屋内に使用する電熱器および豆変圧器の構造および施設は、左によらなければならない。

一 電熱器

イ 電熱器と電線またはコードとの接続部分は、熱のため電線またはコードを損傷しない構造とすること。ただし、接続部分が温度過昇のおそれのある場合は電熱器に接続する電線またはコードは耐熱構造のものを使用すること

ロ 固定した電熱器は、周囲の燃える物質と適当に離隔し、または適当な耐熱裝置を施すこと

ハ 百五十ボルト以上の電熱器の金属製外箱は、第三種地線工事により接地すること。ただし、使用電圧三百ボルト以下で、中性点を接地した電路に接続して使用するものは、この限りでない。

ニ 前号の接地線をコード内に編み込む場合には、その部分の接地線には、〇・七五平方ミリメートル以上の軟銅より線を使用することができる。

ホ 保温電熱器(ざぶとん、こたつ、足温器等をいう。)は、危險な程度の温度上昇をしないよう自動的に温度を制限し、または電気をしや断する裝置を施すこと

二 電鈴、豆電球等に使用する豆変圧器

イ 單卷変圧器を使用しないこと

ロ 変圧器は、一次電圧百五十ボルト以下、二次電圧十ボルト以下、二次短絡電流三アンペア以下のものであること

ハ 変圧器は、その一次側端子の充電部分に人が容易に触れないように施設すること

ニ 変圧器は、その一次側および二次側端子を容易に識別できるように適当の記号を附けること

ホ 変圧器の一次側には、適当な場所に自動しや断器を設置すること

(エツクス線発生裝置の種類および移動制限)

第百五十五條 エツクス線発生裝置(エツクス線管、エツクス線管用変圧器、陰極加熱用変圧器その他附属裝置および配線をいう。)は、左の四種とする。

一 「第一種エツクス線発生裝置」 露出した充電部分がなく、かつ、エツクス線管に絶縁性被覆を施し、これを金属体で包んだもの

二 「第二種エツクス線発生裝置」 取扱者のほか出入できないように設備した場所に施設する部分を除くほか、露出した充電部分がなく、かつ、エツクス線管に絶縁性被覆を施し、これを金属体で包んだもの

三 「第三種エツクス線発生裝置」 取扱者のほか出入できないように設備した場所および床上の高さ二・二メートルを超える場所に施設する部分を除くほか、露出した充電部分がなく、かつエツクス線管に絶縁性被覆を施し、これを金属体で包んだもの

四 「第四種エツクス線発生裝置」 前各号以外のもの

2 第二種、第三種および第四種エツクス線発生裝置は、操作上必要な部分を除くほか、移動して使用することができない。

(エツクス線発生裝置の施設方法)

第百五十六條 エツクス線発生裝置は、左の各号により施設しなければならない。

一 「エツクス線発生裝置の配線(エツクス線管導線を除く。以下同じ。)は、ケーブルを使用する場合を除くほか、左により施設すること。ただし、ロ号、ハ号またはニ号の制限は、工事上やむを得ないときに限り、相互間に絶縁性の隔壁を堅固に取り付け、または電線を適当ながい管におさめてこれによらないことができる。

イ 電線の床上の高さは、エツクス線管の最大使用電圧(波高値で示す。本條においては、以下同じ。)十万ボルト以下のものでは、二・二メートル、十万ボルトをこえるものでは、これに超過分一万ボルトまたはその端数毎に二センチメートルを加えたもの以上とすること。ただし、取扱者のほか、出入できないように設備した場所に施設するものは、この限りでない。

ロ 電線と造営材との離隔距離は、エツクス線管の最大使用電圧十万ボルト以下のものでは、三十センチメートル、十万ボルトをこえるものでは、これに超過分一万ボルトまたはその端数ごとに二センチメートルを加えたもの以上とすること

ハ 電線相互間の離隔距離は、エツクス線管の最大使用電圧十万ボルト以下のものでは、四十五センチメートル、十万ボルトをこえるものでは、これに超過分一万ボルトまたはその端数ごとに三センチメートルを加えたもの以上とすること

ニ 電線と他の低圧または高圧電線、弱電流電線、水管、ガス管その他これに似た金属体との離隔距離は、前号に準ずること

二 エツクス線管導線には、エツクス線発生裝置の種別に従い、左に掲げる電線を使用し、かつ、エツクス線および配線との接続を完全にするとともに、エツクス線管の移動によりロ号のより線にゆるみを生ずることがないように卷取車その他適当な裝置をすること

イ 第一種、第二種および第三種エツクス線発生裝置には、金属被覆を施したケーブル

ロ 第四種エツクス線発生裝置には、金属被覆を施したケーブルまたは充分な可とう性をもつ一・二ミリメートル以上の軟銅より線

三 エツクス線管用変圧器および陰極加熱用変圧器の一次側回路に裝置する開閉器は、容易に電路をしや断できるように適当な箇所に施設すること

四 一箇の特別高圧電気発生裝置により、二箇以上のエツクス線管を使用する場合は、分岐点に近い箇所で、各エツクス線管回路の各極に開閉器を設置すること

五 特別高圧電路に設置する蓄電器には、残留電荷を放電する裝置を設けること

六 エツクス線発生裝置の左の部分およびエツクス線管導線の露出する充電部分に一メートル以内に接近するような金属体(寢台の金属製部分のようなものをいう。)は、第三種地線工事により接地すること

イ 変圧器および蓄電器の金属性外箱(大地から充分絶縁して使用するものを除く。)

ロ 第二号のケーブルの金属被覆

ハ エツクス線管を包む金属体

ニ 配線およびエツクス線管を包む金属体

七 エツクス線発生裝置の特別高圧電路は、その使用状態に接続してエツクス線管の端子間にその最大使用電圧の一・〇五倍の電圧を発生させたとき、一分間以上これに耐えるものであること

第百五十七條 第四種エツクス線発生裝置は、前條のほか、左の各号により施設しなければならない。

一 変圧器および特別高圧電気で充電するその他の器具(エツクス線管を除く。)は、人が容易に触れることのないようにその周囲にさくを設け、または箱におさめる等、適当な防護裝置を施すこと。ただし、取扱者のほか出入りできないように設備した場所に施設するものはこの限りでない。

二 工事上やむを得ない場合を除くほか、エツクス線管およびその導線は、人が触れるおそれのないように離隔裝置を施すこと。ただし、取扱者のほか出入りできないように設備した場所に施設するものは、この限りでない。

三 エツクス線管導線の露出した充電部分と造営材、エツクス線管を支持する金属体および寢台の金属製部分とは、エツクス線管の最大使用電圧十万ボルト以下のものでは、十五センチメートル、十万ボルトをこえるものでは、これに超過分一万ボルトまたはその端数ごとに二センチメートルを加えたもの以上の離隔距離を保つように適当な裝置をすること。ただし、相互間に堅固に取り付けた絶縁性の隔壁を裝置する場合には、この限りでない。

四 エツクス線管を人体に二十センチメートル以内に接近して使用する場合は、エツクス線管およびその導線は、第一種、第二種または第三種エツクス線発生裝置に準じて施設すること

(エツクス線管の表示)

第百五十八條 エツクス線管には、見易い箇所にその最大使用電圧その他必要な事項を表示しなければならない。

(屋内配線の絶縁抵抗)

第百五十九條 屋内に施設する低圧電線の絶縁抵抗は、第百三十四條の各分岐回路につき左の各号に適合させなければならない。

一 白熱電燈だけに供給する場合

電線相互間および全電線を一括したものと大地との間が電球および附属物を含む電球承口一箇につき二メグオーム以上であること

二 白熱電燈と家庭用電気器具とに併せ供給する場合

イ 電気器具を除いたとき、電線相互間および全電線を一括したものと大地との間が電球および附属物を含む電球および電気器具承口一箇につき二メグオーム以上であること

ロ 電気器具(即時温水器のように大地から絶縁しないで使用するものを除く。)を接続したとき、全電線を一括したものと大地との間が電球、電気器具および附属物を含む電球および電気器具承口一箇につき一メグオーム以上であること

三 家庭用電気器具およびその他の屋内電気機械器具だけに供給する場合

イ 電気器具および機械器具を除いたとき、電線相互間および全電線を一括したものと大地との間で、使用電圧に対する漏えい電流が最大使用電流の二万分の一をこえないこと

ロ 電気器具および機械器具(即時温水器のように大地から絶縁しないで使用するものを除く。)を接続したとき、全電線を一括したものと大地との間で使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の一万分の一をこえないこと

2 興行場の舞台、奈落、音楽室および映写室に施設した低圧電線の絶縁抵抗は、前項各号の数値の二倍以上でなければならない。

3 前二項の絶縁抵抗は、興行場では、毎年二回以上、第百四十三條により施設した場所では、毎年一回以上、その他の場所では隔年一回以上試験し、その成績を記録しなければならない。ただし、危險のおそれのない場合は、線間の試験を省略することができる。

第三節 ずい道、坑道その他これに似た場所の工事

(鉄道專用ずい道内の工事)

第百六十條 鉄道または軌道の專用ずい道内の電気工作物は、左の各号により施設しなければならない。

一 抵圧電線には、一・二ミリメートルの綿絶縁軟銅線またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力のある電線を使用し、これを軌條面上二メートル以上の高さに保つこと

二 高圧電線は、左のいづれか一によること

イ がい裝ケーブルを使用すること。ただし、他動的損傷を防止する裝置を施すときは、がい裝のないケーブルを使用することができる。

ロ 四ミリメートルのゴム絶縁硬銅線もしくは五ミリメートルの硬銅線、またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力のある電線を使用し、これを軌條面上三メートル以上の高さに保つこと

2 特殊の事情により、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(人の通行するずい道内の工事)

第百六十一條 人がつねに通行するずい道内の低圧電気工作物は、左の各号により施設しなければならない。

一 金属管工事またはケーブル工事により施設する場合を除くほか、電線には、一・二ミリメートルの綿絶縁軟銅線、またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力のあるものを使用し、がい子引工事により路面上二・五メートル以上の高さに施設すること

二 電線には、ずい道引込口において、開閉器を裝置すること

(鉱山その他の坑道内の工事)

第百六十二條 鉱山その他の坑道内の電気工作物は、左の各号により施設しなければならない。

一 低圧電線には、ケーブルまたはキヤブタイヤケーブルを使用する場合を除くほか、一・二ミリメートルのゴム絶縁軟銅線またはこれと同等以上の強さ、および太さの電線を使用し、がい子でこれを支持し、かつ、岩石または木材と接触しないように施設すること。ただし、電車の專用坑道内に施設し、軌條面上の高さ二・五メートル以上に保つ電気鉄道用給電線には、綿絶縁電線を使用することができる。

二 低圧電線を他動的損傷を受けるおそれのある場所に施設するときは、がい裝ケーブルを使用する場合を除くほか、これに適当な防護裝置を施すこと

三 高圧電線には、がい裝ケーブルを使用すること

四 坑道の引込口に近い場所において開閉器を設置すること

2 特殊の事情により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

3 特別高圧電線を施設しようとする場合には、所轄通商産業局長の認可を受けた特殊の設計によらなければならない。

(爆発のおそれある坑内の工事)

第百六十三條 坑内において爆発する程度にガスの発生するおそれがある場所の電気工作物は、第百五十條第二号から第十号までの規定に準じ危險のおそれのないよう適当に施設しなければならない。

(金属管およびケーブル被覆金属体の接地)

第百六十四條 金属管工事に使用する金属管およびケーブルの被覆に使用する金属体は、これを第三種地線工事により接地しなければならない。

(電球線または移動して使用する低圧電線)

第百六十五條 電球線または移動して使用する低圧電線には、左に掲げるものを使用しなければならない。

一 電球線には、防濕二箇よりコードを使用すること。ただし、長さ路面上二メートル以下に達しないものには、一ミリメートル以上のゴム絶縁軟銅より線を使用することができる。

二 移動して使用する電線には、防濕二箇よりコードまたはキヤブタイヤケーブルを使用すること。ただし、いちじるしく外傷を受けるおそれのある場合は、これを可とう金属管に收めまたはこれに強じんな外裝を施す場合を除くほか、これと同等以上の効力のある特殊の電線を使用すること

(高低圧電線と弱電流電線、水管、金属体等との接近または併行距離)

第百六十六條 電線と弱電流電線、水管その他の金属体とが接近し、または併行する場合には、左の距離を保つて施設しなければならない。

一 低圧電線は、十五センチメートル以上。ただし、電線を充分な長さのがい管内におさめる場合、電線を厚さ一ミリメートル以上の金属管を使用する金属管工事により施設する場合、またはキヤブタイヤケーブルもしくはがい裝ケーブルを使用する場合には、この限りでない。

二 高圧電線は、がい裝ケーブルを使用する場合には、三十センチメートル、その他の場合には六十センチメートル以上

(高低圧電線路の絶縁抵抗および絶縁耐力)

第百六十七條 電線路は、左の絶縁抵抗または絶縁耐力があるものでなければならない。

一 低圧電線路の絶縁部分と大地との間の絶縁抵抗は、回線の全電線を一括したものと大地との間で使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の千分の一をこえないよう保つこと

二 高圧電線路と大地との間の絶縁耐力は、最大使用電圧の一・五倍の電圧で試験し、十分間以上これに耐えること。ただし、多心ケーブルの場合には、その心線相互間の絶縁耐力を試験すること

第四章 臨時工事

(臨時工事の使用期間)

第百六十八條 第百六十九條から第百七十二條までの規定により施設した電気工作物は、施設後四箇月を限つて使用することができる。ただし、所轄通商産業局長の認可を受けて、使用期間を更に二箇月延長することができる。

2 短時日を限り使用する目的で臨時に施設する電気工作物については、所轄通商産業局長の認可を受けて、この場合に規定する施設制限を軽減することができる。

(工事用、排水用、農業用等の臨時工事)

第百六十九條 工事用、排水用、農事用等に使用する電気裝置に供給するため、臨時に施設する低圧もしくは三千五百ボルト以下の高圧の架空電線路または架空引込線は、幅三メートルをこえる道路、鉄道、軌道、架空弱電流電線路もしくは建造物と交さし、または支持物の地表上の高さに相当する距離以内に接近しない箇所では、左の各号によることができる。

一 低圧架空電線には、二ミリメートルの硬銅線、低圧架空引込線には、二ミリメートルの綿絶縁硬銅線またはこれと同等以上の強さ、太さおよび効力があるものを使用すること。ただし、低圧架空引込線で径間十メートル以下の場合に限り、一・六ミリメートルの綿絶縁軟銅線を使用することができる。

二 高圧架空電線および高圧架空引込線には、三・二ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用すること。ただし、高圧架空引込線には、ゴム絶縁電線を使用すること

三 電線地表上の高さは、左の制限によること。ただし、低圧引込線は、工事上やむを得ない場合には、交通の支障のない限り需用場所の取付点で、二・五メートルまで短縮することができる。

イ 道路を横断する場合は、低圧のときは四メートル以上、高圧のときは四・五メートル以上。ただし交通に支障のないように施設すること

ロ 前号以外の場合には、低圧のときは三・五メートル以上、高圧のときは四メートル以上。ただし、ゴム絶縁電線を使用した低圧電線のときは、二メートル以上

四 電線と造営物との距離は、左の制限によること。ただし、引込線に限り、工事上やむを得ない場合で危險のおそれがなく、かつ、人の容易に触れるおそれのないように施設するときは、電線を直接引き込んだ造営物については、イ号およびロ号の制限、その他の造営物については、イ号の制限によらないことができる。

イ 造営物の側面においては、低圧は六十センチメートル、高圧は一・二メートル以上

ロ 造営物の上部においては、低圧は一メートル以上、高圧は二メートル以上

五 高圧架空電線路に接続する配電変圧器で屋外に設置するものは、交通に支障のないよう地表上三・五メートル以上の高さに保ち、支持物に堅ろうに取り付け、変圧器の外箱は、第三種地線工事により接地すること。ただし、電線および変圧器等に容易に人が触れないように、その周囲に充分なさくを設ける場合には、変圧器を道路以外の地上に施設することができる。

(屋内臨時工事)

第百七十條 使用電圧直流の場合においては、五百ボルト、交流の場合においては、三百ボルト以下の電線を、屋内の乾燥した展開場所に臨時に施設する場合は、電線相互間および電線と造営材との間を離隔しないで、これを施設することができる。

2 前項の場合には、電線にはゴム絶縁電線を使用し、特に電線を損傷するおそれがなく、かつ、電球と造花、飾幕その他燃え易い物に接触しないように施設しなければならい。

(軒下臨時工事)

第百七十一條 使用電圧直流の場合において五百ボルト、交流の場合においては、三百ボルト以下の電線を軒下その他家屋の外面に沿い臨時に施設する場合には、左記の各号によらなければならない。

一 電線には、一・二ミリメートルの軟銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用し、がい子引工事により施設する場合には、電線相互間および電線と造営材との間を左の区別により離隔すること。ただし、ゴム絶縁電線を雨露にさらさないで、かつ、外物のため損傷するおそれのないように適当に施設する場合は、電線相互間および電線と造営材との間を離隔しないで施設することができる。

電線の種類電線相互間の距離電線と造営材との距離
綿絶縁電線六センチメートル以上二・五センチメートル以上
ゴム絶縁電線三センチメートル以上六ミリメートル以上

二 工事上やむを得ない場合を除くほか、電線を造営材の側面または下面に取り付け、かつ、支持点間の距離を二メートル以下とすること。ただし、二ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのものを使用し、かつ、電線と造営材とが接触のおそれのないように充分離隔する場合に限り、電線支持点間の距離を二メートル以上とすることができる。

三 開閉器、自動しや断器その他これに似た器具は、屋内に設置しまたは適当な防濕裝置を施すこと

四 家屋の外面における電線使用を目的として施設する電路は、工事上やむを得ないものを除くほか、十五アンペア以下ごとに分岐し、かつ、分岐点に近い箇所で、各分岐回路ごとに各極に開閉器および自動しや断器を設置すること。ただし、多線式電路の中性線には、自動しや断器を設置してはならない。

五 前号の開閉器および自動しや断器は、專用のものとし、屋内電線用のものと兼用しないこと

六 電球承口その他の承口には、陶器または絶縁性耐火質物で製作した防水型のものを使用すること

(樹木、緑門等の臨時工事)

第百七十二條 樹木、裝飾塔、緑門その他これに似たものに、使用電圧百五十ボルト以下の電線を臨時施設する場合は、ゴム絶縁電線を使用し、電線相互間および電線とこれを取り付けたものをその間を、離隔しないで施設することができる。ただし、樹木のように動搖のため電線を損傷するおそれがあるものに取り付ける場合には、その損傷を防止するため、適当な施設をしなければならない。

2 前項の電線の絶縁抵抗は、第百二十一條第二項の規定によらなければならない。

(臨時工事の絶縁抵抗記録)

第百七十三條 臨時工事を施設したときは、その使用開始前に、電線の絶縁抵抗を測定し、その成績を記録しなければならない。

2 前項の記録書類の保存期間は、第七條の規定にかかわらず、一箇年とする。

第五章 電気鉄道

第一節 通則

(電車線の電圧)

第百七十四條 電車線に使用する電圧は、直流低圧としなければならない。ただし、專用敷地内に施設する電気鉄道の電車線の限り直流高圧のものを使用することができる。

2 特殊の設計による場合は、資源庁長官の認可を受けて、前項の制限によらないことができる。

(通信上の誘導障害防止施設)

第百七十五條 直流單線式電気鉄道用架空電線路が、架空弱電流電線路(單線式電話線路を除く。)と併行する場合は、誘導作用による通信上の障害を及ぼさないよう、電線と弱電流電線との距離を四メートル以上離隔しなければならない。ただし、弱電流電線路の管理者の承諾を得たときは、この距離を六十センチメートルまでに短縮することができる。

2 前項の規定により施設するもなお既設架空弱電流電線路(單線式電話線路を除く。)に対し障害を及ぼすおそれがあるときは、更にこれを除くよう左の各号により、適当に施設しなければならない。

一 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離を増加すること

二 直流電源の電圧波形が、平滑になるよう裝置すること

三 帰線の不絶縁部分および大地に通ずる電流を減少させること

四 弱電流電線の地板と電気鉄道の帰線との距離を、増加すること

(磁力観測所に対する障害防止)

第百七十六條 電気鉄道用直流電線路および帰線は、磁力観測所に対し、観測上の障害を及ぼさないように離隔し、またはその他の適当な防止方法を施さなければならない。

第二節 電車線路および第三軌條

(道路に施設する電車線の区分)

第百七十七條 道路に施設する電車線は、市街地では、一キロメートル以下ごと、市街地外では、適当の長さにこれを区分し、かつ、各区分に対する送電を、独立にしや断できる施設を設けなければならない。ただし、市街地では、土地の状況により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(電車線の太さ)

第百七十八條 電車線には、高圧では、十ミリメートル、低圧では、八ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さの電線を使用しなければならない。ただし、危險のおそれのない場合には、所轄通商産業局長の認可を受けて、この制限によらないことができる。

(電車線支持物に事業者名等の表示)

第百七十九條 電車線路の支持物には、事業者名または略称、支持物番号および建設年月を表示しなければならない。ただし、電車鉄道の專用敷地内に建設するものは、この限りでない。

(道路に施設する電車線支持物の径間)

第百八十條 道路に施設する電車線支持物の径間は、五十メートル以下としなければならない。ただし、土地の状況によりやむを得ない場合には、この制限を六十メートルまで延長することができる。

2 特殊の事情により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(高圧電車線の架設方法)

第百八十一條 高圧電車線は、カテナリー式により架設し、そのハンガーの間隔を五メートル以下に保たなければならない。ただし、ずい道内、橋の下部、その他これに似た場所に施設するものは、この限りでない。

(電車線の軌條面上の高さ)

第百八十二條 電車線の軌條面上の高さは、五メートル以上としなければならない。ただし、ずい道内、橋の下部、その他これに似た場所に施設するものは、工事上やむを得ない場合に限り、三・五メートルまで短縮することができる。

2 鉱山の坑道内に施設する電車線の軌條面上の高さは、工事上やむを得ない場合に限り、二・五メートルまで短縮することができる。

3 土地の状況その他特殊の事情により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(電車線と弱電流電線との混触による危險防止施設)

第百八十三條 電車線およびこれに接続するちよう架用線と架空弱電流電線とが交さし、または接近する部分においては、相互の電気的接触から生ずる危險を防止するため、電気鉄道事業者において左の各号により施設しなければならない。

一 電車線およびこれに接続するちよう架用線と弱電流電線とが四十五度以下の角度で交さし、または水平距離低圧では二・五メートル以下高圧では四メートル以下で併行するときは、電車線またはちよう架用線の上部に、第六十七條に規定する保護網を設けること。ただし、水平距離低圧では一・二メートル以上、高圧では二メートル以上で、垂直距離おのおのその一・五倍以下の場合には、この限りでない。

二 電車線およびこれに接続するちよう架用線と弱電流電線とが四十五度をこえる角度で交さするときは、電車線またはちよう架用線の上部に第六十八條に規定する保護線を設けること

三 保護網または保護線と電車線もしくはこれに接続するちよう架用線または弱電流電線との垂直距離は、低圧では六十センチメートル以上、高圧では一・二メートル以上とすること。ただし、保護網と弱電流電線との垂直距離は、弱電流電線路の管理者の承諾を得るときは、三十センチメートルまで短縮することができる。

3 弱電流電線にゴム絶縁電線もしくは五ミリメートルの硬銅線またはこれと同等以上の強さおよび太さのある電線を使用するときは、前項の裝置を省略することができる。

(ちよう架線および張線の接地)

第百八十四條 電気鉄道用給電線から分岐して電車線に達する電線は、これをちよう架する金属線からがい子で絶縁し、かつ、金属線は、第三種地線工事により接地しなければならない。

2 電車線の張線は、電車線間および電車線から六十センチメートル以内の部分を除くほか、第三種地線工事により接地しなければならない。ただし、架空單線式電気鉄道の半径が小さい軌道曲線部分で、電車ポールの離脱により障害が起るおそれのあるような場合には、張線の接地しない部分の長さを電車線から一・五メートルまで増加することができる。

3 前項の張線が、その断線時に電車線に接触のおそれがあるものは、更に支持点の近くにがい子を挿入し、前項の接地は支持点側だけに施さなければならない。

4 市街地で電気鉄道の專用敷地内または市街地外で電車線路に接近して弱電流電線が架設されていない場所では、前二項の施設を省略することができる。

(第三軌條の施設)

第百八十五條 第三軌條は、地下鉄道、高架鉄道その他人が容易に立ち入らない專用敷地内の鉄道に限り、施設することができる。

2 特殊の設計による場合には、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(第三軌條の防護施設)

第百八十六條 第三軌條は、人が容易に接触しないようにこれを防護しなければならない。

(第三軌條の接続線)

第百八十七條 電気鉄道用給電線と第三軌條との接続線および第三軌條相互を接続する電線(ボンドを含まない。)には、がい裝ケーブルまたはキヤブタイヤケーブルを使用しなければならない。

(電車線路および第三軌條の絶縁抵抗)

第百八十八條 電車線路または第三軌條の絶縁部分の絶縁抵抗は、その最大使用電圧に対する漏えい電流を軌道の延長一キロメートルにつき電車線は十ミリアンペア、第三軌條は百ミリアンペアをこえないように保たなければならない。

2 前項の絶縁抵抗は、架空複線式電車線は、両電線を一括したものと大地との間で測定しなければならない。

3 第一項の漏えい電流が軌道の延長一キロメートルにつき、電車線は二百五十ミリアンペア、第三軌條は一アンペアを超え二十四時間を過ぎてもこれを除去することができないときは、送電を継続してはならない。

4 絶縁抵抗は、やむを得ない場合を除くほか、毎日送電前これを測定し、その成績を記録しなければならない。

第三節 帰線

(帰線の絶縁)

第百八十九條 帰線(架空單線式もしくは第三軌條式電気鉄道の軌條またはその軌條に接続する電線をいう。以下同じ。)は、軌條間および軌條の外側三十センチメートル以内に敷設する部分を除くほか、総て大地から絶縁しなければならない。ただし、土地の状況により所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(架空絶縁帰線の施設)

第百九十條 架空絶縁帰線は、架空電気鉄道用給電線路に準じて施設しなければならない。

(帰線用軌條の電気的接続)

第百九十一條 帰線用軌條は、溶接(継目板の溶接を含む。)による場合を除くほか、適当なボンドで電気的接続をしなければならない。

2 特殊の設計による場合または特殊の事情により、所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

(帰線と地中管路との離隔物)

第百九十二條 直流式電気鉄道の帰線の不絶縁部分と金属製地中管路とが接近し、または交さする場合には、相互間の距離を一メートル以上としなければならない。ただし、工事上やむを得ないで左の各号により施設する場合または所轄通商産業局長の認可を受けた場合には、この限りでない。

一 帰線の不絶縁部分と地中管路との間に不導体の離隔物を設け、電流が地中一メートル以上を通過しなければ、両者間を流通することができないようにすること

二 前号の不導体の離隔物は、アスフアルトおよび砂からなる厚さ六センチメートル以上の絶縁物をコンクリートその他の物質で機械的に堅ろうに保護し、き裂しないように施設したものであること

2 帰線と金属製管路を同一鉄橋に敷設する場合には、帰線と橋材との間の漏えい抵抗を充分に大きくするよう適当に施設しなければならない。

(地中管路に対する電しよく防止)

第百九十三條 直流式電気鉄道の帰線の不絶縁部分と金属製地中管路とが一キロメートル以内に接近するときは、第百九十四條の規定による場合を除くほか、障害を防止するため、その区間の帰線は左の各号により施設しなければならない。

一 帰線は隔日にその極性を転換するか、またはつねに負極性とすること

二 軌條の継目の抵抗の和は、その区間の軌條だけの抵抗の三割をこえないで、かつ、一つの継目の抵抗は、その軌條の長さ五メートルの抵抗に相当する値を、こえさせないこと

三 軌條は特殊の箇所を除くほか、長さ三十メートル以上にわたり連続して溶接(継目板の溶接を含む。)すること

四 軌條の継目には、直接溶接(継目板の溶接を含む。)する場合を除くほか、第百九十四條第一項第二号イおよびロ号によるボンドおよび太さ八ミリメートル以上、長さ六十センチメートル以上の銅より線を使用したボンドまたはこれと同等以上の効力のあるものを、溶接により二重に取り付けること

五 帰線の不絶縁部分にその一箇年間の平均電流が通ずるとき生ずる電位の差は、第百九十五條の方法によ計算し、その区間内のいずれの二点間においても、二ボルトをこえさせないこと

六 帰線の不絶縁部分にできる最大電位差を、自動的に記録する裝置を施設すること

2 前項のその区間とは、一変電所の電気鉄道用給電区域内において、その地中管路から一キロメートル以内の一つの連続した帰線の部分をいう。ただし、帰線と地中管路が百メートル以内において、二回以上接近するときは、その接近部分の中間において、離隔距離が一キロメートルをこえることがあつても、その全部を一区間とする。

3 地中管路の種類により所轄通商産業局長の認可を受けたとき、または地中管路の管理者の承諾を得たときば、第一項の施設を省略することができる。

4 軌條の継目の抵抗は、毎年一回以上測定し、その成績を記録しなければならない。

5 第一項の施設は、金属製地中管路が電気鉄道敷設後に施設される場合にも電気鉄道事業者がこれを行わなければならない。

(專用敷地内における電しよく防止施設)

第百九十四條 專用敷地内に帰線の不絶縁部分と土じようとの間を厚さ三十センチメートル以上の砂利、枕木等で充分に離隔して敷設する直流式電気鉄道の軌道と、金属製地中管路とが、一キロメートル以内に接近するときは、障害を防止するため、その区間の帰線は、前條第一項第一号、第二号および第六号ならびに左の各号により施設しなければならない。

一 軌條は、特殊の箇所を除くほか、長さ二十メートル未満のものは、溶接(継目板の溶接を含む。)により一つの長さを二十メートル以上とすること

二 軌條の継目には、直接溶接(継目板の溶接を含む。)する場合のほか、左のボンドを溶接により堅固に取り付けること。ただし、独立した長さ六十センチメートル以上のボンド二箇以上を堅固に取り付けるときは、溶接によらないことができる。

イ 短小なボンドは、素線の太さが銅線を使用する場合には、一・四ミリメートル以下、軟アルミ線を使用する場合には、一・六ミリメートル以下のものからなるより線で、振動に対し耐久力を大にするような適当な長さおよび構造のもの

ロ 前号のボンドと同等以上の効力をもつもの

三 帰線の不絶縁部分に、その一箇年間の平均電流が通ずるときできる電位の差は、第百九十五條の方法により計算し、軌道の亘長一キロメートルにつき二・五ボルトをこえさせないで、かつ、その区間内のいずれの二点間でも、十五ボルトをこえさせないこと

2 前項のその区間とは、一変電所の電気鉄道用給電区域内において、その地中管路から二キロメートル以内の距離にある一の連続した帰線の部分をいう。

3 前條第三項および第四項の規定は、第一項の場合にこれを準用する。

4 第一項の規定により施設するもなお障害を及ぼすおそれのあるときは、さらに適当な防止方法を施さなければならない。

(帰線の平均電流と軌條抵抗の算定法)

第百九十五條 第百九十三條第一項第五号および前條第一項第三号の計算は、左の方法によるものとする。

一 平均電流は、車両運転に要する直流側における一箇年間消費電力量(キロワツト時)を八千七百六十で除したものを基礎として計算すること

二 帰線の電流は、漏えいしないものとして計算すること

三 軌條の抵抗は、左の式により計算したものを標準とすること

R= ( 1 ) / ( W )

Rは、継目の抵抗を含む單軌道一キロメートルの抵抗(オームを單位とする。)

Wは、軌條一メートルの重量(キログラムを單位とする。)

(踏切等における人畜への危險防止施設)

第百九十六條 帰線は、その不絶縁部分およびこれと大地との間にできる最大電位の差により踏切、その他公衆の通行する場所において、人畜に危險を及ぼすおそれのあるときは、これを防止するため左の各号により施設しなければならない。

一 車馬の通行する踏切に敷設した軌條は、他の部分に敷設した軌條から電気的に絶縁し、軌條と大地との間に電位差を生じないように施設すること

二 車馬の通行する踏切は、軌條間および軌條の外側二・五メートルにわたり堅固な基礎を施し、かつ、その表面にアスフアルト、コンクリートほ裝、石張等を行い、さらに、アスフアルト混和物のような絶縁性の物で目地をうめること

2 前項第一号の施設をする場合には、軌條の接続線には、ゴム絶縁電線またはこれと同等以上の効力のものを使用し、かつ、これを管、またはとい内におさめて施設しなければならない。

3 前項の接続線を腐しよくするおそれのある場所に施設する場合には、電線に濕気の浸入を防止するように適当な構造としなければならない。

(排流接続)

第百九十七條 地中管路の管理者の承諾があつたときは、所轄通商産業局長の認可を受けて、帰線と地中管路との電気的接続をすることができる。

2 前項の規定により電気的接続をしたときは、三箇月毎に一回以上その接続点を試験し、その成績を記録しなければならない。

第四節 電車

(電車内電路の絶縁抵抗)

第百九十八條 電車内の電路と大地との間の絶縁抵抗は、漏えい電流を低圧の場合には、規定電流の五千分の一、高圧の場合は、規定電流の一万分の一をこえさせないように、保たなければならない。

2 前項の絶縁抵抗は、毎日一回以上最大使用電圧で試験し、その成績を記録しなければならない。

(車両内電路の施設)

第百九十九條 車両内の電流の通ずる部分は、操業者のほか、人が容易に触れるおそれのないように施設しなければならない。

附 則

1 この省令は公布の日から施行する。

2 電気工作物規程(昭和七年逓信省令第五十三号)および電気工作物臨時特例(昭和十四年逓信省令第一号)は、廃止する。

3 旧電気工作物規程または旧電気工作物臨時特例に規定してある絶縁電線および可とう紐線は、当分の間、左の区別により使用することができる。

一 綿絶縁電線を使用しなければならない場合には、第一種絶縁電線、第二種絶縁電線または暫定第二種絶縁電線

二 ゴム絶縁電線を使用しなければならない場合には、第三種絶縁電線、第四種絶縁電線または暫定第四種絶縁電線

三 導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の二箇よりコードを使用しなければならない場合には第一種可とう紐線、第二種可とう紐線または導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の暫定普通コード

四 導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の防濕二箇よりコードを使用しなければならない場合には、第三種甲可とう紐線、第三種乙可とう紐線または導体の太さ〇・七五平方ミリメートル以上の暫定防濕コード

五 導体の太さ〇・四平方ミリメートルの二箇よりコードを使用しなければならない場合には、第四種可とう紐線または導体の太さ〇・五平方ミリメートルの暫定普通コード

4 旧電気工作物規程または旧電気工作物臨時特例の規定により、通商産業大臣または通商産業局長のなした認可は、この省令の規定によりなしたものとみなす。

5 この規程施行の際現に施設しまたは施設中の電気工作物で、この省令の規程にてい触するものは、改築の際改修しなければならない。

6 旧電気工作物規程または旧電気工作物臨時特例の規定中他の命令の規定により現に準用されているものについては、その範囲内において、なお当合の間その効力を有する。

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