日本国有鉄道公示第804号
土地建物等売却入札規則を次のように定める。
昭和41年12月17日 日本国有鉄道総裁 石田 禮介
土地建物等売却入札規則
(目的)
第1条 この規則は、日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)が所有する土地、建物等の売却に関する売買契約(以下「契約」という。)について、公開競争入札に加わろうとする者(以下「申込者」という。)があらかじめ知る必要のある事項及び基本的な契約条項を公示することを目的とする。
(用語の意義)
第2条 この規則における用語の意義は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 「契約担当役」とは、日本国有鉄道総裁を代理し、契約の締結、履行、解除その他契約に関する一切の事項を担当する国鉄の職員をいう。
(2) 「公開競争契約」とは、契約担当役が、契約の締結に必要な事項を公告し、不特定の申込者をして、その申込価格その他必要な事項を第13条に規定する入札書に記載して提出する方法により申込みをさせ、それらの者のうち、予定価格以上で最高の価格による申込者を落札者とし、その者と契約を締結する契約方式をいう。
(3) 「土地、建物等」とは、土地(借地権を含む。)、建物及びこれらと一体として処理することを適当とする工作物等をいう。
(申込者の資格)
第3条 申込者に必要な資格は、一般競争入札の方法に準じて申込みをさせる方式による契約の申込者に必要な資格について(規則)(昭和27年12月日本国有鉄道公示第436号)に定めるところによる。ただし、外国人の財産取得に関する政令(昭和24年政令第51号)第2条の規定に該当する外国人であつて、同法第3条の規定による主務大臣の認可を受けていない者は、申込者の資格がない。
(入札の公告)
第4条 入札の公告は、入札期日の前日から起算して7日前までに、そのつど官報、鉄道公報その他の機関報、新聞、掲示等適当な方法を定めて行なう。ただし、次の各号の1に該当する場合は、公告の期日を入札期日の2日前までに短縮することがある。
(1) 急を要する場合
(2) 申込者がない場合、落札者がない場合又は落札者が契約締結の手続きをしない場合であつて、再公告するとき
第5条 前条の規定による公告は、次の各号に掲げる事項のうち、必要なものについて行なう。
(1) 契約の目的
(2) 契約条項の閲覧場所
(3) 入札書の提出並びに開札の執行の日時及び場所
(4) 入札保証金に関する事項
(5) 契約保証金に関する事項
(6) 現場の案内又は説明に関する事項
(7) その他入札に必要な事項
(公告事項等の閲覧)
第6条 申込者は、入札の前に入札の公告、この規則、契約書案、図面等を閲覧し、又は現地の確認をしたうえ、当該入札に参加するものとする。
(入札保証金の納付)
第7条 申込者は、入札に参加するときは、現金(銀行振出小切手、銀行支払保証小切手、郵便為替証書及び郵便振替貯金払出証書を含む。以下同じ。)又は次の各号の1に該当する無記名債券(以下「債券」という。)をもつて、入札保証金を国鉄に納付するものとする。
(1) 鉄道債券
(2) 国債
(3) 鉄道建設債券
(4) 電信電話債券(割引債を除く。)
(5) 興業債券
(6) 長期信用債券
(7) 日本不動産債券
(8) 商工債券
(9) 農林債券
(注) 第5号から第9号までに掲げる債券は、利付債及び割引債の別を問わない。
2 入札保証金の額は、申込者の入札価格の100分の10以上とし、契約担当役が定めた額とする。ただし、債券をもつて入札保証金を納付する場合は、本文の金額を額面金額により計算し、その2割増し(鉄道債券の場合は、割増しを不要とする。)をした金額とする。
3 申込者は、入札保証金の納付に当つては、前項の定めによる入札保証金の額をこえる金額を納付することができる。
4 申込者は、利札付債券をもつて入札保証金を納付する場合は、その納付後において利払期日の到来する利札の欠けているものを納付することはできない。
5 申込者は、利札付債券をもつて入札保証金を納付した場合は、その納付後利払期日の到来した利札については、その交付を請求することができる。
6 申込者は、現金をもつて納付した入札保証金については、これを納付した日からその返還を受ける日までの期間に対する利息の支払いを、国鉄に請求することができない。
第8条 申込者は、前条の規定により入札保証金を納付する場合は、現金によるときは入札保証金納付書(別表第1の甲)を、債券によるときは有価証券提出書(別表第2の甲)をそれぞれの保証金に添えて、公告等において示された箇所の出納役(以下「出納役」という。)に提出するものとする。
2 前項の規定により入札保証金を出納役が受領した場合は、それが現金によるときは入札保証金預り証明書(別表第1の乙)及び入札保証金預り証(別表第1の丙)を、それが債券によるときは担保預り証明書(別表第2の丙)及び担保預り証(別表第2の丁)をそれぞれ出納役からその申込者に交付する。
第9条 申込者は、第7条第1項の規定により現金又は債券をもつて入札保証金を納付することに代え、次の各号の1に該当するものを国鉄に提供することができる。
(1) 債券が登録債であるときは、登録機関の質権設定済みの証書
(2) 国鉄が受入れを認めている保険会社の発行する入札保証共同保険証券
(3) 銀行の連帯保証書
(4) 鉄道債券預り証(国鉄が、根担保として、あらかじめ、一括寄託を受けた鉄道債券(現物債の場合に限る。)又は提供を受けた日本国有鉄道総裁を質権者とする鉄道債券(登録債の場合に限る。)の質権設定済みの証書に基づき、別に定めるところにより発行するものをいう。以下同じ。)
2 前項各号に規定するものを提供する場合の手続きについては、次の各号に定める方法による。
(1) 登録債の質権設定済みの証書による場合は、申込者は質権設定済みの証書に、国鉄が質権を行使する際に必要とする委任状を添附して出納役に提出し、出納役は、これと引換えに担保預り証及び担保預り証明書を申込者に交付する。
(2) 入札保証共同保険証券による場合は、申込者は、入札保証共同保険証券を出納役に提出し、出納役は、これと引換えに保険証券受領証及び保険証券受領証明書を申込者に交付する。
(3) 銀行の連帯保証書による場合は、申込者は、連帯保証書の正本及び写しを契約担当役に提出する。
(4) 鉄道債券預り証による場合は、申込者は、鉄道債券預り証を出納役に提出し、出納役は、これと引換えに担保預り証及び担保預り証明書を申込者に交付する。
(注) 登録債の質権設定の場合の質権者は、日本国有鉄道総裁であり、質権設定金額は、第7条第2項ただし書の規定のとおりである。
(再度の入札に対する保証金)
第10条 申込者は、第20条に規定する再度の入札に対する入札保証金については、初度の入札に対する入札保証金を再度の入札に対する入札保証金の全部又は一部の納付にあてることができる。
(入札保証金の返還)
第11条 申込者は、落札者となつた場合は、第22条に規定する契約保証金の納付後において、入札保証金の返還を契約担当役に請求することができる。
2 申込者は、落札者とならなかつた場合は、開札手続きの終了後において、入札保証金の返還を契約担当役に請求することができる。
3 申込者は、入札保証金の返還請求を行なう場合は、次の各号に定める手続きによる。
(1) 申込者が、現金をもつて納付したときは、契約担当役から出納役あての担保返還請求書(別表第3)の交付を受け、これに入札保証金預り証を添附して出納役に提出する。
(2) 申込者が、債券をもつて納付し、又は質権設定済みの証書若しくは鉄道債券預り証を提供したときは、契約担当役から、出納役あての担保返還請求書の交付を受け、これに担保預り証を添附して出納役に提出する。
4 落札者は、入札保証金の返還を請求することに代えて、入札保証金を契約保証金の全部又は一部の納付にあてることを出納役に請求することができる。
(入札保証金の帰属)
第12条 次の各号の1に該当する場合は、その落札者又は申込者の入札保証金は、国鉄に帰属するものとする。ただし、第7条第3項の規定により、所定の額をこえた金額をもつて納付されている入札保証金については、その超過金額を返還する。
(1) 落札者が、契約締結の手続をしない場合
(2) 申込者の申込の要素に錯誤があつたため、その申込者の入札が無効となつた場合であつて、その錯誤がその者の重大な過失に基づくものであるとき
(3) 申込者が、連合して不当に価格をせり下げ、又は他人の正常な競争への加入を妨げ、若しくは係員の職務の執行を妨害したため、その申込者の入札が無効となつた場合
(4) 予定価格以上で最高の価格による同価の入札(以下(同価入札」という。)となつた申込者全員が、抽選又は再度の入札に応じないため、それらの申込者の入札が無効となつた場合
(入札書の提出)
第13条 申込者は、入札の公告等によつて示された日時に、入札執行場所に出頭し、入札書(別表第4)に必要な事項を記載し、記名なつ印のうえ、封筒(別表第5)に入れて封かんし、入札保証金を納付したことを証明する書類(入札保証金預り証明書、担保預り証明書、保険証券受領証明書又は銀行の連帯保証書をいう。)を添え、係員の指示により入札箱に投入するものとする。
2 申込者は、前項の規定にかかわらず、郵便又は使者によつて入札をすることができる。この場合、郵便によるときは、前項に規定する入札の申込みのために必要な書類を入れた封筒に返信料を添え、これを「○年○月○日(○時)執行 公告番号○○入札書在中」と表示した別の封筒に封入し、配達証明郵便により、入札期日の前日までに提出箇所の郵便物を受理する係に到達するよう送付するものとする。
(注1) 入札の申込みについては、電報又は電話によることを認めない。
(注2) 「提出箇所の郵便物を受理する係」とは、たとえば、鉄道管理局にあつては、総務部文書課(文書受付)をいう。
第14条 申込者は、入札の際に、入札書のなつ印に使用した自己の印章を持参するものとする。ただし、代理人による入札の申込をする場合は、申込者の委任状とともに自己の印章を持参するものとする。
(入札書の引換え等の禁止)
第15条 申込者は,いつたん提出した入札書の引換え、変更又は取消しをすることができない。
(他の申込者の代理禁止等)
第16条 申込者又はその代理人は、入札の申込みに際し、同一事項について同時に他の申込者の代理をすることはできない。
2 同一人が同一事項について、法人の代表者名義、他の法人の代表者名義又は個人名義等を兼ねて申込者となることはできない。
(開札)
第17条 開札は、入札の公告等に示した日時に、入札執行場所において、契約担当役が申込者の面前で行なう。
(入札の無効)
第18条 次の各号の1に該当する場合は、申込者の入札(第7号の場合は、それぞれの入札)は、無効とする。
(1) 申込者に第3条に規定する資格がないと認めた場合
(2) 申込者の申込みの要素に錯誤があると認めた場合
(3) 郵便により送付された入札書が、所定の期日までに到達しない場合又は郵便若しくは使者により送付された入札書が、その封筒の表記によりその入札の入札書であることを確認しがたい場合
(4) 入札保証金の納付の事実が不明な場合又は入札保証金が所定の金額に達しない場合
(5) 入札書の記載事項が不明な場合又は入札書に記名なつ印がない場合
(6) 申込者が、連合して不当に価格をせり下げ、又は他人の正常な競争への加入を妨げ若しくは係員の職務の執行を妨害した場合
(7) 同一人が、同一事項の入札について、2通以上の入札書を提出した場合又は申込者若しくはその代理人が、第16条の規定に反する入札をした場合
(8) 同価入札となつた申込者全員が抽選又は再度の入札に応じない場合
(9) 前各号に掲げる場合のほか、入札に必要な条件を具備しない場合
2 前項第1号から第7号まで又は同項第9号の規定に該当する入札については、契約担当役が開札に参加した申込者の面前で事由を明示して、当該入札が無効である旨を知らせる。
(落札者の決定)
第19条 開札の結果、予定価格以上で最高の価格による入札書を提出した申込者を落札者とする。
2 開札した場合において、同価入札をした申込者が2人以上あるときは、これらの者により抽選又は再度の入札を行ない落札者を決定する。この場合、抽選を行なうべき者のうちに、これを辞退する者があるときは、他の同価入札をした者により抽選を行なう。ただし、抽選を辞退しない者が1人であるときは、その者をもつて落札者とする。
3 前項本文の規定により抽選を行なう場合であつて、これに参加すべき申込者のうちに不在の者があるときは、その契約に関係のない国鉄の職員をしてその申込者に代わり抽選をさせる。
(再度の入札)
第20条 開札した場合において、落札者となる者がないときは、契約担当役が再度の入札を行なうことがある。
2 第18条第1項第1号、第2号、第6号又は第8号の規定に該当し、初度の入札において無効の決定を受けた申込者は、前項の規定による再度の入札に参加することができない。
(入札結果等の通知)
第21条 開札の結果、落札者があるときはその氏名及び金額を、落札者がないときはその旨を契約担当役から、開札に出席した申込者又はその代理人に知らせる。
2 開札の際、これに出席していない者の入札が落札となつた場合は、契約担当役からその者にこの旨を通知する。
3 郵便により入札書を提出した者に対しては、その者の負担において、契約担当役から開札の結果を通知する。
(契約保証金の納付)
第22条 落札者は、落札の決定を受けた日(前条第2項又は同条第3項の場合は、その通知を受けた日)から起算して7日以内(国民の祝日、日曜日、年末年始の休暇日等を除く。)に現金又は債券をもつて契約保証金を国鉄に納付するものとする。この場合における契約保証金の額は、契約価格の100分の10以上とし、契約担当役の定めた額とする。
2 第7条第2項ただし書、同条第3項から第6項まで、第8条及び第9条の規定は、契約保証金及びその納付について準用する。この場合において、第8条第1項中「入札保証金納付書(別表第1の甲)」とあるのは「契約保証金納付書(別表第6の甲)」と、同条第2項中「入札保証金預り証明書(別表第1の乙)及び入札保証金預り証(別表第1の丙)」とあるのは「契約保証金預り証明書(別表第6の乙)及び契約保証金預り書(別表第6の丙)」と、第9条第1項第2号及び同条第2項第2号中「入札保証共同保険証券」とあるのは、「履行保証共同保険証券」と読み替えるものとする。
(契約保証金の返還)
第23条 契約の相手方は、契約保証金の返還については、その債務を完全に履行した後これを請求するものとする。
2 契約の相手方は、次の各号の1に該当する場合であつて契約が解除されたときは、前項の規定にかかわらず、契約保証金の返還を契約担当役に請求することができる。
(1) 契約の相手方が、正当な事由により契約の解除を申し出た場合
(2) 契約の相手方が、無能力者となり、又は失そうし、若しくは死亡した場合
(3) 契約の相手方が、破産の宣告を受け、又はその資産信用状態が著しく低下した場合
(4) 契約の相手方が、前2号以外のその責に帰することができない事由により、当該契約の締結後に必要な資格を失つた場合
(5) 国鉄の都合により、契約の解除を必要とする場合
3 第11条第3項の規定は、契約保証金の返還請求の場合に準用する。
4 撤去その他の特約条項のある物件の契約を締結した場合は、契約の相手方が、契約条項を完全に履行した後でなければ、契約保証金の返還請求はできない。
5 契約の相手方は、現金により契約保証金を納付したときは、前項の場合を除くほか、売却代金を納付する際、当該契約保証金をその一部にあてることを契約担当役に請求することができる。
(契約保証金の違約金への充当)
第24条 次の各号の1に該当する場合であつて、契約担当役において契約の全部又は一部を解除したときは、契約保証金を契約の相手方が国鉄に支払うべき違約金の全部又は一部にあてるものとする。
(1) 契約の相手方が、正当な事由によらないで、約定期限までに、又は約定期限経過後相当の期間内に、債務の履行を完了する見込みがない場合
(2) 契約の相手方が、債務の履行を放棄し、又は正当な事由によらないで、これを中止した場合
(3) 契約の相手方に、契約締結に必要な資格がないことが判明した場合
(4) 契約の相手方が、係員の職務の執行を妨げ、又は詐欺その他不正の行為をした場合
(5) 前各号に掲げる場合のほか、契約の相手方が契約に違反し、その違反によつて契約の目的を達することができなくなるおそれのある場合
(契約の締結)
第25条 契約の締結は、落札者が第22条第1項の契約保証金を納入した後、契約書(別表第7)を2通作成し、当事者双方が記名なつ印して行なうものとする。
(契約の成立)
第26条 契約は、第25条に規定する契約書に契約担当役及び契約の相手方となるべき者の双方が記名なつ印を終了したときに成立するものとする。
附則
1 この公示は、昭和42年1月1日から施行する。
2 この公示施行の際現に効力を有する契約及びこの公示施行の日前に締結した契約であつて、この公示施行の日以後に効力を生ずる契約については、なお従前の例によることができる。
3 この公示別表に定める様式の作成については、当分の間、従前の様式による用紙を適宜修正のうえ使用することができる。
(別表省略。ただし、昭和41年12月17日鉄道公報参照)
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