日本国有鉄道公示第98号
戦傷病者乗車券引換規程を次のように定める。
昭和31年3月28日 日本国有鉄道総裁 十河 信二
(適用範囲)
第1条 この規程は、戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律(昭和30年法律第158号)に基き、戦傷病者が、単独で又は介護者とともに、日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)の鉄道、航路又はこれらを利用して乗車船する場合に適用する。
(戦傷病者及び介護者)
第2条 この規程において、「戦傷病者」とは、戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律施行規則(昭和31年厚生省運輸省令第1号。以下「省令」という。)第3条1項に規定する戦傷病者を、「介護者」とは、戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律施行令(昭和30年政令第14号。以下「政令」という。)第2条第2項に規定する介護者をいう。
2 戦傷病者を、甲種戦傷病者及び乙種戦傷病者に分け、その意義は、次の通りとする。 (1) 「甲種戦傷病者」とは、介護者を同行できる戦傷病者をいう。 (2) 「乙種戦傷病者」とは、前項以外の戦傷病者をいう。
(戦傷病者乗車券引換証)
第3条 この規程において「戦傷病者乗車券引換証」とは、省令第7条の規定により、都道府県知事が甲種戦傷病者に交付した同条様式第5号の1の戦傷病者乗車券引換証(甲種)及び乙種戦傷病者に交付した同条様式第5号の2の戦傷病者乗車券引換証(乙種)をいう。 (注) 省令第7条様式第5号の1及び2の戦傷病者乗車券引換証の様式は、次の通りである。)
(1) 様式第5号の1の戦傷病者乗車券引換証
(甲種)(表 面)省略
備考 この戦傷病者乗車券引換証は、青色刷りである。 様式5号の1の戦傷病者乗車券引換証
(甲種)(裏 面)省略
様式5号の2の戦傷病者乗車券引換証
(乙種)(表 面)省略
備考 この戦傷病者乗車券引換証は、かつ色刷りである。 様式5号の2の戦傷病者乗車券引換証
(乙種)(裏 面)省略
(乗車券の引換をする箇所)
第4条 戦傷病者乗車券引換証によつて乗車券の引換をする箇所は、国鉄の自動車線内の駅と国鉄が乗車券の発売を委託した者が営む営業所とを除いた駅とする。但し、駅員無配置駅から乗車する場合又は無札の場合は、列車又は汽船内において乗務員が行う。
(戦傷病者に対して引き換える乗車券)
第5条 戦傷病者が、政令第7条の規定により、戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えることのできる乗車券の種類は、旅客及び荷物運送規則(昭和25年5月日本国有鉄道公示第110号。以下「旅客規則」という。)第15条に規定する普通乗車券(片道乗車券・往復乗車券・回遊乗車券)とする。
2 前項の規定により引換をする乗車券の区間は、戦傷病者が旅行に必要とする国鉄の鉄道又は航路だけによる順路の区間とし、その等級は、3等に限るものとする。
(介護者に対して引き換える乗車券)
第6条 戦傷病者が、甲種戦傷病者であるときは、戦傷病者乗車券引換証(甲種)と戦傷病者用の乗車券との引換をする際、その引換証の介護者欄に介護者の氏名、年齢及び住所を記入して提出した場合に限り、介護者に対して、その引換証と乗車券との引換をする。
2 前項の規定により引換をする乗車券の種類、区間、経路、通用期間及び等級は、戦傷病者用の乗車券と同一のものとする。
(戦傷病者乗車券引換証の使用方)
第7条 戦傷病者又はその介護者が、前2条の規定により乗車券と引き換える場合に必要とする戦傷病者乗車券引換証の枚数は、片道乗車船については1枚、往復乗車船については2枚、回遊乗車船については旅客運賃が打切りとなる区間ごとにそれぞれ1枚とする。
2 前項の規定により、戦傷病者又はその介護者が、往復乗車券又は回遊乗車券と引き換える場合の戦傷病者乗車券引換証の乗車船区間欄には、往復乗車船については、1枚に往路の区間を、他の1枚に復路の区間を、又、回遊乗車船については、旅客運賃が打切りとなる区間ごとに1枚ずつ、それぞれの区間を記入しなければならない。
3 甲種戦傷病者が、第5条の規定により戦傷病者用の乗車券だけの引換をする場合において、その戦傷病者乗車券引換証の介護者欄が発行者によつて「不要」と表示されていないときは、戦傷病者自身において、その欄を「×」印によりまつ消したうえ、認印を押さなければならない。
(乗車券の引換期間)
第8条 戦傷病者乗車券引換証によつて乗車券の引換をすることのできる期間は、その引換証に印刷されている有効期間内とする。
(身体障害者旅客運賃割引の適用)
第9条 戦傷病者乗車券引換証の身体障害者手帳の区分欄に第1種又は第2種に該当するものとして表示されているものによつて、乗車券の引換をする戦傷病者及びその介護者に対しては、身体障害者旅客運賃割引規程(昭和27年4月日本国有鉄道公示第121号)の規定を適用する。
2 前項の規定による場合、戦傷病者は、身体障害者旅客運賃割引証の提出を要しない。
(乗車券に対する表示)
第10条 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換える乗車券に対しては、次の各号により表示を行う。
(1) 旅客運賃が後払扱であることの証として「後払」と、又、記名式のものであることの証として、記名にかえて省令第2条様式第2号の戦傷病者証明書の番号を「身証城第123号」の例により表示する。
(2) 前号に規定する外、使用上の区分の証として、単独で乗車船する甲種戦傷病者用のもの及び乙種戦傷病者用のものにあつては「戦」と、又、介護者とともに乗車船する甲種戦傷病者用のものにあつては、戦傷病者用のものには「傷」と、介護者用のものには「護」と表示する。
2 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換える乗車券が、前条の規定の適用を受けるものであるときは、前項に規定する表示の外、身体障害者旅客運賃割引の適用の証としての所定の表示を行う。
(戦傷病者証明書の呈示)
第11条 戦傷病者は、戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えた乗車券を使用して乗車船する場合には、省令第2条様式第2号の戦傷病者証明書を携帯し、国鉄係員の請求があつたときは、いつでもこれを呈示しなければならない。
(注) 省令第2条様式第2号の戦傷病者証明書の様式は次の通りである。
(表 面)
様式第2号の戦傷病者証明書
(表 面)省略
備考
(1) 甲種戦傷病者用のものは青色刷り、乙種戦傷病者用のものはかつ色刷りである。
(2) この戦傷病者証明書は、寸法が変更され、又は前号の印刷の色等が変更されている場合がある。
(裏 面)
様式第2号の戦傷病者証明書
(裏 面)省略
(介護者を伴う場合の乗車券に対する制限)
第12条 戦傷病者乗車券引換証(甲種)によつて引き換えた戦傷病者用の乗車券と介護者用の乗車券とは、戦傷病者とその介護者とが、同一の列車又は汽船により乗車船する場合に限つて有効とする。
第13条 戦傷病者乗車券引換証(甲種)によつて引き換えた戦傷病者用の乗車券と介護者用の乗車券とは、上級乗換、旅行の取りやめその他の取扱をする場合、戦傷病者に対する乗車券とその介護者に対する乗車券とについて、ともに行う場合でなければその取扱をしない。
(乗車船変更)
第14条 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えた乗車券を所持する戦傷病者及びその介護者に対しては、方向変更(発駅変更を含む。)及び経路変更の取扱をしない。
2 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えた乗車券を所持する戦傷病者及びその介護者は、旅客規則第127条第1項の規定によつて上級乗換をすることができる。
3 前項の取扱をする場合は、その乗換区間に対して、乗り換える上級等級の普通旅客運賃から原等級の普通旅客運賃を差し引いた額と、原乗車券1枚ごとに手数料10円をあわせた額を戦傷病者又はその介護者から収受する。
(有効でない乗車券)
第15条 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えた乗車券は、他人に使用させ、又は他人が使用することはできない。
(旅行を取りやめた場合の取扱方)
第16条 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えた乗車券を所持する戦傷病者及びその介護者は、旅客規則所定の旅客運賃の払いもどしを伴う旅行の取りやめをするときは、その乗車券を、旅客規則第135条の規定による払いもどしについては、その乗車券を引き換えた駅(第4条但書の規定により乗車券の引換をした場合は、もよりの駅)に、その他のものについては、旅客規則所定の駅に提出しなければならない。
2 前項の規定により戦傷病者及び旅行の取りやめをした場合で、その払いもどしが旅客規則第135条に該当するとき又は旅客規則第142条の規定により列車又は汽船の運行不能等により発駅までの無賃送還を受けたときは、戦傷病者は、戦傷病者乗車券引換証の再交付を受けるに必要な省令第8条第2項様式第6号の旅行取止証明書の様式は、次の通りである。(注) 省令第8条第2項様式第6号の旅行取止証明書の様式は、次の通りである。
旅行取止証明書
省略
3 第1項の規定により戦傷病者及びその介護者が旅行の取りやめをした場合においては、旅客規定所内の手数料は、戦傷病者又はその介護者が支払わなければならない。
(旅客運賃の払いもどし制限)
第17条 戦傷病者乗車券引換証によつて引き換えた乗車券については、旅客運賃の払いもどしの事由が生じた場合であつても、第14条第3項の規定により上級乗換の取扱に際して収受した差額の旅客運賃以外は、戦傷病者又はその介護者に対して旅客運賃の払いもどしをしない。
(その他の取り扱い方)
第18条 前各条以外の取扱方は、旅客運送に関する一般の規定による。
附則
この公示は、昭和31年4月1日から施行する。