昭和27年4月日本国有鉄道公示第121号

日本国有鉄道公示第121号

 身体障害者旅客運賃割引規程を次のように定める。

昭和27年4月8日 日本国有鉄道総裁 長崎惣之助

身体障害者旅客運賃割引規程

(適用範囲)
第1條 この規程は、身体障害者が、単独で又は介護者とともに、国鉄線及び連絡運輸の取扱をする社線を乗車船する場合に適用する。

(身体障害者)
第2條 この規程において「身体障害者」とは、身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第15條第4項の規定により、身体障害者手帳の交付を受けている者をいう。2 前項の身体障害者を、次に掲げる第1種身体障害者及び第2種身体障害者とに分ける。
(1)「第1種身体障害者」とは、次に掲げる者及び障害度がこれより重い者をいう。イ 両眼の視力がそれぞれ0.06以下の者ロ 両耳の聴力が耳介に近接しなければ大声語を理解し得ない者ハ 両上肢を中手指関節以上で又は両下肢をシヨパー関節以上で失つた者二 両上肢又は両下肢の機能を著しく障害された者ホ 体幹の機能障害により起居、移動の困難な者ヘ 前各号の障害の種類を2つ以上有し、その障害の総合の程度が前各号に準ずる者
(2)「第2種身体障害者」とは、前号以外の者をいう。

(介護者)

第3條 身体障害者が、第1種身体障害者及び12才未満の第2種身体障害者であるときは、身体障害者1人に対して、1人の介護者をつけることができる。
2 前項の介護者は、鉄道係員が介護能力があると認められる者であつて、その購求する乗車券の種類・乗車船区間・乗車船等級及び通用期間が身体障害者と同一で、身体障害者の乗車券と同時に購求するものでなければならない。

(割引乗車券の種類)

第4條 身体障害者に対して割引の取扱をする乗車券の種類は、次の通りとする。
(1)普通乗車券 第1種身体障害者が単独又は介護者とともに乗車船する場合及び第2種身体障害者が単独で乗車船する場合に発売する。
(2)定期乗車券 第1種身体障害者及び12才未満の第2種身体障害者が介護者とともに乗車船する場合に発売する。
(3)回数乗車券 第1種身体障害者が介護者とともに乗車船する場合に発売する。
2 介護者に対して割引の取扱をする乗車券の種類は、前項の規定により身体障害者が介護者とともに乗車船する場合に発売する乗車券と同一とする。但し、身体障害者に対して通学定期乗車券を発売する場合であつても、介護者に対して発売する定期乗車券は、前條第2項の規定にかかわらず通勤定期乗車券に限るものとする。
(注)介護者が、通学定期乗車券の使用資格者であつても、介護者に対しては通学定期乗車券を発売しない。

(割引区間)

第5條 割引区間は、国鉄線及び連絡社線の各駅相互間とする。但し、身体障害者が単独で普通乗車券によつて乗車船する場合は、国鉄・社の自動車線を乗車するとき又は国鉄・社の鉄道・航路を普通旅客運賃計算のキロ程片道101キロ以上〔旅客及び荷物運送規則(昭和26年5月日本国有鉄道公示第110号)第61條の規定によつて旅客運賃が101キロの場合と同額となる地帯を含む。〕を、乗車船するときに限る。

(取扱等級)
第6條 身体障害者及び介護者に対する取扱等級は、各等(定期乗車券及び回数乗車券は、2・3等)とする。但し、身体障害者が単独で乗車船する場合は、3等に限る。

(割引率)
第7條 身体障害者及び介護者に対する割引率は、5割とする。但し、小児定期乗車券に対しては旅客運賃の割引をしない。

(旅客運賃割引証)
第8條 身体障害者が、単独で乗車船する場合は、単独用の旅客運賃割引証を、介護者とともに乗車船する場合は、介護付用の旅客運賃割引証を乗車券購求の際提出しなければならない。2 旅客運賃割引証の様式は、次の通りとする。
 (1) 単独用

省略

(2) 介護付用

省略

3 前項の旅客運賃割引証は、国鉄において作製し、厚生省及び都道府県を経て市区町村又は福祉事務所(民生安定所を含む。以下同じ。)に配付し、市区町村長又は福祉事務所長が必要事項を記入して身体障害者に交付する。

(介護者の同行)
第9條 介護付用旅客運賃割引証によつて購求した乗車券は、身体障害者と、その介護者とが、同一の列車、汽船又は自動車により乗車船する場合に限つて有効とする。

(介護付用旅客運賃割引証で購求した乗車券の旅客運賃払いもどし及び乗車船の変更)
第10條 介護付用旅客運賃割引証によつて購求した乗車券の旅客運賃の払いもどし並びに乗越・方向変更及び経路変更は、身体障害者に対する乗車券と、その介護者に対する乗車券とについて、ともに行う場合でなければ取扱をしない。

(身体障害者手帳の携帯)
第11條 身体障害者は、乗車券購求の際及び乗車船中は、身体障害者手帳を携帯して、鉄道係員の請求があつたときは、いつでも呈示しなければならない。

(その他の取扱方)
第12條 前各條の規定以外の取扱方は、旅客運送に関する一般の規定による。 

附則
1 この公示は、昭和27年4月15日から施行する。
2 身体障害者に対する旅客運賃の割引方(昭和25年2月日本国有鉄道公示第20号)は、廃止する。

正誤

 昭和27年4月8日日本国有鉄道公示第121号(身体障害者旅客運賃割引規程)中147ぺージ1段第3条第1項中「第1種身体障害者及び12才未満の第2種身体障害者であるときは」は「第1種身体障害者及び定期乗車券を使用する12才未満の第2種身体障害者であるときは」の、148ページ4段第10条中「乗越・方向変更」は「等級変更・乗越・方向変更」のいずれも報告誤り。

日本国有鉄道官報報告主任