日本国有鉄道公示第172号
日本国有鉄道構内営業規則を次のように定める。
昭和29年7月1日 日本国有鉄道総裁 長崎惣之助
日本国有鉄道構内営業規則
第1章 通則
(目的)
第1条 この規則は、日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)の構内営業について、その公共的運営を保持することにより、旅客及び公衆に便益を供与し、あわせて構内営業に関する国鉄の固定財産の公正且つ有効な運用を図ることを目的とする。
(適用範囲)
第2条 構内営業については、関係法令及び別に定のあるものによる外、この規定の定めるところによる。
(注)「別に定のあるもの」とは、次に掲げるようなものをいう。
1 旅客及び荷物運送規則(昭和25年5月日本国有鉄道公示第110号)
2 連絡運輸規則(昭和25年5月日本国有鉄道公示第109号)
3 日本国有鉄道広告取扱規則(昭和26年2月日本国有鉄道公示第31号)
(定義)
第3条 この規則において「構内営業」とは、駅(仮乗降場、さん橋待合所及び国鉄自動車駅を含む。以下同じ。)構内、列車内及び鉄道連絡船(以下「連絡船」という。)内において、旅客及び公衆を対象として行う営業をいう。但し、次の各号に掲げるものを除く。
(1) 電報電話業務(委託電話を除く。)
(2) 郵便業務
(3) 国鉄の委託業務及びこれに関連する業務
(4) 乗車券類の販売業務
(5) 荷物運送業務及びこれに関連する業務
(6) 構内営業(構内公衆営業を除く。)を行うために設ける事務室、詰所及び案内所
(7) 営利を目的としない事業主体が、旅客及び公衆から対価を求めないで営む赤十字旅客無料救護所、警察官派出所、引揚相談所及びその他国鉄において特に認める事業
2 この規則において「駅構内」とは、国鉄の管理する鉄道用地内で、駅に出入する旅客及び公衆が当該場所を利用し、又は利用しうる程度を参しやくして、国鉄が指定した場所をいう。
(営業種別及び営業種目)
第4条 構内営業の営業種別は、構内旅客営業、構内公衆営業、構内旅客運送営業及び列車食堂営業とする。2 「構内旅客営業」とは、駅構内又は連絡船内において主として旅客を対象として行う営業で、国鉄が旅客の接遇上常時指導監督する必要のあるものをいい、その種目は、次の各号に掲げる通りとする。
(1) 立売営業 駅乗降場において、物品の立売販売を行う駅構内立売営業及び列車又は連絡船内において、物品の立売販売を行う車船内立売営業をいう。
(2) 手回り品運搬営業 駅構内において、旅客の依頼する手回り品を運搬する営業をいう。
(3) くつみがき営業 駅構内に設備を設けて、くつみがき及びくつの小修理を行う営業をいう。
(4) 出店業 駅構内又は連絡船内に15平方メートル以内の店舗又は置台を設けて、旅客に物品の販売をし、又は簡単な飲食をさせる営業をいう。
(5) 携帯品一時頂り営業 駅構内に店舗を設けて、旅客の依頼する物品を一定期間保管する営業をいう。
(6) 店舗営業 駅構内又は連絡船内に15平方メートルをこえる店舗を設けて、物品の販売を行う営業(第1種店舗営業)、旅客に飲食をさせる営業(第2種店舗営業)及び理容、浴場業等サービスを提供する営業(第3種店舗営業)をいう。
(7) 雑営業 前各号以外の営業をいう。
3 「構内公衆営業」とは、駅構内において旅客及び公衆を対象として行う営業で、特に国鉄の指定するものをいい、その種目は次の各号に掲げる通りとする。
(1) 店舗営業 駅構内に一定の店舗又は営利事業のための事務室を設けて行う営業(第4種店舗営業)をいう。
(2) 貸室営業 駅構内に店舗、事務室等としての施設を設けて、これを賃貸する営業をいう。
(3) 雑営業 前各号以外の営業をいう。
4 「構内旅客運送営業」とは、駅構内を基点として、自動車その他の乗物を常時乗り入れさせ、旅客及び公衆を運送する営業をいい、その種目は、次の各号に掲げる通りとする。
(1) 自動車営業 タクシー営業及び乗合自動車営業をいう。
(2) 馬車(馬そりを含む。)営業
(3) 人力車(そりを含む。)営業
(4) 厚生車営業
5 「列車食堂営業」とは、列車内において旅客を対象として行う食堂営業をいう。
(構内営業の出願及び承認)
第5条 構内営業をしようとする者(以下「出願者」という。)は、前条の各営業種目ごとに、その経営及び国鉄の管理する固定財産の使用について、国鉄に対し出願を行い、その承認を受けなければならない。
2 出願者は、構内旅客営業(手回り品運搬営業、くつみがき営業及び携帯品一時預り営業を除く。)、構内公衆営業及び構内旅客運送営業(馬車営業、人力車営業及び厚生車営業を除く。)の場合に限り、前項の規定による外、営業種類について出願を行い、その承認を受けなければならない。
3 構内営業のために電気、水道、ガス、冷暖房装置等を使用しようとする場合には、その使用について国鉄の承認を受けなければならない。
(注) 「営業種類」とは、営業種目を細分したもので、次に掲げるようなものをいう。
| 営業種別 | 営業種目 | 営業種類 |
| 構内旅客営業 | 立売営業 | 駅構内立売営業、列車内立売営業及び船内立売営業 |
| 出店業 | 駅構内出店業及び船内出店業 | |
| 店舗営業 | 第1種店舗営業、第2種店舗営業及び第3種店舗営業 | |
| 雑営業 | その営業内容を具体的に表現できる業種名とする。 | |
| 構内公衆営業 | 店舗営業 | 食堂、百貨店、映画館、浴場、銀行、証券業、医院等 |
| 貸室営業 | 店舗及び事務室 | |
| 雑営業 | その営業内容を具体的に表現できる業種名とする。 | |
| 構内旅客運送営業 | 自動車営業 | タクシー営業及び乗合自動車営業 |
(承認期間)
第6条 構内営業の承認期間は、1年以内とする。但し、国鉄において特に支障がないと認めたときは、これをこえることがある。
2 前項の規定による構内営業の承認期間については、構内営業のために使用する国鉄の固定財産の使用開始日が、当該営業の開始日と異なる場合であつても、当該固定財産の使用開始日をその始期とする。
(承認基準)
第7条 国鉄は、出願の営業内容が次の各号の1に該当し、又はそのおそれのあるものに対しては、構内営業の承認をしない。
(1) 国鉄の業務上支障をきたすもの。
(2) 旅客及び公衆に便益を供しないもの。
(3) 公の秩序又は善良の風俗に反するもの。
(4) 火災又は危害発生について十分な予防措置を講じないもの。
(5) 公衆衛生上必要な衛生設備及び措置を講じないもの。
2 国鉄は、前項の規定による外、出願者(法人の場合はその代表者を含む。)が、次の各号の1に該当する場合又はそのおそれのある場合は、構内営業の承認をしない。
(1) 当該出願に係る営業の経営を確実に遂行する能力を有しないと認められる者
(2) 国鉄の定める規則を遵守する意思がないと認められる者
(3) 国鉄の業務に協力する意思がないと認められる者
(4) 破産の宣告を受けて、復権しない者
(5) 禁治産者又は準禁治産者
(6) 1年以上の懲役又は禁この刑に処せられ、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者。但し、当該営業に関連しない業務上の過失罪の場合を除く。
(7) その他国鉄が不適当と認めた者
(営業施設)
第8条 構内営業の経営について国鉄の承認を受けた者(以下「営業者」という。)が、その営業施設(国鉄の固定財産を使用する営業者の施設をいう。以下同じ。)を変更しようとするときは、あらかじめその設計図及び仕様書又は明細書を提出して、国鉄の承認を受け、且つ、工事の施行については、その指示に従わなければならない。
第9条 国鉄は、業務上必要があると認めたときは、営業施設の移転、変更、修理又は撤去をさせることがある。
2 営業者が前項の措置を講じないときは、国鉄が代行する。
3 前各項の場合、これに要する費用は、すべて営業者の負担とする。
第10条 営業者は、構内営業の承認を取り消されたとき、構内営業の廃止の承認を受けたとき又はその承認期間が満了したときは、国鉄の指示により、営業施設を撤去し、その他必要な措置を講じなければならない。
2 営業者が前項の措置を講じないときは、国鉄が代行する。
3 前各項の場合、営業者は、これに要する費用を負担する外、国鉄が損害をこうむつたときは、その損害額を賠償しなければならない。
(営業者の補修義務等)
第11条 営業者は、国鉄の固定財産を滅失し、又はき損した場合は、遅滞なく国鉄に報告し、且つ、国鉄の指示により補修しなければならない。
2 前条第2項及び第3項の規定は、前項の補修について準用する。
(経営の委任及び営業施設の賃貸)
第12条 営業者は、その構内営業の経営を他人に委任し、又はその営業施設を賃貸することはできない。但し、特に国鉄の承認を受けたときは、この限りでない。
2 前項但書の場合、営業者は、経営の受任者又は営業施設の賃借者との間に、経営の受任者又は営業施設の賃借者が、この規則を遵守し、国鉄の指導及び監査を直接受けることを承諾する旨の契約を締結しなければならない。
第13条 前条の規定は、構内営業の経営を他人に委任し、又はその営業施設を賃貸することを前提とする場合の出願者について準用する。
(構内営業の譲渡)
第14条 営業者は、その構内営業を他人に譲渡することはできない。但し、特に国鉄の承認を受けたときは、この限りでない。
2 前項但書の場合は、名義変更の取扱による。この場合、構内営業の譲受人は、譲渡人の構内営業に関する権利及び義務を承継するものとする。
(構内営業の相続)
第15条 営業者が死亡した場合において、相続人が被相続人の経営していた構内営業を引き続き経営しようとするときは、国鉄の承認を受けなければならない。
2 相続人は、被相続人の死亡後60日以内に前項の承認の申請をした場合においては、国鉄の承認又は否認の通知を受けるまで、第5条及び第17条第2項の規定にかかわらず、その構内営業を行うことができる。
3 第7条及び前条第2項の規定は、第1項の承認について準用する。
(構内営業の休廃止及び承認事項の変更)
第16条 営業者が、その構内営業を廃止し、若しくは休止し、又は承認事項の変更をしようとするときは、国鉄の承認を受けなければならない。
2 国鉄は、構内営業の承認事項が、国鉄の業務上支障をきたすに至つたと認めたときは、承認事項の変更をすることがある。
(承認の取消、失効、営業停止及び販売停止)
第17条 国鉄は、営業者が、次の各号の1に該当するに至つたときは、構内営業の承認を取り消す。
(1) 破産の宣告を受けたとき。
(2) 禁治産者又は準禁治産者の宣告を受けたとき。
(3) 1年以上の懲役又は禁この刑に処せられたとき。
(4) 主務官公庁からその営業について、取消の処分を受けたとき。
2 法人である営業者が解散し、又は他の法人に合併されたとき及び営業者が死亡したときは、構内営業の承認は、解散、合併又は死亡の日に失効するものとする。
3 国鉄は、構内営業の営業内容が第7条第1項各号の1に該当するに至つたとき又は営業者が承認事項を遵守しないときは、当該構内営業について承認の取消、営業停止又は販売の一部の禁止若しくは停止をすることがある。
(国鉄が責任を負わない場合)
第18条 国鉄は、営業者が承認事項の変更、承認の取消、営業停止又は販売の禁止若しくは停止等によつて損害をこうむつても、その責に任じない。
(指導及び監査)
第19条 国鉄は、構内営業の適正を期するため、監査を行い、必要な指導をすることがある。
2 前項の場合、営業者は、異議なくこれに応じなければならない。
3 国鉄は、必要がある場合は、国鉄職員以外の者に構内営業の指導をさせることがある。
(監査の方法)
第20条 国鉄は、監査のため必要があるときは、営業施設内に立ち入つて調査し、又は営業者に対して、販売品の提供を求め、若しくは関係帳簿及び書類の提出を求めることがある。
2 前項の規定により、営業者から販売品の提供を求めた場合は、国鉄は、営業者に対し、様式第1号による検査用飲食物請求書を交付する。
3 営業者は、前項の規定による検査用飲食物請求書により、販売品の対価を国鉄に請求することができる。
(監査後の措置)
第21条 国鉄は、監査の結果が不良と認められた場合には、必要な措置を講ずることがある。
(保健及び衛生)
第22条 営業者は、常に営業施設、営業用器具、じゆう器及び財売品の衛生の保全並びに従業員の保健及び衛生に注意しなければならない。
2 国鉄は、前項の目的を達成するため、営業者に必要な措置を講じさせることがある。
(広告の取扱)
第23条 営業者が、その営業のための施設又は販売品に、自己の構内営業のためにする広告を掲出しようとするときは、日本国有鉄道広告取扱規則を適用しない。この場合、駅舎の外部に向けてする広告については、国鉄の承認を受けなければならない。
(届出義務)
第24条 法人である営業者は、次の各号の1に該当した場合は、遅滞なくその旨を国鉄に届け出なければならない。
(1) 定款又は寄附行為を変更したとき。
(2) 代表者を変更したとき。
(3) 会社の組織を変更したとき。
(4) 資本構成に重大な変更を生じたとき。
(報告義務)
第25条 国鉄は、構内営業の適正を期するために、営業者に売上収入又は取扱料金収入の実績(以下「売上実績」という。)及びその他営業に関する報告を求めることができる。この場合、営業者は、遅滞なくこれに応じなければならない。
(違約金)
第26条 営業者が、構内営業料金をほ脱する目的で、前条の規定による売上実績について不正な報告をした場合は、国鉄は、正当な売上実績により査定される構内営業料金と不正な売上実績に基いて査定される構内営業料金との差額の3倍に相当する金額を違約金として徴収することがある。
第2章 料金
(営業料金の支払義務)
第27条 営業者は、構内営業料金(その営業を行う場所における固定財産の使用料金を含む。以下「営業料金」という。)を国鉄に支払わなければならない。
(営業料金の徴収)
第28条 営業料金は、当該構内営業の承認期間に対して徴収する。
(営業料金の算定方)
第29条 営業料金は、次の各号によつて算定する。
(1) 構内旅客営業の立売営業、出店業及び雑営業については、売上総収入額に11/1000を乗じた額とする。
(2) 構内旅客営業の手回り品運搬営業については別表第1号表、くつみがき営業については別表第2号表による。
(3) 前2号以外の構内旅客営業及び構内公衆営業については、国鉄の定める固定財産使用料金額と売上総収入額に5/1000を乗じた額(以下「附加料金」という。)とを合算した額とする。但し、国鉄が特に指定するものについては、附加料金を合算しないことがある。
(4) 連絡船内における第2種店舗営業の固定財産使用料金については別表第3号による。
(5) 構内旅客運送営業については、別表第4号表による。
(6) 列車食堂営業については、売上総収入額に30/1000を乗じた額とする。
2 営業料金は、前項第2号及び第5号の場合を除き、月額最低200円とする。
(売上総収入額の査定)
第30条 売上総収入額は、営業者からの売上実績の報告に基いて国鉄が査定する。但し、たばこ、郵便切手類及び当選金付証票については、売上実績の3/10に換算して査定する。2 売上実績のない営業については、近傍類似の売上げのある営業の実績を勘案して国鉄が定めた額をその売上総収入額とする。
(営業料金の計算期間)
第31条 営業料金は、暦月による月額料金とする。但し、構内営業の承認期間が30日未満の場合及びその承認期間の始期又は終期が暦月の中途にかかる場合は、そのは数の日数については、日割計算によることができる。
(営業料金の納入時期)
第32条 営業者は、国鉄の指定する期日までに、営業料金を6箇月分ずつ(承認期間が6箇月未満の場合には当該期間分)前納しなければならない。但し、国鉄の承認を受けたときは、分割して前納することができる。
(延滞償金)
第33条 営業者は、国鉄の指定する期日に営業料金及び違約金を納入しないときは、日歩4銭の割合による延滞償金を国鉄に納めなければならない。但し、国鉄の責に帰すべき事由又はその他国鉄がやむを得ない事由があると認めたときは、この限りでない。
(営業料金の軽減又は非徴収)
第34条 国鉄は、次の各号に掲げる場合に限り、営業料金を軽減し、又は徴収しないことがある。
(1) 営業者が天災、事変その他これに類する事由によつて、その営業に著しい損害を受けたためその営業を継続するのに支障を生じたとき。
(2) 営業者が公益法人であつて、且つ、国鉄の事業運営上必要な厚生福祉事業を営むとき。
(営業料金の追徴及び払いもどし)
第35条 国鉄は、次の各号に掲げる場合に限り、営業料金の追徴又は既収営業料金の一部若しくは全部の払いもどしをすることがある。
(1) 構内営業の承認取消、停止又は承認事項の変更をしたとき。
(2) 天災、事変その他これに類する事由又は国鉄の責に帰するような事由によつてその営業が不可能となつたとき。
(3) 構内営業の休廃止の承認を行つたとき。
(4) 営業者の報告に基く営業料金の算定に重大な過誤のあつたとき。
(5) その他国鉄においてやむを得ないと認めたとき。
第3章 各種営業
第1節 構内旅客営業
(出願)
第36条 構内旅客営業(以下この節において「営業」という。)の出願者は、様式第2号による願書に、次の各号に定める書類を添えて、国鉄に提出しなければならない。但し国鉄から特に支障がないと認められた場合は、添附書類の一部又は全部を省略することができる。
(1) 個人の提出書類イ 身元証明書ロ 戸籍謄本ハ 経歴書
(2) 法人の提出書類イ 登記簿謄本ロ 定款又は寄附行為ハ 最近の決算報告書ニ 代表者の身元証明書、戸籍謄本及び経歴書
(3) 設立手続中の法人の発起人の提出書類イ 発起人の身元証明書、戸籍謄本及び経歴書ロ 定款又は寄附行為の案ハ 起業目論見書又は事業目論見書ニ 資金計画に関する書類
(4) 前各号の外、個人、法人及び設立手続中の法人の発起人に共通の提出書類イ 納税に関する証明書ロ 営業のために国鉄の固定財産を使用する場合及び営業施設を必要とする場合は、その位置図、平面図、構造図等の関係図面及び仕様書又は明細書ハ その他国鉄が必要と認める書類
2 出願者が、その営業の経営を他人に委任し、又はその営業施設を他人に賃貸することを前提とするときは、様式第3号による願書に前項各号に定める書類を添附する外、第13条の規定によるその委任又は賃貸借の契約に関する書類を国鉄に提出しなければならない。本項の場合、前項但書の規定を準用する。
3 営業者が、第12条第1項但書の規定により、その営業の経営を他人に委任し、又はその営業施設を他人に賃貸しようとするときは、同条第2項の規定によるその委任又は賃貸借の契約に関する書類を添附して、様式第4号の委任又は賃貸の承認願を国鉄に提出しなければならない。
4 第14条第1項但書の規定による営業の譲渡の場合は、営業者及び営業の譲受人は様式第5号の、又第15条の規定による相続の場合は、相続人は様式第6号の名義変更願に、次の各号に定める書類を添えて国鉄に提出しなければならない。(1) 譲渡の場合イ 第1項各号に定める書類(営業の譲受人に関するもの)ロ 営業の譲渡を証明するに足りる書類
(2) 相続の場合イ 第1項第1号及び同項第4号に定める書類ロ 営業の相続を証明するに足りる書類
(承認書の交付及び請書の提出)
第37条 国鉄は、営業の承認をする場合は、出願者に対して様式第7号による承認書を交付する。
2 出願者は、前項の規定による承認書の交付を受けたときは、その請書を国鉄に提出しなければならない。
(営業時間及び販売回数の指定)
第38条 国鉄は、営業者に対して、その営業時間を指定する。
2 国鉄は、車船内立売営業者に対して、その販売回数を指定する。
(販売品目及び販売品種)
第39条 営業者は、国鉄の承認する販売品目以外のものを販売してはならない。
2 国鉄は、必要と認めた場合は、販売品種を指定することがある。(注1) 「販売品目」とは、(1)弁当、(2)湯茶、(3)料理品、(4)新聞・雑誌・書籍、(5)たばこ、(6)郵便切手類、(7)薬品、(8)旅行用雑貨、(9)飲料、(10)菓子、(11)くだもの、(12)氷菓、(13)食用みやげ品、(14)非食用みやげ品、(15)その他国鉄の認めるものをいう。
(注2) 「販売品種」とは、販売品目を更に細分したものをいう。
(販売価格、取扱料金、販売品規格等の指定)
第40条 営業者は、その販売する物品の販売価格及び取扱料金については、別表第5号による外、別に国鉄の指定があつたときは、これによらなければならない。
2 国鉄は、特に必要と認めたときは、販売品の規格、包装及び容器について指定することがある。
(取次販売の制限)
第41条 営業者が販売する弁当、湯茶及び料理品は、当該営業者が自ら調製しなければならない。但し、調理場が一時限り使用不可能となつた場合等やむを得ない事由があるときは、国鉄の承認を得て取次販売をすることができる。
(表示又は掲示の義務)
第42条 営業者は、販売価格又は取扱料金を販売品に表示するか又は旅客の見やすい箇所に掲示しなければならない。但し、たばこ、郵便切手類、新聞、雑誌、書籍及び特に国鉄が指定したものについては、この限りでない。
2 営業者は、弁当、料理品、食用みやげ品、氷菓その他特に国鉄において指定したものについては、前項の規定による外、営業者(前条但書の場合にあつてはその調製者)の氏名又は商号、調製日時(氷菓を除く。)及び所属駅名を表示しなければならない。
3 店舗営業(第1種店舗営業を除く。)及び携帯品一時預り営業の営業者は、営業時間を旅客の見やすい箇所に掲示しなければならない。
(服装)
第43条 営業者及びその従業員が直接に旅客の接遇に従事する場合の服装は、その営業上適切なものであつて、且つ、常に清潔で端正なものでなければならない。
2 手回り品運搬営業の従業員は、小判型、赤色の帽子を着用しなければならない。
3 国鉄は、第1項の服装について、必要な事項を定めることがある。
(販売品容器の指定)
第44条 国鉄は、立売営業に使用する販売品容器の構造及び型式を指定することがある。
(持込品の範囲)
第45条 立売営業者及びその従業員は、その営業に必要な物品以外のものを駅乗降場及び車船内に持ち込むことはできない。
(従業員の出場制限)
第46条 営業のため、駅乗降場に出入し、又は乗車船することのできる従業員(営業員を含む。)の数は、国鉄が認めた同時出場人員をこえることはできない。
2 前項の規定による従業員の数をこえて、駅乗降場に出入し、又は乗車船した従業員については、旅客及び荷物運送規則の定めるところにより、無札入場者又は無札旅客としての取扱を行う。
(身分証明書)
第47条 前条の従業員は、その営業に従事する際、常に様式第8号による構内営業従業員身分証明書を携帯し、駅乗降場に入出場するときは、必ず鉄道係員に呈示する外、駅構内又は車船内において、鉄道係員からその呈示を求められたときは、何時でもこれに応じなければならない。
(手回り品運搬営業の取扱範囲)
第48条 手回り品運搬営業の営業者は、旅客及び荷物運送規則に定める無料手回り品及び有料手回り品以外の物品を取り扱つてはならない。但し、同規則によつて特に認められた手回り品については、この限りでない。
(携帯品一時預り営業)
第49条 携帯品一時預り(以下「一時預り」という。)の取扱は、旅客及び荷物運送規則に定めるところによつて行わなければならない。但し、国鉄が特に認めた場合の自転車の一時預りについての取扱料金は、これによらないことができる。
第50条 営業者は、一時預りの取扱、事故処理及び取扱料金についての定を作成し、国鉄の承認を受けたうえ公告しなければならない。
第51条 営業者は、国鉄の承認を得ないで、一時預り品の受付を制限し、又は停止することはできない。
2 営業者は、一時預り品の受付を制限し、又は停止したときは、その旨を旅客の見やすい箇所に掲示しなければならない。
第52条 営業者は、一時預り品を受け付けたときは、預け主に対して、様式第9号による整理票を交付しなければならない。
(帳簿類の備付業務)
第53条 営業者は、次の各号に掲げる帳簿及び書類を備え付けておかなければならない。(1) 金銭出納簿(2) 売上明細簿又は収入明細簿(3) 仕入明細簿(4) その他国鉄が必要と認める帳簿及び書類
(保健及び衛生)
第54条 営業者は、旅客に接する従業員(営業者を含む。)に毎年1回以上定期的に健康診断を受けさせ、その結果を国鉄に報告しなければならない。
2 新たに営業に従事しようとする者があるときは、これに対して前項の規定を準用する。
3 営業者は、自己又はその同居人若しくは従業員が法定伝染病にかかつたときは、関係官署の許可のあるまで、又その疑を生じたときは、その疑が解けるまで、次の各号に掲げる処置を行うとともに、遅滞なくその旨を国鉄に届け出なければならない。
(1) 営業の場所と住居を共にするときは、その営業を中止とすること。
(2) 営業の場所と住居を異にするときは、その罹病者又はその疑を受けた者は、その就業を中止すること。
4 営業者又はその従業員が法定伝染病以外の伝染性疾病にかかつたときは、当該疾病の治ゆするまで、その就業を中止しなければならない。
5 国鉄は、営業者の販売する飲食物及び調理場について、随時衛生検査をすることができる。
6 国鉄は、前各項の場合、旅客接遇上必要な措置を講ずることがある。
(売上実績の報告義務)
第55条 営業者は、当月分の売上実績を、国鉄の定めるところにより翌月末日までに、国鉄に報告しなければならない。
第2節 構内公衆営業
(出願)
第56条 構内公衆営業(以下この節において「営業」という。)の出願者は、様式第2号による願書に、第36条第1項各号に定める書類を添えて、国鉄に提出しなければならない。但し、国鉄から特に支障がないと認められた場合は、添附書類の一部又は全部を省略することができる。
2 出願者が、その営業の経営を他人に委任し、又はその営業施設を他人に賃貸することを前提とするときは、第36条第2項の規定を準用する。
3 出願者が、貸室営業を行おうとするときは、前項の規定を準用する。
4 営業者が、第12条第1項但書の規定により、その営業の経営を他人に委任し、又はその営業施設を他人に賃貸しようとするときは、第36条第3項の規定を準用する。
5 第14条第1項但書の規定による営業の譲渡の場合は、第36条第4項の規定を準用する。
(承認書の交付及び請書の提出)
第57条 国鉄は、営業の承認をする場合は、出願者に対して様式第10号による承認書を交付する。
2 出願者は、前項の規定による承認書の交付を受けたときは、その請書を国鉄に提出しなければならない。
(営業時間の指定)
第58条 国鉄は、必要と認めた場合には、営業者に対してその営業時間を指定することがある。
(貸室営業の入居者等の承認)
第59条 貸室営業を行う営業者は、その入居者及び営業種類について、国鉄の承認を受けなければならない。
(帳簿類の備付及び売上実績の報告義務)
第60条 附加料金を徴収する営業については、第53条及び第55条の規定を準用する。
(広告)
第61条 営業者及び貸室営業における入居者が、自己の店舗内の顧客を対象として提出する広告については、日本国有鉄道広告取扱規則を適用しない。
第3節 構内旅客運送営業
(出願)
第62条 構内旅客運送営業(以下この節において「営業」という。)の出願者は、様式第11号による願書に、その営業について主務官公庁から受けた免許証の写、車両の検査証の写及び第36条第1項各号に定める書類を添えて、国鉄に提出しなければならない。但し、国鉄から特に支障がないと認められた場合は、添附書類の一部又は全部を省略することができる。
2 第14条第1項但書の規定による営業の譲渡及び第15条の規定による相続の場合は、第36条第4項の規定を準用する。
(承認書の交付及び請書の提出)
第63条 国鉄は、営業の承認をする場合は、出願者に対して様式第12号による承認書を交付する。2 出願者は、前項の規定による承認書の交付を受けたときは、その請書を国鉄に提出しなければならない。
(駅前広場の秩序維持)
第64条 営業者は、駅前広場の利用に当り、その交通秩序の維持に協力しなければならない。
(標識及び掲示)
第65条 営業者は、国鉄の交付する標識を、その使用する車両の国鉄が指定する位置に掲出しなければならない。
2 営業者は、取扱料金並びに乗合自動車及び乗合馬車の発着時刻を、国鉄の指示に従い、その営業の場所に掲示しなければならない。
(車両の大きさの指定)
第66条 国鉄は、営業について必要があると認めたときは、使用車両の大きさを指定することがある。
第4節 列車食堂営業
(出願)
第67条 列車食堂営業(以下この節において「営業」という。)の出願者は、列車ごとに様式第13号による願書に、第36条第1項第2号又は第3号及び第4号の書類を添えて、国鉄に提出しなければならない。但し、国鉄から特に支障がないと認められた場合は、添附書類の一部又は全部を省略することができる。
(承認書の交付及び請書の提出)
第68条 国鉄は、営業の承認をする場合は、出願者に対して列車ごとに様式第14号による承認書を交付する。
2 出願者は、前項の規定による承認書の交付を受けたときは、その請書を国鉄に提出しなければならない。
(営業時間)
第69条 営業時間は、6時から22時までとする。但し、特別の事由がある場合は、国鉄の承認を得て、これを延長することができる。
(販売品目及び販売価格)
第70条 営業者は、列車食堂(以下この節において「食堂」という。)における販売品目及びその価格について、国鉄の承認を受けなければならない。
(表示及び掲示の義務)
第71条 営業者は、販売品の献立表及び定価表並びに営業時間表を、食堂内の利用者の見やすい箇所に備え付けなければならない。
(持込品の範囲)
第72条 営業者は、その従業員に営業上必要な物品以外のものを食堂内に持ち込ませることはできない。
(従業員)
第73条 営業のために乗車することのできる従業員の数は、特に国鉄の承認を受けた場合を除き、別表第6号表に定める定員をこえることはできない。
2 前項の規定による定員をこえて乗車した従業員については、第46条第2項の規定を準用する。
3 食堂に食事材料その他を搬入又は搬出するため駅構内に出入する従業員については、前各項の規定を準用する。
(身分証明書)
第74条 前条の従業員に対する身分証明書の携帯及び呈示義務については、第47条の規定を準用する。
(服装)
第75条 営業者は、従業員にその営業上適切なものであつて、且つ、常に清潔で端正な制服を着用させなければならない。
(保健及び衛生)
第76条 営業に関する保健及び衛生については、第54条の規定を準用する。
(列車内の設備)
第77条 食堂内の設備中車体に固着するものは、国鉄が設備する。但し、営業者が特に国鉄の承認を得た場合は、営業者の負担でその設備をすることができる。
2 前項以外の設備は、すべて国鉄の承認を受けて、営業者が設備する。
(報告義務)
第78条 営業成績の報告については、第55条の規定を準用する。
附則
1 この公示は、昭和29年7月1日から施行する。但し、第27条から第31条まで、第34条及び第35条の規定は、昭和29年4月1日から適用する。
2 日本国有鉄道構内営業規則(昭和24年7月日本国有鉄道公示第75号)は、廃止する。
3 この公示の施行の際、現に構内営業の承認を受けている営業者については、その承認期間中に限りこの規則によつて承認を受けたものとみなす。
様式第1号~第14号 省略
別表第1号表手回り品運搬営業の営業料金表
| 駅 等 級 営 業 料 金 |
| 1 等 駅 手回り品運搬人1人につき 月額 100円 |
| 2・3等 駅 〃 90〃 |
| 4・5等 駅 〃 80〃 |
| 6等以下の駅 〃 70〃 |
(備考)駅等級は日本国有鉄道広告取扱規則別表(二)駅等級表による。
別表第2号表くつみがき営業の営業料金表
| 駅 等 級 営 業 料 金 |
| 1 等 駅 くつみがき台1台につき 月額 200円 |
| 2・3等 駅 〃 180〃 |
| 4・5等 駅 〃 160〃 |
| 6等以下の駅 〃 140〃 |
(備考)別表第1号表備考に同じ。
別表第3号表船舶固定財産使用料金
| 航 路 名 | 船 名 | 使 用 料 金 |
| 青森 函館 | 洞爺丸羊蹄丸摩周丸大雪丸 | 月 額 円45,000 |
別表第4号表構内旅客運送営業の営業料金表
| 駅 等 級 | 種目料金種別 | タクシー | 乗合自動車 | 厚生車人力車 | 馬 車 |
| 1 等 駅 | 承認車料 | 円250 | 円250 | 円100 | |
| 同時駐車料 | 〃1,300 | 〃2,600 | 〃600 | ||
| 2・3等駅 | 承認車料 | 〃250 | 〃250 | 〃100 | |
| 同時駐車料 | 〃600 | 〃1,200 | 〃250 | ||
| 4・5等駅 | 承認車料 | 〃250 | 〃250 | 〃100 | 円200 |
| 同時駐車料 | 〃150 | 〃300 | 〃100 | 〃150 | |
| 6等以下の駅 | 承認車料 | 〃250 | 〃250 | 〃100 | 〃200 |
| 同時駐車料 | 〃100 | 〃200 | 〃50 | 〃100 |
(適用方)1. 構内営業料金は、承認車料を承認車両数に乗じた額と同時駐車料を同時駐車両数に乗じた額との合計額をその月額料金とする。2. 国鉄と連絡運輸をする自動車営業の乗合自動車であつて、連絡路線を運転するものについては、承認車料を徴収しない。但し、非連絡路線上にまたがつて運転するものについては、この限りでない。3. 自動車営業及び厚生車営業で、同一車両が2駅以上に乗り入れる場合の承認車料については、1駅分のものを徴収する。4. 旅客を鉄道用地で降車させ、鉄道用地外で乗車させる乗合自動車営業については、当該駅における同時駐車料を徴収しない。(備考)別表第1号表備考に同じ。
別表第5号表販売価格及び取扱料金表
| 種 別 | 価格又は料金の単位 価格又は料金 | ||
| 弁 当 | 弁当 | 普 通 | 1 人 前 100円以内 |
| 特 殊 | 1 人 前 200円以内 | ||
| 料理弁当普通 | 1 人 前 100円以内 | ||
| 湯 茶(中味1合以上) | 容器共1個につき 15円 | ||
| 差し替え1合当り 5円 | |||
| 手回り品運搬 | 普通旅客携帯手回り品運搬 | 1個につき 15円 | |
| 船車連絡旅客携帯手回り品運搬 | 1個につき 25円 | ||
| 携帯品一時預り | 一般携帯品 | 預入れの日から5日以内のもの1個1日につき 15円 | |
| 預入れの日から6日以後のもの1個1日につき 30円 | |||
| 自 転 車 | 1両1日につき 30円以内 | ||
別表第6号表食堂車乗務定員表
| 乗務定員車種別 | 会計掛 | 調理掛 | 接客掛 | 配膳掛 | 計 |
| 全 車 | 1 | 1 | 3 | 2 | 7 |
| 半 車 | 1 | 1 | 2 | 1 | 5 |
備考 特別急行列車については、指導掛1名、接客掛2名を追加することができる。
正誤
昭和29年7月1日(官報号外第73号)日本国有鉄道公示第172号日本国有鉄道構内営業規則中8頁上段様式第9号の整理票は次のようになるはずの誤り。
日本国有鉄道官報報告主任
様式第9号 省略