日本国有鉄道公示第173号
団体取扱手数料交付規程を次のように定める。
昭和29年7月2日 日本国有鉄道総裁 長崎惣之助
団体取扱手数料交付規程
(この規程の目的)
第1条 この規程は、日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)が、その指定をした団体旅行あつ旋業者に、一定の団体取扱手数料を交付することによつて、旅客の団体旅行が容易に、且つ、適正に行われるよう指導し、旅客の接遇の向上を図るとともに、国鉄の旅客営業の増進と旅客輸送力の能率的活用とに資することを目的とする。
(団体旅客の意義)
第2条 この規程において、「団体旅客」とは、旅客及び荷物運送規則(昭和25年5月日本国有鉄道公示第110号)第81条及び同第82条に規定する旅客をいう。
(手数料を交付する業者の指定基準)
第3条 団体取扱手数料(以下「手数料」という。)を交付する団体旅行あつ旋業者(以下「指定業者」という。)は、次の各号の条件を具備するものの中から、国鉄が指定する。
(1) 旅行あつ旋業法(昭和27年法律第239号)により、登録された旅行あつ旋業者であること。
(2) 法人組織のものであること。
(3) 団体旅客の募集(あつ旋を含む。以下同じ。)に十分な経験を有するものであること。
(4) 団体旅客の募集に関し、資力・信用が十分であること。
(5) 最近1箇年間における国鉄団体旅客運賃・料金の支払額が1,000万円以上あること。
(6) 国鉄の輸送に協力するものであること。
(7) 旅行あつ旋業者の集合体でないこと。
(指定業者としての申請)
第4条 指定業者としての指定を受けようとするものは、次の各号の書類を添えて、団体取扱手数料交付業者指定申請書を、国鉄に提出しなければならない。但し、国鉄において特に支障がないと認めたときは、添附書類の一部又は全部を省略することができる。
(1) 旅行あつ旋業法による登録通知の写
(2) 事業登記簿の抄本
(3) 最近の貸借対照表、損益計算書及び財産目録
(4) 最近の納税に関する証明書
(5) 定款又は寄附行為
(6) 営業所の所在地を記載した書類
(7) 役員の職業略歴書及び従業員数を記載した書類
(8) 最近の1箇年間における国鉄団体旅客運賃・料金支払実績を記載した書類
(9) 団体旅客の募集地域を記載した書類
(10) その他国鉄が必要と認める書類
(指定業者の指定)
第5条 国鉄は、前条の規定による指定の申請があつた場合は、これを審査し、適当と認めるものについては、指定業者として指定のうえ、これに団体取扱手数料交付業者指定書を交付する。
(指定期間の限定)
第6条 指定業者としての指定は、指定の日から国鉄の事業年度の末日までとする。
(募集地域の限定)
第7条 国鉄は、指定業者に対して手数料を交付する対象となる団体旅客の募集地域については、指定業者の営業所の募集活動範囲内において、一定地域に限定する。
(手数料交付団体の承認)
第8条 指定業者は、自己の募集する団体について、手数料の交付を受けようとするときは、その団体旅客の発駅所管の鉄道管理局長(訪日観光団体にあつては、営業局長、以下同じ。)に、団体名、人員、等級、団体旅行行程、団体費用等の募集の計画内容を記載した手数料交付団体承認願を提出しなければならない。この場合、手数料交付団体承認願は、団体旅客の出発の日の3日前までに提出しなければならない。2 前項の場合においては、当該鉄道管理局長は、その行程・費用等の計画内容について適当と認めたものに対して手数料交付団体としての承認を行う。
(手数料交付団体の承認の変更)
第9条 指定業者は、前条の規定により承認を受けた後、その計画内容に変更を生じたときは、すみやかに当該鉄道管理局長にその変更承認方を申請しなければならない。
2 前項の場合においては、前条の規定を準用する。
3 鉄道管理局長は、前条第2項及び前項の規定により手数料交付団体としての承認をした後、運輸上の都合によつてその承認内容を変更することがある。
(手数料の交付)
第10条 国鉄は、指定業者が、前2条の規定により鉄道管理局長の承認を受けた団体の取扱をしたときは、1箇月ごとに、その期間に収得した国鉄の団体旅客運賃・料金額(以下「取扱額」という。)に対し、次に掲げる取扱月・取扱額の区分に応じた料率に基き計算した手数料を、指定業者からの請求によつて交付する。
| 第1期4.5.10月 | 第2期3.7.8.9.11.12月 | 第3期1.2.6月 | 料率 |
| 各月ごとの取扱額 | 各月ごとの取扱額 | 各月ごとの取扱額 | % |
| 200万円以上 400〃 600〃 800〃 | 150万円以上 300〃 450〃 600〃 | 100万円以上 200〃 300〃 400〃 | 2 3 4 5 |
| 上記の料率に、第2期については0.5%を、又、第3期については1%を加える。 | |||
(承認団体の監査)
第11条 国鉄は、第1条の目的を達成するため、必要に応じて、手数料交付承認団体に対する募集計画内容と実施内容の合否について監査することがある。
2 前項の場合、指定業者は、異議なくこれに応じなければならない。
(手数料交付団体の承認取消)
第12条 第8条及び第9条の規定によつて手数料交付団体として承認した後、次の各号の1に該当するときは、国鉄は、手数料交付団体としての承認を取り消すことがある。
(1) 第9条第1項の規定にかかわらず、指定業者が募集計画内容の変更方の申請しなかつたとき。
(2) 前条の規定により監査した結果、その募集計画内容と実施内容とが相違し、手数料交付団体として不適当と認めたとき。
(3) 旅行あつ旋業法第19条の規定により、業務の停止の取扱を受けたとき。
(4) 前各号の外、運輸上の都合により承認取消の必要が生じたとき。
(指定業者の指定取消)
第13条 国鉄は、指定業者が次の各号の1に該当したときは、指定業者としての指定を取り消す。
(1) 第3条の指定基準に合致しなくなつたとき、又は事実を偽つて申請したことが判明したとき。
(2) 旅客運送に関する諸規定に違反した取扱をする等指定業者とし不適当と認められる行為があつたとき。
(3) 国鉄の業務上の指示に従わないとき。
附 則
1 この公示は、昭和29年7月1日から適用する。
2 昭和29年6月30日現在において、鉄道管理局長が指定業者として指定していた団体旅行あつ旋業者は、この規定第3条第5号に規定する基準を具備しない場合であつても、昭和30年3月31日までは、これを具備しているものとみなして処理する。